2019年7月31日水曜日

吉村昭「平家物語」(1992)

「吉村昭の平家物語」を読んだ。平家物語にとくに関心があったわけではないが、大人として一度は読んでおきたいと思って手に取った。
3年前の秋、2008年講談社文庫版が100円で売られていたので買っておいたもの。

この本は中学生向け講談社少年少女文学館 平家物語として書き下ろされたものの文庫化。吉村氏が原文の味わいを失わない程度にわかりやすく口語訳したもの。しつこくくどい仏教解説っぽい箇所をカットすることで一冊に収めている。権勢を誇った平氏一門の運命の流転を描いている。

巻末の解説によれば吉村氏は訳を進めるうちに平家物語の作者たちに申し訳なさのようなものを感じてしまったという。以後、吉村氏はこういった仕事を二度と受けなかったそうだ。

増長し恨みを買う清盛が描かれる。白拍子の女を自分のものにしては捨て去ったり、反旗を翻えそうとしたグループを殺したり島流しにしたりする。
謀反の疑いがあると誣告し高倉の宮と支援した三井寺の僧兵たちも殺す。
こんなことをすればいつか手痛い目に遭いますよ…という教訓。

数多くの人々が登場するのだが、印象に残る人物といえば平清盛、後白河法皇、平重盛、俊寛。

頼朝と木曽義仲が挙兵して以降はただひたすら多くの武者が首を斬り落としたり取られたりの羅列。
平氏もただ一方的にやられていったわけでない。源氏も多くの犠牲者を出している。

この時代の武者たちがピンチや逆境に非常に淡泊。すぐに「もはやこれまで」と悟って「討ち死に」 、もしくは自害を選ぶ。
吾妻鏡も太平記も多くの武者が死ぬのだが、源平合戦はあっさり討ち死にが異常に多い気がする。死屍累々。
源平合戦はとにかくウチジニ!戦国時代ならもうちょっとありとあらゆる手立てをつかって悪あがきして逆境を跳ね返そうとする。

17歳の若武者敦盛の死ほど儚いものはない。あっけなく若い命を散らす。みんな生への執着が薄い。
「平家物語」が後々まで、主君のため天皇のために命は捨てる兵士の規範になったかもしれない。卑弥呼以前の倭国大乱からそうかもしれないけど。
こういう軍記物は子どもたちに潜在意識として、潔い死は尊いかのように植え付けるかもしれない。注意したい。

壇ノ浦以後は平氏一族の生き残りを探し出して一人ずつ殺していく。生き残った者への人々の眼差しが冷たい。恥知らず?よく言う。
色白で上品な感じがするというだけで密告され殺されていく子供たち。ヘロデ王なみの犯罪。

現地司令官源義経は日本史のヒーロー。だが、帝国陸軍のイっちゃった将校たちと大差ない。局地戦に勝つことのみが目的のサイコパス軍人だと感じた。
安全な鎌倉で書類にサインだけしてて活躍した軍人たちを殺していく頼朝。北朝鮮の金親子と大差ない。

平家物語の作者たちはさすがにまずいと感じた?殺される平氏残党を目の前にして源氏方武将たちが「哀れだ」と涙するシーンが挿入される。それ、本当か?
「こうなったのもすべて清盛が悪い」で長い物語は終わる。本当にそう思ってる?

あのとき頼朝を斬っておくべきだった。後に頼朝に加担した鎌倉武士たちも、頼家も実朝も、北条を除いてほとんどすべて不幸な最期と滅亡。因果応報。

現代日本も「討ち死に」の伝統を忠実に受け継いでる気がする。AT車で歩行者に突っ込む。包丁を振り回したあげくに死ぬ。ガソリンまいて死ぬ。日本はそれを本気で防ぐ気あるの?

2019年7月30日火曜日

馬場ふみか「黒い暴動♥」(2016)

馬場ふみか「黒い暴動」(2016)を見る。タイトルからアメリカ公民権運動のようなものを連想するかもしれないが、なんと史上初のガングロギャルムービーだという。

間宮祥太朗も出演している。自転車をこぐシーンもあるので「お前はまだグンマを知らない」を連想する。グンマより1年前の仕事。

地方の田舎の高校1年生のヒロイン、「周囲はみんなクソ」「ゴミ」と心の中で悪態つきまくり。クソという文字が異臭のようにヒロインのカラダから発散されるCGウザい。

授業中なのに校庭を自転車でぐるぐる二人乗りする男。キッズリターン!w「ウチらまだ何も始まってない」
周囲がピタッと時間停止してこちら側に語り掛けるシーンとか演劇っぽい。
そしてパンクに目覚めるのだが、軽音楽部に行ってみてもやっぱりゴミ。「ライブとかめんどくさい」

そしてガングロギャルに出会う。牛舎のそばでパラパラダンスを練習しているギャル集団と出会う。心の中で何かが変わる。周囲をも変える。何も主張しない幽霊のような子も、内申点気にして優等生のあの子も、やる気のなかった軽音楽部男も、衝動的に走る。

eggと「バイブス!」で一世を風靡した今井華が女子高生役で出演してるw「外野なんて空気やし」

だが、舞台は30歳目前の現実へ。不倫と面白くもなんともない職場と満員電車。
「あの頃のアタシたちは無敵だったのに」「どうしてこうなっちゃったんだろう」「つまんない」かつての女子高生たちはしみじみ語る。悲哀を感じる。過去と現在を行ったり来たり。

ダンスチームのリーダーになるも暴力事件でダンスコンテスト出場の道が断たれる。だが、周囲の暖かい眼差しと協力。それなりに充実した青春の1ページ。そんなパンク映画。

この映画、それほど可愛くもない馬場ふみかが出演者の中で一番カワイイw 
胸がデカくてウエストが細い。ヒロインに意味なく入浴シーンがあるのは日本の青春映画の伝統。

仕事を辞め実家に戻ったヒロイン。父の運転する軽トラの荷台でかつての軽音部男(間宮)の声をラジオで聴く。みんながお互いに影響を受けたり与えたりしながら、どこかで頑張ってる。そういう映画。石川県内灘町が舞台。
12年後掘り出そう!と賞金を浜辺に埋めるのだが、お札をそのまま埋めるな!腐食すんだろ!と思った。

75分と短いのが惜しい気もする。主題歌は忘れらんねえよ「世界であんたは一番きれいだ」

2019年7月29日月曜日

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017)

2年前の夏休み映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(2017)を見る。ほとんど予備知識がないままに見た。広瀬すずがヒロインの声を担当してるということぐらいしか知らない。

岩井俊二の90年代ドラマを2017年になってアニメ映画化。脚本は大根仁。監督と総監督はアニメ界の人なので自分はよく知らない。市川南プロデューサーによる東宝映画。

見ている最中ずっと風車のある海岸がどこなのか?と考えていた。三浦か外房の方ではないか?劇中に答えがあった。駅の表記に千葉県飯岡と書いてあった。風景がとても美しい。夏休みの陽光と雰囲気が良い。レトロな電車は銚子電鉄?

教室の形が違和感あると思っていたら校舎が円形ドーナツビル型になっている。プールがすごくキレイで立派。
主人公たちがずっと中学生か?高校生か?と迷っていた。教室内で「告る」とか言ってるし、ヒロインがピンクのブラジャーしてるしで高校生かも?と思い始めたが、登場人物の父親(医者)が夏休みに遊び惚ける息子を「私立に入れればよかった」という箇所と、ヒロインが「女子はどこでも生きていけると思う。16歳とか嘘をついて水商売で働く」とか言ってる場面で中学生だと悟る。

ヒロインなずなが瞳キラッキラでスタイルが異常にいい。主人公の少年よりはるかに背が高い。広瀬すずの声質のせいか、とても影があるように感じる。
すずの声を聴いてるとどうしたって海街diaryの四女すずの容姿を思い浮かべてしまう。

主人公の声もずっとどこかで聴いたことがあると悩んでいた。ああ、菅田将暉か。これはアニメをよく見ている層からは批判されそうな演技だ。
主要キャストがみんなプロ声優じゃないパターンのアニメ映画。

ヒロインなずなは母子家庭?そのわりに家が豪邸。再婚したい男がお土産持って家に来ている。なずなは母と新しい父が大嫌いっぽい。
ああ、中学のときはヒステリックな母親に連れ戻される娘みたいなシーンを日常でよくみかけたわ。男が好きで娘も大事という発情ヒステリック母が松たか子さんだったとはエンドロール見るまで気づかなかった。

少女は少年に「家出じゃなく駆け落ち」だという。だが、中学生男子ではどうもできないし手助けもできない。切ない。
あの連れ男、いくら連れ戻すのを邪魔したからといっても、よそ様の中学生の顔面をグーで殴るのはマズいだろ。たぶんちゃんとした男じゃない。

え、またタイムリープするパターンなの?!二者択一の決定的なIF分岐ポイントに毎回戻る。それ、ぜんぜん予想してなかった。
パラレルワールド?何度も何度もやり直したいポイントに戻れる。ちょっとくどくて長いと感じた。

アニメでしかできない表現は多かったように思うけど、幻想シーンとか、結局よく意味がわからなかった。安っぽいCGアニメ感もする。

で、いろいろその後どうなったの?現実と虚構のあいまいな中学生の夏休みの記憶。
原作ファンが口うるさいアニメ化実写化作品とは違ってハードルは低いはずなのだが、それでもやっぱりストーリーも完成度の高さを感じない。それほど面白くない。この作品は岩井俊二の出世作らしいけど、こんな話だったの?

広瀬すずの歌う松田聖子「瑠璃色の地球」が貴重で新鮮で、退屈しかけていたのを一瞬とはいえ盛り返した。上手くはないけどw
英語の挿入歌がなんか聴いたことある気がする。すごく懐かしい気がする。調べてみたら「Forever Friends」という曲らしい。DAOKOのカバーがちょっと自分のツボを外していてちょっと落ち着かない。

BGMにスティーヴ・ライヒ感がした。

主題歌はDAOKO×米津玄師「打上花火」。ああ、この曲すごくよく耳にした。この映画の主題歌だったのか。もう2年前なのか。

2019年7月28日日曜日

「I'll be」MV冒頭でYUIが歩いている横断歩道

20日の武部ピアノも21日の音霊クレイユーキーズも行けなかったので、YUI「I'll be」MV冒頭でYUIが歩いている横断歩道ロケ地を探すことにした。今の今までこの場所がどこか考えようとすらしなかった。一瞬しか映らない場所に行く気が起こらなかったから。

「I'll be」MVは渋谷の明治通りと江東区晴海も出てくるのでどちらかだろうと思った。画面左側にある店舗の文字がどんなに目を凝らしても読み取れない。

画面を観察すると地形から向こう側が坂になっている気もする。

渋谷代官山あたりだろうと見当をつけた。歩道のガードレール(ガードパイプ)が渋谷区内に特有のデザインであることを突き止めた。
あとは手当たり次第に思いつく場所を捜査。渋谷区とはいっても広い。闇雲に捜査してもたどり着けない。渋谷の風景にしては画面が雑然としていない。いったいどこだ?

ここから先は、いつものロケ地探偵秘密結社の友人に協力を要請。この友人はこの地形を見て、画面中央を横切る低くなった場所が、かつて原宿から渋谷を流れていた穏田川(おんでんがわ)ではないか?と思いついた。
穏田川は高度経済成長以前まで渋谷を流れていた小川。つまり現在のキャットストリート。
ビンゴ!友人が先に見つけた。ストリートビューで確認したところ間違いない。ここだ。
https://goo.gl/maps/cj5Lc4Zvm1YBDVYW6
左側にある店舗が今は変わってしまっている。右側の企業のビルも外観が変わった。画面奥の右側にある建物は駐車場かも…と思ったのだが、これは渋谷教育学園渋谷だった。奥にあるY字路のように見える場所は駐車場だった。

延べ2時間を費やした。ああ、スッキリした。だが、YUIと同じような写真を撮るには明治通りの反対側から望遠で、よほど早朝じゃないとダメだと思う。

2019年7月27日土曜日

銀林みのる「鉄塔武蔵野線」(1994)

銀林みのる「鉄塔武蔵野線」(1994 新潮社)を読む。ずっと友人の本棚にあったものをやっと手に取る。

送電線鉄塔に魅せられた小学生が、自宅近くのナンバー75鉄塔からカウントダウン。鉄塔の基礎部分の中央にメダルを埋めながら、武蔵野線の果てを見る旅に出るロードムービー小説。1997年には映画化もされている。(自分はまだ未視聴)

小学生の夏休み、友人とふたりで自転車で行けるところまで行く。誰でも一度はこの道はどこまで?この線路はどこまで続いているんだろうか?という疑問を自分で解いてみたい衝動には覚えがあるはず。
児童文学のように思うかもしれないが大人向け。文体がわりと固い。「韜晦(とうかい)」という単語の意味がわからず調べたw

鉄塔とはマニアックだが、小学生目線なので、「タモリ倶楽部」のような技術的歴史的法律的うんちく知識が得られるわけではまったくない。

さすがに鉄塔と田舎の描写が続くだけでは読者の集中力が続かないと思ったのか、新潮社の編集者は活字の上部にモノクロの鉄塔写真を延々と載せている。これがあるおかげでイメージがしやすかった。

旅の途中で出会う大人たちが酷い。こどものこだわりと執着心と情熱に無理解無関心。え、90年代日本ってまだ室町時代だっけ?こどもの知的好奇心には優しくつきあってあげろ!読書中「しねよ!」とフィクションなのに何度もつぶやいた。

読んでる最中はまるで白昼夢。夏の暑さで汗だくな感じが伝わってくる。
だがやがて突然ばッと現実に引き戻される。少年の両親は捜索願を出していた。

この小説は第6回日本ファンタジーノベル大賞(読売新聞・三井不動産)を受賞しているらしいのだが、いったいどこがファンタジーノベル?と思っていたのだが、ラストがまるで宮沢賢治の童話のようになっていた。
変電所所長は「風立ちぬ」の野村萬斎の声で脳内再生w 「耳をすませば」のバロンだったかもしれない。

1994年といえばまだWindows95も存在しない。インターネットも存在しない。広末涼子がDoCoMoのポケベルも初めていない。そんな時代に突然出現した鉄塔文学がこの本。
銀林みのるという作家がその後どんな本を書いたのか?残念ながら自分は知らない。

2019年7月26日金曜日

「君の名は。」を予備知識ゼロ状態で見た

「君の名は。」(2016 東宝)というアニメが大ヒットしたことは知っていた。長澤まさみが奥寺先輩という役の声を担当したことも知っていた。RADWIMPSが音楽を担当したことは知っていた。新海誠という人気アニメ監督による作品だということも知っていた。だが、予備知識は本当のそれだけ。
2019年夏にやっと見た。これ、去年ぐらいの映画だと思っていたら、もう3年前の映画だという事実にたじろいだ。

田舎の女子高生と東京の男子が自分の肉体に違和感を感じている場面からスタート。え、また男女が入れ替わる話なの?!
女子高生が朝目が覚めて、自分の胸の谷間を眺める。そして胸を持ち上げる。その表現がエロい。
そして下着姿で姿見。この一連の流れがとてもキモい。毎朝自分の見た夢と記憶で生活が混乱している。

開始早々から田舎あるある風景。高校生たちがカフェへ行く…とはいっても、バス停のベンチと自販機。町長選挙は地元土建屋利権ずぶずぶの出来レース。ヒロインは町長の娘らしい。

ヒロインの住む田舎の真ん中には円形の湖がある。自分は「諏訪湖だ!」と感じた。だが、長野県諏訪市よりはるかに田舎っぽい。

だが、ヒロインの話す語尾が「~なんやさ」「~やよ」になってる。自分は岐阜県の飛騨地方ではないか?と感じた。というのも、長澤まさみが唯一出演した飛騨市古川を舞台にしたNHK朝ドラ「さくら」に出てくる言葉そのものだったから。
調べてみたら、「君の名は」の飛騨が舞台になっていることはすでに常識だった。
声優をつとめたまさみは「さくら」を思い出して懐かしいと感じたに違いない。

古い伝統の息づく田舎町。巫女が神楽を舞い、口噛み酒という神事?的な御神酒を作ってる。このシーンを見て、これ前からほしかったやつ!と思ったw
自分は常々、アイドルが裸足で葡萄を踏みつけて絞った果汁でワインを作ったら高く売れる!なぜそういう商品がない?!と思っていた。口噛み酒が商品化されればオタは必ず買うこと間違いないw

東京新宿パートの男子高校生。こちらも日々記憶が混乱している。自分の高校もバイト先もわからない。バイト先の美人センパイが奥寺先輩(長澤まさみ)。

この映画が公開されたとき、世間は長澤まさみが声優をやってるということを知らなくて驚いている人が多数いた。だが、自分の場合、ヒロインの声が上白石萌音で、高校生男子の声が神木隆之介ということを調べるまでまったくわからなくて驚いたw
長澤まさみは既にジブリやらドラえもんやら妖怪ウォッチらやで数多くの声優仕事をこなしている。「君の名は。」は声優まさみの名声をさらに高めた。アニメオタからみてもまさみは相当に上手いらしい。

ヒロインのばあさまは市原悦子。このときまで元気だったのに、突然訃報を聞いたとき(2019年1月)は絶句した。

自分も冒頭から主演のふたりと同じように大混乱。映画開始30分地点でようやくこの映画の設定を男女が説明してくる。
週に数回夢の中で入れ替わる男子女子にはいつの間にか暗黙の了解が相互にできていたw 

男子高校生はやがて奥寺先輩たちと糸守へ。開始50分地点で物語は予期せぬ展開へ。東日本大震災のような巨大ディザスタームービー。

アニメーション表現というものは現実の実写映画と異なって、カメラ位置とか制約のない自由な発想が可能のはず。だが、自分が見たところ、実写映像をアニメ側に取り込んだように感じられた。映像は確かに美しいのだが、宮崎駿のように、アニメが実写を超えた感じはしない。
しかし、ヒロインが坂道で転倒する場面は息をのんだ。

想像もしなかった展開でよく理解できなかった。物語がぜんぜん予想通りに進まなくてイライラしたw 
たぶん運命の出会いとすれ違いの奇跡というファンタジー。とてもじゃないが納得できないw この映画が大ヒットした理由がわかるようでわからない。

巨大彗星の居住地落下という事態をまだ人類は目撃したことがないせいか、描写にそれほど納得もいかない。
奥寺先輩がタバコ吸ったり、浴衣の隙間から下着と谷間見せたりエロすぎ。

だが、絵には十分魅力を感じた。日本アニメの最先端だと感じた。

あと、RADWIMPSの音楽。日本の若者たちには大人気でも、耳の肥えた海外の視聴者にとって、それは些か珍奇に聞こえたかもしれないと感じた。テレビアニメのオープニングっぽさを感じる映像作品のようでもあった。

2019年7月25日木曜日

長澤まさみ「BLEACH ブリーチ」(2018)

長澤まさみの2018年の仕事に「BLEACH ブリーチ」(2018 ワーナー)もあるので押さえる。まさみの脇役チョイ役出演映画を義務で見る。

海外でJ-ROCKのファンだという人でアニメ「BLEACH」が入口になったという人が少なくない。日本を代表するバンドの楽曲の多くが主題歌に使われた。
だが、自分はまったくこのマンガアニメに関心なかった。死神とか悪霊とかと戦う少年ヒーローものにまったく興味が持てない。
俺のまさみはもうこれまでに何度も何度も母親役をやっているのだが、福士蒼汰の死んだ母親役にはびっくり。主人公が幼いころに悪霊に殺される。なので回想シーンに登場するのみ。そういうの、もっと他に適任の女優がいるだろう。
まったく興味がもてないが、しょうがなく義務で見る。なにも予備知識がない。世界観に馴染めるか不安。

だがこの映画、監督が「アイアムアヒーロー」「キングダム」の佐藤信介監督。この監督の作品はどれもたいてい面白い。期待して見る。

だがなんと、まさみは開始数分のみの出演。あとは遺影と回想での出演。まさみ出演シーンはほぼ予告編で見れるっていうw

主人公福士蒼汰の特技は地縛霊が見えることとケンカ。成仏って概念を外人は理解できるのかな?
ヒロイン杉咲花がなんと死神(ルキア)という役。主人公とのファーストコンタクトが部屋でw 「いつの時代の地縛霊だよ!」と突っ込む。

そして、ホロウと呼ばれる悪霊と戦う。「オマエ、死神になれ!」自分、未だにこの子が高畑充希と区別できないw
こいつが主人公を「キサマ」と呼ぶ。キサーマ?!
よく納得できないまま強引に独自の世界観に引き込む。主人公が戸惑いまくる。
死神の修行とかいってスポコンみたいな特訓をする。倒す相手が普通じゃないのにやってる特訓が普通すぎる。

同級生が真野恵里菜。ぜんぜん女子高生に見えないw サッカー選手と結婚してから計算高そうに見えてしまう。

また吉沢亮が出てんのかよ。まさみとの共演が最近多い。
田辺誠一がいかにもマンガというキャラ。MIYAVIも最近は演技をしてんのか。
「逃亡者」で共演した江口洋介とまさみは3人こどもがいる夫婦なのかよ。
街中で「竜巻だあ!」のシーンはかなりがんばってて良い。
主人公が何度倒されても死なない脚本がくどい。えぇ?!夢オチ?

自分、まったく予備知識がなく見たのに意外に楽しめた。108分という長さがちょうどいい。
主題歌はALEXANDROS「Mosquito Bite」

2019年7月24日水曜日

長澤まさみ「銀魂2」(2018)

昨年の夏休み映画「銀魂2 掟は破るためにこそある」(2018 ワーナー)に長澤まさみが出演しているので見る。
人気少年ギャグマンガの実写映画化。今回も監督脚本福田雄一

ヤングスター目当てに子供たちが見るのはわかる。橋本環奈ファンが見るのもわかる。だが、その他の俳優たち目当てで見ないといけない人にとってはキツイ2時間15分。長すぎる。アニメで十分なのになぜ実写にする?資源の無駄だし迷惑。

内容と脚本が真面目に見ることが不可能。ふざけすぎ自由すぎ。映画ではない。
真面目に見る必要はないのだが、つい物語の構造とかキャラ設定とか史実とか考えながら見てしまう癖のついた人には苦痛。
中盤以降うっかり大熱演の感動作のようにふるまうのもたちが悪い。

勝地涼も夏菜も岡田将生も橋本環奈も菅田将暉も何やってんだよ!これは何かの罰ゲームなのか?まさみも間接的被害を被ってるだろ。

その一方で吉沢亮、カッコ良すぎだろ。

2019年7月23日火曜日

アガサ・クリスティー「ひらいたトランプ」(1936)

アガサ・クリスティー「ひらいたトランプ」を読む。加島祥造訳クリスティー文庫(2003年)版で読む。
CARDS ON THE TABLE by Agatha Christie 1936
悪党と名高いシャタイナ氏から「殺人を犯しながらも逃げおおせた一級品の殺人者」を集めたというパーティーへポアロが招待される場面からスタート。
バトル警視、レイス大佐、オリヴァ夫人と一緒にブジッジに興じている間に、暖炉の前でシャタイナ氏が刺殺されていた!今回はあっという間に殺人が起こる。

容疑者はもうひとつのテーブルでブリッジに熱中していたロリマー夫人、ロバーツ医師、デスパード少佐、ミス・メレディスの4人しかいない。

容疑者の4人はシャタイナ氏に過去の秘密について弱みを握られて強請られていたのでは?
ポアロ、バトル、レイス、オリヴァ夫人がそれぞれ調査開始。

同じアパートメント内の目と鼻の先で殺人事件が起こり自尊心を踏みにじられたポアロ。捜査会議において、どんな理由があろうとも殺人が絶対に許せない理由を語る。
「人間が他人の命を左右できるという考えに、一度でも取りつかれたものは、もっとも危険な殺人犯人になりかかっているのです。利益のためでなく、思想のために人を殺す、こんな人ははなはだ傲慢な殺人犯です。そういう人は全能の神の権能を奪いとったことになります」
4人の容疑者のうち3人の過去に、事件とはいえないが不審死があったことを探り出す。
毒物の誤飲事件、アマゾンのジャングルで黄熱病で死んだ学者、医師と患者のトラブル…。

ポアロはただひたすらブリッジの得点表から犯行が可能な犯人の性格を読み取ろうとする。容疑者にブリッジと部屋の様子の記憶の質問しかしない。やがてひとりの容疑者を自室に招いて罠をしかける。証拠は何もないのにハッタリをかまして犯人に自供させる。

二転三転する真犯人!ああ、こいつが犯人か…と思わせて、最後の最後でまたひっくり返すのがクリスティ!
「犯人は私だ」という自供に満足しないポアロ。「あなたは嘘をついている!」「私はいつも間違いません」

以前から「ひらいたトランプ」の裏側に書いてあるストーリーの説明「ブリッジの点数表を通してポアロが真相を読む」という箇所を、ルールがわからないと内容を理解できないのでは?と考えて、なかなかこの長編に手を出せずにいた。

この作品はブリッジのルールを知らなくても十分に面白い。
容疑者の周辺情報の調査は人に任せていても、ポアロが十分に活動して活躍していた印象。

2019年7月22日月曜日

乃木坂派(2013)

2013年10月に発売された乃木坂46初の写真集「乃木坂派」(2013 双葉社)を今になって手に入れた。

というのも、そこに500円で売られていたから手に取った。6年前の発売当時の定価は1900円+税。
ほとんど読まれた跡のないキレイな第一刷。500円の値札の下には1550円の値札が貼られている。この一冊はだいぶ在庫がダブついているようだ。

創業家メンバーによる初期の雰囲気を知ることができる写真集。
だが今や多くの初期メンバーが卒業してしまい、古参オタたちがどんどん離脱している。古本価格も低下傾向。

もう自分は乃木坂のことがよくわからない。4期生が入ってから特にそう。
乃木中は見てるけど、かつてのように何度も見ない。ブログも見ない。あとは歌番組で新曲をチェックするだけ。

この表紙にいる白石、松村、西野、桜井、高山、橋本。そして、清純派代表の生駒、生田の8人がメインの写真集。
パラパラとめくってみてびっくりした。あとのメンバーはその他扱いw 残酷だし酷い。はたしてこれでグループとしての一体感が保てる?

このメンバーで感心あるのはもはや西野しかいない。今回自分は可愛い西野が見たくてこの写真集を手に取った。カワイイと感じるカットはあまりなかったけどw
自分は今も橋本が好きだけど、ムリしてアイドルしてるものでなく、美人で綺麗な橋本が見たい。
これが発売された時点でシングルは6枚目「ガールズルール」まで出ていた。発足当初、「コンセプトがないのがコンセプト」だった乃木坂は、5枚目「君の名は希望」でようやく乃木坂カラーを掴みかけたのだが、まだまだ試行錯誤の段階。

SME今野義雄の焦りが感じられる。AKBという金の生る木を取り逃がし、なんとかAKBに匹敵するアイドルグループ育成にもがいていたころ。

この時期の乃木坂はまだAKBという成功体験の影響から逃れられていない。差別化がついていない。スカートの丈が短い。下着まがいの白い水着に制服のシャツ姿の少女たちがプールで遊ぶ。
白石、松村あたりはがんばって張り切って、爽やかなお色気サービスショットに勤めている。

キレイな衣装をヒラヒラさせてゆらゆら踊る乃木坂イメージは、自分のみたところ、「何度目の青空か?」「命は美しい」「今、話したい誰かがいる」「ハルジオンが咲く頃」で確立。

先日の24枚目シングル選抜発表はもはや何の関心もなかった。4期生が3人フロントに入って18名。結果を知って怒りの感情しかない。

一流レコード会社の取締役今野にとって少女たちはつねに自分のビジネス感覚と趣味で選抜する対象。これまで多くの少女が傷つき自分に見切りをつけて去っていった。彼女たちの気持ちがわかっていない。
2期生は欅坂に入ればこんな目にあっていなかった。経営者の都合に振り回された。もう選抜なんてやめてしまえ。

2019年7月21日日曜日

太宰治「ろまん燈籠」(昭和16年)

太宰治「ろまん燈籠」を読む。新潮文庫版で読む。角川文庫と迷ったのだが、すでに読んだものが多いので新潮を選んだ。新潮文庫版は全16篇を収録。

ろまん燈籠(昭和15年から16年にかけて婦人画報に連載)
この時期の太宰は明るくPOPな作風。作家のつきあいのあった家族が書いた連作ファンタジー小説(ラプンツェル)というてい。4人兄弟姉妹のバラバラ個性を対比させるような、小説の体を成していない小説。またまた太宰のヘンテコ小説を読んでしまって困惑。太宰、フリースタイルすぎ。

みみずく通信(昭和16年)新潟高校へ講演会に行ったときの話。生徒「太宰さんをもっと変わった人かと思っていました。案外、常識家ですね。」w
服装に就いて(昭和16年)着物ばかり着ていた太宰
令嬢アユ(昭和16年)佐野くんと伊豆でフライフィッシング
(昭和16年)或る学生から悪魔と呼ばれ気にする太宰。昔センパイに送った借金申し込みの手紙が酷いw オチもシュールでよい。
(昭和17年)ヘンな小説ばかり書いていた太宰は読者からもたくさんヘンな手紙をもらったんだろうなとw
新郎 とくに感想はない
十二月八日 日米開戦の日、主婦目線の生活

ここまで読んできて、「ろまん燈籠」以下、すべて太宰の日々の交友やらダメ人生活やらを書き綴ったエッセイであることにようやく気付いた。これはもうすべてについて感想を書くのは無理だと悟ったw

残りの「小さいアルバム」から「東京だより」まで、すべて東京三鷹での戦時下の暮らし、北京に渡った友人の結婚、創作ノート、友人の戦死、雑文などなど。

感想を求められても何も答えられないが、太宰治という人を知るためにはそれなりに重要かと思われる。
ああ、この文章を書いた人は戦後すぐに自殺するんだなあと思うと、自分は暗い気分になってやりきれなくなった。
「ろまん燈籠」以外は子どもや若者にまったくオススメできない。

2019年7月20日土曜日

「永遠のニㇱパ 」北海道と名付けた男 松浦武四郎(2019)

松浦武四郎(1818 - 1888)のドラマが7月15日にNHKで放送された。楽しみにして見た。
以前から蝦夷地探検家たちには関心があって、ドラマにしてほしいと思っていた。NHK札幌放送局制作の「北海道150年記念ドラマ」。主演は松本潤。なんと語りは中島みゆき。

4Kでの製作と放送らしいけど普通のテレビで見る。

「永遠のニㇱパ 北海道と名付けた男 松浦武四郎」というタイトルになっている。
「北海道と名付けた男」というサブタイトルが視聴者の知的好奇心をくすぐると思う。
だが、それだけ。幕末から明治という時代の変化はあまり感じない。ロシア船襲来や函館戦争はまったく描かれない。
深田恭子がアイヌ娘リセ役と聞いて、おそらくアイヌ人との交流がメインのドラマになろうだろうなと思った。たぶんほとんどが作者の大石静の創作。

松浦が従者兼現地ガイドに雇ったアイヌ人青年(リセの兄)が随行中にエゾヒグマに襲われて片腕を失ってる。それ、労務管理上重大すぎる事故。ごめんって言って済む問題じゃないw

このドラマを見ると松前藩のアイヌ人奴隷使役が過酷。村人のほとんどが死に絶えた。本当にこんなことやってたのか?江戸時代は無宿人というだけで佐渡に送られ金山掘りにさせられたり人権なんてものは存在しないからたぶん史実。酷い。たぶんインカを征服したスペインレベルの非人道。

だが、松浦が松前藩の非道ぶりを告発ルポルタージュし、暗殺部隊を送られたというのはちょっとでも史実があるのか?!調べてみたけど不明。白昼堂々路上で襲う?

宇梶剛士さんがアイヌの長老役というのがザワザワした。アイヌ人が登場するドラマも映画もあまりない。おそらくアイヌ人役は初めて?それだけで意義深いが、ただ座ってるだけであまり活躍シーンはなかった。

アイヌの住居が自分が思い描いていたものよりキレイで清潔だと思った。あと、路が熊笹の獣道みたいなものしかないとイメージしていたわりにちゃんと道になっていた。史実に合ってるのかわからないけど。
アイヌ人たちがリトミック体操のような遊戯?ダンス?をやっている。こんなの初めて見たしメロディーも初めて聴いた。
北海道アイヌ協会や松浦武四郎記念館が協力してるらしいので間違いないとは思う。
自分、まだ一度もコタンのような場所を訪れたことがない。アイヌ人の音楽と言うと、あの印象的な口琴しか知らない。

東久世開拓長官も大久保もアイヌに無関心のダメ野郎。「ばからしい!」松浦は野に下る。

アイヌ人たちは和人を憎み恨む。リセも松浦と心を通わせたものの、家族を失うなど過酷な運命の末に、松浦をはねつける。出ていけ!
だが、命を狙われる松浦の代わりに矢を射られて死ぬという自己犠牲。悲しい結末。
番組最後に松浦の記した本が紹介された。このページに「ヲロッコ人」という文字が見える。自分、ヲロッコ人やギリヤーク人といった北方民族にも関心持ってるけど、適当な本がなくてウィキに書いてあるていどのことしかまだ知らない。

2019年7月19日金曜日

カポーティ短篇集

まだ一冊も読んだことのないトルーマン・カポーティ(1924-1984)を読んでみる。

「冷血」「ティファニーで朝食を」は読む気が起こらなかった。まずは短篇集からということで、河野一郎編訳ちくま文庫「カポーティ短篇集」(1997)で。この文庫本は今でも多くの人に読まれているようだ。

「楽園への小道」Among the Paths to Eden, 1948
1960年にエスクワイア誌に掲載されたのが初出。死んだ妻の墓参りに訪れた中年男性。それだけで切ないのだが、そこで出会った婦人がさらに切ない!生きるって哀しい!という短編。いや、これだけたくましければなんとか生き抜いていけるだろう。

「ヨーロッパへ」to Europe, 1948
戦後間もない地中海へ、青年カポーティの旅行記。ギリシャ、スペイン、シチリア、ローマの旅。
あたりまえだがアメリカ人も地中海沿岸の人々にとっては完全に外国人なんだな。

タオルミーナで借りた家を手伝いに来る19歳娘が、兄に顔を殴られボッコボコになってる件で「酷い!」と周囲に話しても「え、何言ってんの?」「いう事を聴かない妹が兄に殴られるの普通だけど?」って反応が可笑しかった。それがシチリアか?!
外国人が外国を旅する旅行記はどの時代のものであっても面白い。「ローラ」という作品も味わい深い。

「ジョーンズ氏」は東西冷戦と日常のひとコマ。
「もてなし」「窓辺の灯」「くららキララ」「銀の酒瓶」はアメリカの田舎の人々の風景。アメリカ人ならじんわり感じる何かがあるんだろうと思う。日本人は洋画を見てる感覚。どれも詩的。
くららきらら?「Dazzle」という原題に河野氏が勝手につけた邦題っぽい。

「無頭の鷹」はぜんぜん頭に入ってこない。NYの男女の風景。解説を読んだら「抽象絵画のようなストーリー」と書かれていた。じゃあ、わからなくて当然だわw

実は今回カポーティーを読んでみた理由のひとつが齋藤飛鳥。あすかちゃんはカポーティを読んだことがあるらしいから。申し訳ないが自分はもう読まないかもしれないw

2019年7月18日木曜日

北川景子「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」(2006)

「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」(UNIVERSAL 2006)は過去何度もBSやCSや地上波で放送されているのだが、日本でDVDが出たとき以来、12年ぶりぐらいに見返した。

久しぶりに見た理由?それは北川景子。当時の北川は19歳新進女優。いきなりハリウッド進出で話題を呼んだ。ハリウッドでフォトブックも撮ってきた。
ストーリーとはあまり関係のない脇役にしてはわりと出番がある。この映画で唯一の色白美少女。
ハリウッドのスタッフと俳優たちの中に単身飛び込んでの北川景子の雄姿!まだ女優として歩み始めたばかり。慣れない環境でよくがんばった。

これ、日本で広告を打ってたとき人気若手俳優妻夫木聡を登場させていたのだが、妻夫木は「GO!」の合図を出すワンシーンのみの出演。ティザー詐欺。途中でキャストが変わったらしい。

アメリカの高校が日本とは環境が違いすぎる。高校生が車を乗り回している。主人公は高校生とは思えないほど苦み走ってる。
ねっとり熱い視線を送ってくる女子生徒がまるでポルノ女優w 
スクールカーストの上位にいるガイが北欧系マッチョ野郎。あっちではアメフトがモテスポーツ代表。
こんな国の高校生と日本の高校生の間でコミュニケーションが成立するわけがないw

主人公は警察のお世話になってしまいハイスクールにいられなくなる。子どもがカワイ子ちゃんをめぐってカーチェイスをして車をぶっ壊し、建築中の住宅もぶっ壊す。親はいったいどれだけ損害賠償されるのか見当もつかない。たぶん治療費も。
未成年は引っ越せば少年院に入らなくていい?主人公がなぜか東京の高校へ。もう違和感しかない。
東京に住む父親の愛人(ワンシーンのみ)が真木よう子さんでびっくり。

アメリカが作る日本が舞台の映画は出演者とエキストラをアジア人ぽいかどうかを選考基準にしているので、日本人が見るとすごく居心地が悪いw どう見ても韓国系だったりする。「ヤクザだぞ!」ある意味正しく日本を理解してるのかも。

千葉真一の白いスーツ姿のマフィアのボスっぷりがすごい。

生徒たちがパソコンをカタカタさせながら教師の「源氏物語」朗読を聴いてる授業が謎。

基本バカ映画なのだが、渋谷交差点のシーンは当時も話題だった。すごくよくできてる。あんな撮影は日本ではできない。

2019年7月17日水曜日

今村昌弘「魔眼の匣の殺人」(2019)

今村昌弘「魔眼の匣の殺人」(東京創元社 2019)を読む。今年2月に書き下ろし作品として発表されたシリーズ第2作。

第1作「屍人荘の殺人」が本格推理 in ゾンビパニックという作風だった。今回は人里離れた場所に打ち捨てられた研究施設で霊能力者の予言通り人が死ぬというクローズドサークル本格ミステリーホラー。

前作と同様に大学ミステリー研の葉村くんと比留子のふたりが主人公。サークルの部長と5000人が死んだゾンビパンデミックの原因を作った秘密組織・斑目機関の謎を追って連続殺人に巻き込まれる。

ヒロイン比留子は超絶美人女子大生ですっとぼけていて恐ろしいほどに頭が良い。私(葉村)を手玉に取ってる感じがする。ちょいちょいコミカルなふたり。

今回も舞台設定がいい。どんどん引き込まれてページをめくれる。
すべての村人が姿を消した集落に主人公2人、高校生カップル、墓参りに訪れた元地元民女性、バイクがガス欠でさ迷い歩いていたハンサム男、大学教授とその息子、オカルト雑誌編集者が、朽ち果てたコンクリートの箱のような建物に集まってしまう。そこには予言者の老婆と付き人のような婦人が暮らしていた。

いきなりそこで「男2人女2人の4人が死ぬ」という予言をされる。たまったもんじゃないw
唯一の吊り橋も焼き落される。周囲は崖と滝。逃げ場がない。救助が来るまでここで過ごすしかない。

この作者の作風は半分ファンタジー、半分ガチロジック本格。
必ず当たる予言というものの存在を認めないといけない。ある意味デスノート。
「そんなバカな?!」という状況下で、生き残った者たちが相談し協力し、相互に疑心暗鬼になりつつ、自分たちが生き残るために必死で犯人をあばく。90年代以降の正しい本格。

殺害現場に弾痕がなかったことと破壊された時計の件は面白かった。伏線回収の具合もさすがだ。かなり丁寧に練り込んである。

だが、まるで数学の証明問題のごときややこしい思考実験と場合分けはしっかり読み込まないとついていけないと思う。
若干20歳でこんな思考ができる人は日本を支配できる階層だと思う。
オカルトを100%信じてしまうような犯人が、エラリーのようなガチロジック比留子さんに太刀打ちできないと思う。

屍人荘は今年東宝系で映画が公開される。主演は神木隆之介と浜辺美波。監督は木村ひさし、脚本は蒔田光治。きっとTRICKシリーズの上田と山田のようなふざけきったコメディベースに本格推理になることが眼に見えている。
この情報のせいでヒロイン比留子が完全に浜辺美波でぴったり脳内再生。

2019年7月16日火曜日

武田玲奈「マジで航海してます2」(2018)全6話を見た

武田玲奈&飯豊まりえW主演の毎日放送製作ドラマ「マジで航海してます2」(2018)をやっと見た。昨年の夏に放送されていたもの。

シーズン1(2017)は商船大学の実習を描いたものだった。全5話でばっさり終わったのでいつかシーズン2があるとは思っていた。
シーズン2はプロ船乗りとして海運会社の大切な荷物を運ぶ。
飯豊まりえは見習い三等航海士として乗船勤務。マラッカ海峡、喜望峰を回ってハンブルクという外洋航路。
シーズン2は堅物上官平岡祐太一等航海士が登場。「責任と自覚を持て!」お調子者飯豊に冷たく厳しい。
武田は本来機関士なのだが営業職としてストレス溜め込む日々。ナッツの注文にナットを大量発注し顧客に送り付けて大目玉。だが、こういうの人事部が悪い。違う世界にいた人間を営業の現場に配置すればそんなミスも起ってあたりまえ。
上司からは「今やってる仕事もいつか船の上で役に立つ」と言われるも、そんなの信じられん。
機関士燕ちゃんは取引先のエレベーターのモーター音に敏感。故障が近いことを悟る有能。それにしても武田玲奈は高くて形のいい鼻だ。
そして、航行中に機関士に病人が発生したために急きょ現場へ。燕(武田)と真鈴(飯豊)ペアの復活。
ふたりは平岡に反発しつつも影響を受けまくり。後輩をセンパイ風吹かせて説教する燕のシーンも面白い。「ああ、厳しく言うのって気持ちいい~♥」カワイイ女の子はみんなどSであるべき。

お調子者真鈴がシナリオを描いた海賊対策訓練がバカ回の予感がしたw だが、へえ!と感心。こんな訓練もやってるんだ。
でっかいコンテナ船に梯子かけて登ってくる武装グループなんて大砲一発で撃沈すればいいのにw
シーズン2のクライマックスはエンジンの原因不明の故障。燕が合コンで得た知識(心構え?)で故障個所を発見。ふたり手をとり合って喜ぶ。船長からも平岡からも感謝。

お約束の船内入浴シーンもある。ふたりはしみじみ語り合う。未来に希望の持てる仕事をしてる若者は輝いてる。
このドラマ、ぜんぜん話題になってないけど面白い。毎回1回は突き放したようなセンスのいい笑い要素もある。動画配信サービスで簡単に見られるので、ぜひ多くの人に見て欲しい。

武田玲奈と飯豊まりえはいまひとつ女性人気がないけど、ふたりとも愛嬌があってスタイルがとても良い。

自分はとくに武田玲奈の体型は美しいと思う。女性らしさというより、アニメや漫画のヒロインのような体型。痩せているんじゃなくて細い!それでいて手足が長い。
顔も個性的。鼻が高くて目が大きくつりあがってる。未来的というか宇宙人的。自分はちょっと仏像のように見えるし尊く見える。

男子の理想を具現化したような武田玲奈だったのだが、高1のときのギャルファッション誌インタビューで、これまで付き合った男性を「8人」と答えていたのが発覚したのは痛かったw 
ラブラブプリクラやイケメンモデルとふたりでいる写真も撮られたw 武田、見た目と違って肉食系。恋愛に貪欲。

福島郡山から上京して水着グラビア→non-noモデル→女優という道を歩んでいるのだが、自分の予想よりは人気上昇のペースが遅い。
出演しているドラマも映画もどれもB級。「電影少女」では主演の山下美月と同じかそれ以上に目立っていたのだが、まだアイドルオタにしか知られていない。

2019年7月15日月曜日

鮎川哲也「ペトロフ事件」

鮎川哲也「ペトロフ事件」という本があるので読む。講談社大衆文学館文庫コレクション(1996)で読む。

じつは自分、鮎川哲也(1919-2002)という推理作家をほんの最近までまったく知らなかった。
なんと大正8年生まれ。戦後すぐから作品を発表。日本ミステリーを長年牽引。
生まれは東京らしいのだが父の仕事で満洲に渡り少年時代から終戦まで満洲で過ごしたそうだ。

で、この「ペトロフ事件」は戦争中に書かれて戦後に発表されたもの。出版社を変えながら過去に何度も出版されている。

舞台が大連。巻頭に大連の市街地図、巻末に満鉄の時刻表。戦前の大連、旅順、哈爾濱の様子の記述が貴重。

白系ロシア人金満家イワン・ペトロフ老人が夏家河子の自宅で殺害された事件。大連市沙河口警察署鬼貫警部へ応援要請の電話。この警部はロシア語が堪能。中国語も多少できる。

殺害状況からして親しい人間の犯行。鬼貫警部が相続人である3人の甥、アントン、アレクサンドル、ニコライに話を聴きに行く。
ロシア人容疑者のアーリビ(アリバイ)を確かめる。この本には多くのロシア語が出てくる。日本人が満洲でロシア語を使ってロシア人のアリバイを調べるって新鮮。

満洲を舞台にした推理小説って初めて。この本を読んだことで大連、旅順、夏家河子、新京、哈爾濱などの位置関係を覚えた。だが、当時の満洲を知らない現代日本人としてはいろいろイメージしずらいものがある。当時の満洲の常識がわからない。

鬼貫警部は35歳独身の若々しい青年。ロシア人や支那人らと協力して難事件を解く。
証人の少ないアリバイから調査。身内同士がかばっている可能性もある。だがやがて一番強固なアリバイを持ったアントンが立ちはだかる!

「発車時刻の正確さを誇っている満鉄」の、昭和17年7月ダイヤでしかできない犯行に驚いた。
連京線と旅順線。急行と普通列車。車内から打たれた電報。市松模様のトランク。どうやらクロフツの影響を受けた作品らしい。

鬼貫警部は捜査途中に結核の疑いで日本へ一時帰国。だが、日本から戻る警部を乗せた神戸大連間の日満連絡船が木浦沖で座礁沈没!

途中からアレクサンドルの婚約者ナタリヤがアントンの鉄道アリバイを調査。あじあ号で北上し哈爾濱へ。
車窓から見える朝日を浴びてピンクに染まる遼陽の白塔とか、読んでてナタリヤと一緒に満洲を旅してる気分。

やがて鉄壁に見えたアリバイは崩されるのだが、さらなる真実が!
どっひゃあ!この本には衝撃を受けた。

アリバイトリックは現代人が見ればどうってことないかもしれない。路線図を見ればだいたいそうじゃないかと思ってた。
だが、自分からすると松本清張の「点と線」よりも重要な鉄道時刻表ミステリーではないのか?
読後の満足感と充実感、余韻が心地よい。これは強くオススメできる。

どうしてこんなすごい作品があったことを知らなかったのか?読んでいなかったのか? 
満州を舞台にした文学作品としても貴重。満州へのノスタルジアを掻き立てる。

哈爾濱警察署のサヤーピン警部の協力を得る。このロシア人警部がコーヒー飲みながらナタリヤに哈爾濱の街で見かける日本人、ロシア人、中国人の違いを語る。
「あそこにくる日本婦人を見てご覧なさい。まだ二十歳になったばかりだろうに、まるで落ち着きのない歩き方をしている。そのくせ若さというものは全然ありません。あれはね、日本人の生活が、可からず可からずで縛られているので、あのように覇気がなくなったのだと、わたしは思っているのですよ。それに引き代えて、あのロシヤ人のお嬢さんをご覧なさい。エミグラントには生命のいぶきを圧迫するようなものはなにもない。それだからああして伸々と手を振って歩けるのです。わたしは、日本人が気の毒でたまらなくなりますよ。ほれ向こうから近づいて来る中国人の女性をみて下さい。なんと悠々とした歩き方でしょう。歩き方だけで、日本人と中国人はすぐに区別がつきます。日本人はだれでも大気の圧力を感じているような歩き方をします。」
文中に中国人とあるのはもちろん戦後にリライトされたから。この版がどこまで加筆されているのかわからないのだが、満洲で少年時代を過ごした鮎川先生が当時感じたことを吐露した箇所だと感じられた。

この本を読んで、今も満洲があったなら、日本人、ロシア人、中国人、満洲人、蒙古人、ユダヤ人が仲良く社会をつくる理想国家に発展してたのかも…という、なかった未来を想像した。
新京や大連、哈爾濱はNYやLAのような都市になって、日本人もインターナショナルになっていてロシア語や中国語がペラペラになってたかもしれないのに…と悔やんだ。

この作品の舞台となってる場所をグーグルで調べようとしたのだが、大連とかストビュー写真とかぜんぜんなかった。それどころかもう旅順線は残っていない?

この本が書かれた戦前の段階で旅順は寂れて大連が発展してたって知った。夏家河子は満洲の湘南と呼ばれていた?!
哈爾濱の旧キタイスカヤ街とかは今も満洲時代の名残が感じられる。松花江にある太陽島とか調べようとグーグルで見てもあんまり写真がない。

2019年7月14日日曜日

オリバー・ストーン「JFK」(1991)

先日放送のBSプレミアム「ダークサイドミステリー」ではJ.F.ケネディ大統領暗殺事件を扱っていた。自分はケネディ暗殺事件は基本的なことしか押さえていない。興味を持って見た。

人々はなぜ陰謀論にのめり込むのか?がテーマ。オズワルド単独犯行説と「陰謀論」の対立に焦点。
専門家によれば、陰謀論なんてものに振り回される奴はバカという扱い。オズワルドの経歴を見れば十分にひとりでできる犯行らしい。

だが、1992年になって公開された事件6週間前のCIA電報によれば、オズワルドはすでに監視対象。CIAはやっぱり資料のほとんどを隠ぺいしてる?!
トランプも機密文書はすべて公開するつもりだったのに、CIAとFBIの説得で公開を拒むようになった?

陰謀論派の代表がオリバー・ストーン監督による「JFK」(1991)だ。まだ一回も見たことなかったので見てみた。3時間25分の大作。

当時のニュース映像を多用し喰いぎみにテンポよく見るものを引き込んでいく。国際情勢と国内情勢をおさらいしてくれる。
ダラスで狙撃される大統領。オズワルドの逮捕。ジャック・ルビー。米国市民は短い間にテレビで恐ろしいものを連日目撃。

「キューバ人を見殺し、ユダヤ&カトリックと結託し、黒人を甘やかすダメな大統領」ケネディをこき下ろす下品そうな男たちが存在する。
米国民はぜんぜん一枚岩じゃない。みんないがみ合い。「アメリカ人の恥だよ」アメリカ人にとってすべてが悪夢。

ケビン・コスナー演じる地方検事ジム・ギャリソンは3年後にケネディ暗殺事件を捜査。この時代の人々は仕事中もタバコの煙の量がハンパない。
ウォーレン報告書は矛盾だらけの捏造だらけ。関係者の多くが証言を拒む。妨害と嫌がらせ。妻とも不和。
ジョー・ペシ(対キューバ右翼工作員)が「フ○ッキン!フ○ッキン!」連発でうるせえ。
出演者がどこかで見た名優だらけ。豪華。
ワシントンの芝のベンチでX氏が語る事件のからくり。これがすごく真実っぽい。

この映画のクライマックス「クレー・ショー裁判」でのラスト、ギャリソンの演説が長大。あの日起ったことは王殺しのクーデター。
とても熱いメッセージを持った映画。字幕を読むためにずっと画面に釘付け。疲れた。けど弛緩なく一気に見れた。

この映画をみたことで、なぜにオズワルド単独犯行説を強く唱えるジャーナリストが今も多いのかという理由も分かった気がする。この映画で陰謀論派がかなり盛り返した。守る側も必死でがんばらないとw

その一方で、陰謀論にしては範囲が大きすぎる。裏切り者は殺される鉄の結束にしても、ペンタゴン、FBI、CIA、マフィア、そしてホワイトハウス、誰一人情報を漏らさないのも不思議だ。

アメリカが闇すぎて見ていてとにかく怖い。アメリカ人でなくても怒りがわく。正義と公正なんてものは存在しない。ソ連とたいして差がない。

偽オズワルドを多くの人々に印象的に目撃させる手法とか、完全に松本清張も指摘するCIAのやり口。下山事件も松川事件も実行犯本人たちも何がなんだかわからないように仕組んである。CIAは世界中でそんな工作活動をやっている。

2019年7月13日土曜日

コナン・ドイル「失われた世界 ロスト・ワールド」(1912)

アーサー・コナン・ドイル「失われた世界 ロスト・ワールド」を読む。加島祥造訳ハヤカワ文庫(1996)版で読む。
THE LOST WORLD by Sir Arthur Conan Doyle 1912
シャーロック・ホームズの生みの親コナン・ドイルによる秘境探検SF小説。こいつが後に「キングコング」「ジュラシック・パーク」の元ネタとなった偉大な古典SF作品。

プロポーズした女性から「理想の男は勇敢で大胆な冒険家」と聴いた新聞記者マローン君。何か危険のある冒険的な仕事がしたい!
上司からチャレンジャー教授のところへ行って話を聴いて来るように指示される。

アマゾン奥地で死亡した画家のスケッチと写真で恐竜を見たもん!という異端の学者・チャレンジャー教授がとにかく口汚く短気で乱暴w

学者たちは今も昔もプライドの塊。双方が口汚くののしり合う。
チャレンジャー教授の説を確かめるためにマローン君、ロクストン卿、サマリー教授、がアマゾンを遡り謎のメイプルホワイトランドを目指す密林探検隊。

どうやって崖を登るのか?いい方法(現代なら許されない)を思いつくのだが、それって還ってこれなくなるんじゃ?と思っていたら、現地で雇ったインディオの裏切りで退路を断たれる。

そして肉食恐竜の恐怖!w そして現地では恐竜に怯えつつ、猿人とインディオの戦争までも!
探検隊の4人はまるで「猿の惑星」のような猿人殺戮部隊へ変貌。このへんは帝国主義英国ならではの発想。

ヴェルヌと大差ない都合のいい展開の、素朴でのどかなSFだった。
ラストが失恋ラブコメになってて切ない。
半分おとなの子供か
半分こどもの大人が
ひとときを楽しめれば、と
へたな趣向をこしらえた次第
という前書きがこの作品の性格を示している。

2019年7月12日金曜日

欅共和国2019

今年もまた欅坂46の野外コンサートライブ欅共和国2019が、7月5日6日7日と3日間、富士急ハイランドコニファーフォレストで開催された。
なんと3日間すべて雨っ!ある意味「持ってる」としか思えないw 
てか、例年こんな梅雨時だったっけ?

実は、今年も友人は行く気でいてDAY2のチケット2枚確保していた。だが、これがどうやら過去2年間で最悪にクソ席っぽいw 
それに3日間雨っぽい。行く日は朝から1日しとしと雨で夕方から本降りになることが見込まれた。屋外コンサートで1日本降りの雨はストレスがたまる。気力も体力も奪われる。
さらに、今年は志田もねるも、ひらがなもいない。モチベが湧かない。
そして、自分は昨年の共和国で欅坂ライブ卒業を宣言していた。「今年は見送ろう」ということになった。たぶん好天で暑かったら行ってたw

ここはひとつ若いもんにチケットを譲ろうということでリセールしたところ、あっという間に買い手がついた模様。よかった。
コンサート当日は家で刻々とSNSにUPされる現地の情報を追った。
久しぶりに良いニュース。それは原田葵(19)の復帰だった。なんとなくちょっと前からそんな予感はしていたのだが、最悪の事態も想定していた。それだけに本当にほっとしたし嬉しかった。
ネット情報だと原田は八王子の有名私立大に通っているらしい。もし夏休みまでに復帰しなかったら復帰はほぼ絶望だと感じていた。原田だけに「いや~毎日合コン楽しいわ」ということにはならないだろうとは信じていたが、ちゃんとステージに立っていてほっとした。
原田は学業から戻ってきたら欅坂が激変していることを見てどんなことを感じただろう?
欅坂発足当初は平手に次ぐ年少者で、中学生だった原田葵が大学生になっていて、ほんとうに驚く。
大人は子どもたちを見て自分が年をとったことを悟っていく。原田、ちゃんと美人になってる。ちょっと寂しいw
渡邊理佐ってこんなだっけ?以前は顎がもっとシュッとしていたように思う。もえりんと区別がつかない。

映像収録もされたようだ。MONの映像など見ると、会場が白く煙っている。
雨降ってるのにさらに放水とかやめれ!と思ったw 暑いときに放水はありがたく感じるかもしれないけど、梅雨寒時期にさらに濡れるとか意味わからん。
「太陽は見上げる人を選ばない」は何度聴いても感動の名曲。祝祭感が強い。
だがやはり、昨年の「ひらがなけやき」と一緒にずらっと一列に並んだ姿の印象が強い。あれは本当に壮観で感動的だった。
一体どうして日向坂として分離独立させてしまったのか?なぜ柿崎は卒業してしまったのか?本当に意味がわからない。

美少女たちは濡れるとさらに美しい。2016年の乃木坂神宮DAY2のような台風直撃土砂降りほどインパクトはないかもしれないが、雨の野外ライブはそれはそれで新鮮な映像。
雨だと本人たちが着替えるのが一苦労。衣装を管理し着替えを手伝う女性スタッフの手間も大変。映像収録スタッフも大変。
今回のこの衣装は海軍を意識したものか?ねるそん提督のいない海軍コスは認めない。
今回の平手は過去と比較して一番可愛くない。青白く太った秀才くんのような風貌になっていた。一体どうやったら平手さんからストレスを取り除くことができるのか?

ネット情報で仕入れた当日のセトリなどを記録としてとどめておく
「欅共和国2019」セットリスト
M00.Overture
M01.世界には愛しかない
M02.手を繋いで帰ろうか
M03.青空が違う
M04.太陽は見上げる人を選ばない
M05.アンビバレント
MC
M06.バレエと少年
M07.制服と太陽
M08.バスルームトラベル
M09.結局、じゃあねしか言えない
M10.Nobody
M11.危なっかしい計画
M12.僕たちの戦争
M13.Student Dance
M14.避雷針
M15.AM1:27
M16.I’m out
M17.キミガイナイ
M18.語るなら未来を…
M19.風に吹かれても
M20.サイレントマジョリティー
ねる小池尾関ユニット曲「バスルームトラベル」は全員でやったらしい。