2019年7月13日土曜日

コナン・ドイル「失われた世界 ロスト・ワールド」(1912)

アーサー・コナン・ドイル「失われた世界 ロスト・ワールド」を読む。加島祥造訳ハヤカワ文庫(1996)版で読む。
THE LOST WORLD by Sir Arthur Conan Doyle 1912
シャーロック・ホームズの生みの親コナン・ドイルによる秘境探検SF小説。こいつが後に「キングコング」「ジュラシック・パーク」の元ネタとなった偉大な古典SF作品。

プロポーズした女性から「理想の男は勇敢で大胆な冒険家」と聴いた新聞記者マローン君。何か危険のある冒険的な仕事がしたい!
上司からチャレンジャー教授のところへ行って話を聴いて来るように指示される。

アマゾン奥地で死亡した画家のスケッチと写真で恐竜を見たもん!という異端の学者・チャレンジャー教授がとにかく口汚く短気で乱暴w

学者たちは今も昔もプライドの塊。双方が口汚くののしり合う。
チャレンジャー教授の説を確かめるためにマローン君、ロクストン卿、サマリー教授、がアマゾンを遡り謎のメイプルホワイトランドを目指す密林探検隊。

どうやって崖を登るのか?いい方法(現代なら許されない)を思いつくのだが、それって還ってこれなくなるんじゃ?と思っていたら、現地で雇ったインディオの裏切りで退路を断たれる。

そして肉食恐竜の恐怖!w そして現地では恐竜に怯えつつ、猿人とインディオの戦争までも!
探検隊の4人はまるで「猿の惑星」のような猿人殺戮部隊へ変貌。このへんは帝国主義英国ならではの発想。

ヴェルヌと大差ない都合のいい展開の、素朴でのどかなSFだった。
ラストが失恋ラブコメになってて切ない。
半分おとなの子供か
半分こどもの大人が
ひとときを楽しめれば、と
へたな趣向をこしらえた次第
という前書きがこの作品の性格を示している。

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