2019年7月26日金曜日

「君の名は。」を予備知識ゼロ状態で見た

「君の名は。」(2016 東宝)というアニメが大ヒットしたことは知っていた。長澤まさみが奥寺先輩という役の声を担当したことも知っていた。RADWIMPSが音楽を担当したことは知っていた。新海誠という人気アニメ監督による作品だということも知っていた。だが、予備知識は本当のそれだけ。
2019年夏にやっと見た。これ、去年ぐらいの映画だと思っていたら、もう3年前の映画だという事実にたじろいだ。

田舎の女子高生と東京の男子が自分の肉体に違和感を感じている場面からスタート。え、また男女が入れ替わる話なの?!
女子高生が朝目が覚めて、自分の胸の谷間を眺める。そして胸を持ち上げる。その表現がエロい。
そして下着姿で姿見。この一連の流れがとてもキモい。毎朝自分の見た夢と記憶で生活が混乱している。

開始早々から田舎あるある風景。高校生たちがカフェへ行く…とはいっても、バス停のベンチと自販機。町長選挙は地元土建屋利権ずぶずぶの出来レース。ヒロインは町長の娘らしい。

ヒロインの住む田舎の真ん中には円形の湖がある。自分は「諏訪湖だ!」と感じた。だが、長野県諏訪市よりはるかに田舎っぽい。

だが、ヒロインの話す語尾が「~なんやさ」「~やよ」になってる。自分は岐阜県の飛騨地方ではないか?と感じた。というのも、長澤まさみが唯一出演した飛騨市古川を舞台にしたNHK朝ドラ「さくら」に出てくる言葉そのものだったから。
調べてみたら、「君の名は」の飛騨が舞台になっていることはすでに常識だった。
声優をつとめたまさみは「さくら」を思い出して懐かしいと感じたに違いない。

古い伝統の息づく田舎町。巫女が神楽を舞い、口噛み酒という神事?的な御神酒を作ってる。このシーンを見て、これ前からほしかったやつ!と思ったw
自分は常々、アイドルが裸足で葡萄を踏みつけて絞った果汁でワインを作ったら高く売れる!なぜそういう商品がない?!と思っていた。口噛み酒が商品化されればオタは必ず買うこと間違いないw

東京新宿パートの男子高校生。こちらも日々記憶が混乱している。自分の高校もバイト先もわからない。バイト先の美人センパイが奥寺先輩(長澤まさみ)。

この映画が公開されたとき、世間は長澤まさみが声優をやってるということを知らなくて驚いている人が多数いた。だが、自分の場合、ヒロインの声が上白石萌音で、高校生男子の声が神木隆之介ということを調べるまでまったくわからなくて驚いたw
長澤まさみは既にジブリやらドラえもんやら妖怪ウォッチらやで数多くの声優仕事をこなしている。「君の名は。」は声優まさみの名声をさらに高めた。アニメオタからみてもまさみは相当に上手いらしい。

ヒロインのばあさまは市原悦子。このときまで元気だったのに、突然訃報を聞いたとき(2019年1月)は絶句した。

自分も冒頭から主演のふたりと同じように大混乱。映画開始30分地点でようやくこの映画の設定を男女が説明してくる。
週に数回夢の中で入れ替わる男子女子にはいつの間にか暗黙の了解が相互にできていたw 

男子高校生はやがて奥寺先輩たちと糸守へ。開始50分地点で物語は予期せぬ展開へ。東日本大震災のような巨大ディザスタームービー。

アニメーション表現というものは現実の実写映画と異なって、カメラ位置とか制約のない自由な発想が可能のはず。だが、自分が見たところ、実写映像をアニメ側に取り込んだように感じられた。映像は確かに美しいのだが、宮崎駿のように、アニメが実写を超えた感じはしない。
しかし、ヒロインが坂道で転倒する場面は息をのんだ。

想像もしなかった展開でよく理解できなかった。物語がぜんぜん予想通りに進まなくてイライラしたw 
たぶん運命の出会いとすれ違いの奇跡というファンタジー。とてもじゃないが納得できないw この映画が大ヒットした理由がわかるようでわからない。

巨大彗星の居住地落下という事態をまだ人類は目撃したことがないせいか、描写にそれほど納得もいかない。
奥寺先輩がタバコ吸ったり、浴衣の隙間から下着と谷間見せたりエロすぎ。

だが、絵には十分魅力を感じた。日本アニメの最先端だと感じた。

あと、RADWIMPSの音楽。日本の若者たちには大人気でも、耳の肥えた海外の視聴者にとって、それは些か珍奇に聞こえたかもしれないと感じた。テレビアニメのオープニングっぽさを感じる映像作品のようでもあった。

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