2020年8月31日月曜日

FLOWER FLOWER「はなうた」

8月19日にFLOWER FLOWERのNew Single「はなうた」がリリースになってる。
こんな時代だからこそのシングルCDリリース。なにせフラフラは春のアルバム発ツアーが全中止。バンドを続けていくにはCDを発売するしかない。

もうシングルCDを買うようなライフスタイルの見直しを迫られている。さすがに今回は配信のみで…と一瞬頭をよぎったのだが、やはり応援してる手前で初回盤を買わざるを得なかった。
コロナ下で流通がもう以前のようにはいかないらしく、今までネット通販で購入してきた中で一番入手が遅くなった。なにせ発売日前日にポチったので致し方ない。

なにやら大きな厚紙ジャケットのようなものが特典として封入。
「はなうた」はMVも作られた。これがすごくSONYのMVっぽいと感じた。
ヤッホーブルーイングさんの「僕ビール、君ビール」とのコラボ曲なので、MVにインコとカエルがいるという。
「はなうた」はシューゲイザーフラフラの対極をなすリラックスムードフラフラ。yuiはバンド結成初期に「サーフミュージックやりたい」「ファンクやりたい」だの言っていたw

C/W「シンディ」は80年代ふう?おそらくシンディ・ローパーのことか?まだそのへんのライナーノーツ的なインタビューとか読んでないのでわからない。

どちらも夏の屋外で聴きたかった曲。ビールとハム焼き片手に聴きたい。

Disc2(ブルーレイ)は6月14日の無観客有料配信ライブから。なんかつい最近すぎる。

「神様」「夢」「旅の途中」の3曲のみ。神様がウッドベースで始まるところとかかっこいい。夢がとてもリズムがタイト。
できることならバックステージとかメーキング映像なんかもダラダラとつけてほしかったw

PS. 8月19日にインスタ公式アカウントでyuiとmafumafuのふたりによってインスタライブも配信。
これがまふまふアコギ伴奏によるハナレグミ大安カバーとか、好きな音楽家についてトークとや、コーヒーが飲めるようになっただとか、まるでかつてのYUI-Radioのような貴重な情報だらけだった。

ただ、配信ライブは通信状態の良しあしで突然中断したりなどハプニングがつきもの。yuiの他アーティストカバーは貴重なだけに万全のコンディションで聴きたかった。録画録音に失敗したのだが、いつもお世話になっているnowayyuiさんのおかげで状態の良い音源をいただけた。

2020年8月30日日曜日

クレイユーキーズ with yui@即成院 LIVE 配信!

8月29日20時、クレイユーキーズ with yui の配信ワンマンライブ(京都即成院で収録)がYouTube配信された。
自分、京都は何度か行ったことあるけど即成院ってまったく名前を聞いたことなかった。

クレイユーキーズ with yuiを見たのはひさしぶり。自分は2018年2月有明での冬季オリンピックイベントと3月の横浜赤レンガでのイベントで直に見て以来。
昨年の三浦海岸OTODAMAイベントは行けなかった。今年7月の森戸海岸Tiktokライブはリアルタイムで見れなくて誰かのUPした映像でなんとなく見せてもらった。

キマグレンのクレイ勇輝氏はOTODAMAは三浦海岸に移転したかと思えば、昨年の台風被害、今年のコロナ下全中止など苦難を歩んでる。
そもそもミュージシャンと音楽ファンのすべてが今年は何かしら被害を被ってる。そんな状況でメンバーが京都に集結してこのライブ配信。協賛スポンサー企業がついて無料配信。クレイ勇輝とメンバーの行動力を賞賛するし感謝しかない。
アーカイブ化されるかわからなかったのでテレビに出力しアンプにつないでガッツリ聴いた。
MCがわりとグダグダ長めだったw クレイ勇輝氏とyuiが楽しそうに仲良く世間話。自由なyuiをときに強くつっこむ。ク「いつも通りになってきましたね」「おい!いちおうライブ中だぞ」w

01.海に行こうか
02.LALALA
03.SUMMER SONG(YUI)
04.LIFE(キマグレン)
05.LOOKING FOR THE RAINBOW
06.世界から音が消えた日
07.SOS(初披露)
08.素晴らしい世界
09.RUNWAY
10.CHE.R.RY
11.道
12.Country Roads(英語歌唱、のち日本語歌唱)

なんか、ぐだぐだMCを聴きながら次の楽曲を待って、質の高い楽曲と演奏に感動して、またMCを聴いて…っていう90分間という感覚が久しぶりで、やっぱりライブが恋しい感じをまた思い出した。ありがとう、クレイユーキーズ with yui

2020年8月29日土曜日

Perfume「Time Warp」をFNS歌謡祭で初披露

Perfumeが8月26日にFNS歌謡祭で話題の新曲「Time Warp」を初披露した。
自分はもうPerfumeの何もかもをチェックできなくなってるので、この日が初聴きだった。
以前のPerfumeは既製服衣装にこだわって、あ~ちゃんはふわっとガーリーワンピース、かしゆかはマイクロミニ、のっちはホットパンツというキャラクターわけがあったかと記憶しているのだが、全員30代に突入した今ではもうそんなこだわりはないようだ。ただ、ヘアスタイルは2007年から完全固定。

しかも、ヒールで踊るというこだわりも止めたっぽい。ヒールで踊ることは脚への負担が大きかった。楽曲によって使い分けるのかもしれない。
ここ数年のPerfumeはChallengerとか再生のような、テクノポップユニットPerfumeに回帰したような、どこかなつかしい音楽性に戻ったような楽曲が見られるようになってる。
子どもでも口ずさめる、50代以上の人にはどこか懐かしさを感じられる楽曲。自分もそのほうが好き。
この衣装が意外にモードな感じで良い。Liveコンサートイベントがまったくない現在、この衣装でどんどん音楽番組に出てほしい。

PS. FNS歌謡祭に池田エライザが出ていて驚いた。ギター構えて中島みゆきをカバーしている絵が強いw

2020年8月28日金曜日

長澤まさみ「戦争童話集~75年目のショートストーリー~」

長澤まさみがNHK「戦争童話集~75年目のショートストーリー~」(8月25日放送)に出演したのでチェック。

広島の原爆投下を記録した日記に基づく朗読劇。演出はなんと山田洋次監督。長澤まさみと蒼井優主演のオムニバス2本の演出を担当。番組を進行していくナレーションは吉永小百合。音楽は坂本龍一
まさみと山田洋次監督は初の組み合わせ。もし、まさみが20年早く生まれていたら当然に「男はつらいよ」シリーズのマドンナ役になっていたと思う。それぐらいにまさみは東宝の看板女優だし東宝史上屈指のスター。
まさみの朗読一人芝居演技はお茶の間で見るには違和感を感じる程に熱い舞台演劇っぽさだった。山田監督の脚本演出のせい?

なんとか自宅にたどり着いた主人公に話しかける近所のおばさん(広岡由里子)にリアルを感じた。あの状況では人間はむしろあんな感じになるかもしれない。家族が吹き飛ばされても呆けたように他人事のようにふるまうのかもしれない。
清楚なまさみは白いシャツが似合う。まるで昔の銀幕のスター女優の面影。
今のまさみは自分に自信を持っているのか、こんな大女優じゃないとできないような仕事も引き受ける。まさみは強い。

PS. オムニバス朗読劇の最後が黒島結菜主演のひめゆり学徒隊の物語だった。これだけが松井大吾演出。

ひめゆり部隊の物語は考えただけで気分の悪くなる酷い話。もちろん本土から送られてきた兵士たちも地獄。この状況ではとっくに戦闘継続不能。

2020年8月27日木曜日

横溝正史「仮面舞踏会」(昭和49年)

横溝正史「仮面舞踏会」を読む。平成14年の角川文庫「金田一耕助ファイル」版で初めて読む。昨年秋ごろに100円で見つけて確保しておいたもの。

このシリーズは巻末解説のようなものが一切ない。初出を調べてみたら1962年に宝石で連載スタート。途中で中断したりして1974年にようやく完成。最初のページに「江戸川乱歩に捧ぐ」とある。
ひたすら長かったのだが2日で読んだ。こいつが597ページの大長編。

人々はみんな正体を隠して生きている。仮面舞踏会のようなもの。ということでタイトルは「仮面舞踏会」。
神戸出身のシティボーイ横溝先生はクラシック音楽に素養が深かったらしくヴェルディの同名歌劇から名前をとったらしい。
正直、このタイトルは合ってなかった。かといって「軽井沢殺人事件」では内田康夫みたいだ。

舞台は昭和35年8月の軽井沢。不動産業で成功した元公爵飛鳥忠熈氏の別荘に集った男女たち。女優鳳千代子は過去に4度結婚し忠熈氏と5度目の結婚も近いとのうわさ。

その前にプロローグで金田一さんは山で男女の心中事件に出くわす。
とにかく登場人物が多いのでそれぞれのキャラを把握するのが難しい。
女優千代子のかつての夫2人が不審死。そして、3番目の夫で画家の槙氏も台風襲来の夜に青酸カリで殺された?!
そして忠熈氏もゴルフの最中に狙撃。撃ったのは4番目の夫で作曲家の津村?

連載小説はとにかく冗長ムダ会話シーンが長い。それでいて状況が全然見えてこない。これはハズレだったかも…。まるでEQのライツヴィルシリーズのごとく必要のなさそうなシーンと会話だらけ。こいつは事件と関係なさそうだと思った箇所はささーっと読み飛ばした。

横溝らしさを期待してたのだが、昭和30年代ということで社会派推理小説のような雰囲気。怪奇趣味やおどろおどろしさはない。
昭和30年代なかごろの人々の会話が軽薄。現代を生きる我々にはよくわからない固有名詞や表現も多い。金田一さんのう〇こジョークとか最低だし、金田一さんが軽薄でよく喋る。

自分は横溝を頭の中で映像化しながら読むのだが、これは映画化はムリじゃないか。
だが、血液型やし色盲遺伝やらの知識から親子関係の疑問など古典的推理小説らしさが出てくるとイッキに横溝らしくなっていく。面白くなっていく。

昭和10年の叛乱クーデターとか、貴族の没落とか、斜陽を迎える映画産業とか、出生の秘密とか、戦争の悲劇とか、人間の運命の残酷さとか、横溝要素のてんこ盛り。
ラストでささーっといろんな人物関係や伏線が回収されて巻き返してきた。やっぱ面白いかも。
この真犯人や悪女たちの性悪さと酷さもザ横溝。やっぱりおどろおどろしい。

だがやっぱり長すぎる。自分は長編推理小説としての完成度はアガサ・クリスティーが一番だと信じてる。クリスティーはストーリーと関係のないムダ要素が少ない。
自分が好きな金田一映画が市川崑だけなのも、脚本家市川がクリスティーを尊敬していたからかもしれない。だから市川崑金田一は映画として面白い。

市川ならこの大長編のムダ要素や登場人物をバッサリ斬り落として10分の1ぐらいのボリュームに改作して楽しい名作映画にできただろうと思う。難しいだろうけど。
構成も大幅に変える必要を感じる。前の3分の2は回想シーンでよいとすら思ったw 2番目の夫の件は必要ないと思った。

「犬神家」「手毬唄」「獄門島」並みの傑作になる可能性は十分にある力作。誰か野心的な映画作家にお願いしたい。市川崑ならこう作った!というようなのを見たい。

あと、大勢の前でその人が色盲であることを暴き立てるとか今なら許されないのでは?と思った。
そして、関西人横溝先生は東北弁をまったく受け付けなかったかもしれないと思った。東北弁女性がまくしたてるシーンは東北訛をちょっとディスってるように感じた。そういえばNHK朝ドラ「あまちゃん」も関西では視聴率がよくなかったと聞いた。

2020年8月26日水曜日

宮崎駿「となりのトトロ」(1988)

原作脚本監督宮崎駿のジブリアニメ代表作「となりのトトロ」(徳間書店/東宝)をついに見る。
これ、数年おきに夏休みに放送される日本のお盆映画の風物詩。自分はおそらく18歳ぐらいのとき以来で見た。8月14日に金ローでやっていたのとタイミングが合ったので見れた。

メガネ父と娘姉妹が田舎のボロ家に引っ越す話。このお父さんが元祖テレワーク?作家かなにかかと思ってたら、考古学の先生?らしい。
一家の荷物が小さなトラック1台分っていいなと思った。そしてヒロインサキがトラックの荷台から降りるシーンが最初の感動。宮崎駿は必ずこういう何気ない動作に小さな驚きを盛る。
都会の子どもにとって田舎で見るのはすべてが新鮮。それにあんな大きな家は憧れ。日本人の誰もがノスタルジーを感じる風景。
自分、この映画を初めて見たときは80年代よりちょっと前ぐらいに思ってた。いろんな古い映画とか見て得た知識だとたぶん昭和30年代?

田舎の古い農家に住んでいるにしても、この家族にはテレビもないし電話もガスもない。
家族総出で田植えしてるシーンがあるのだが、農業機器を使っていない。着物姿で手で苗を植えてる。そして子供たちがランニングシャツに角帽だ。
家の中でどんぐりを見つけたというだけで大発見!みたいに騒ぐ子どもたち。「リスかな?」というお父さんの一言だけでさらにはしゃぐ。昔の子どもたちは無邪気で楽しそう。
父は車掌さんが同乗するボンネットバスで通勤してる。サツキとメイの入院中の母の件で電話のある家に行くのだが、その電話がどう見ても大正昭和にかけての年代物。(自分、こういうガリガリとレバーを回して交換台を呼び出す形式の電話に憧れてる。スマホと連動するそんな電話をつくりたいと思ってる。)

自分は昭和20年代30年代を横溝正史から学んだ。田舎でも年頃の娘たちはパーマあててケバイ化粧をしてて若い男たちは不良がデフォだと思ってた。トトロに出てくる田舎の人々は純朴。
トトロは劇場公開時には惨憺たる興行成績だったらしいのだが、何度もテレビ放送されるうちに宮崎駿のマスターピースの評価を得た。

1988年当時の人々にはこの映画の価値がまだわからなかったのかもしれない。時代が追い付いていなかったのかもしれない。
「夢だけど夢じゃなかった!」こんな楽しい夢のような日々が実際にあればいいのに。はやくコロナ以前の暮らしにもどりたい。

2020年8月25日火曜日

乃木坂46「帰り道は遠回りしたくなる」Type-B盤を手に入れた

CD備忘録。乃木坂46の22作目シングル「帰り道は遠回りしたくなる」Type-B盤を正月にHOのレジ前ジャンク青箱から救出。ラッキーなことに50円でゲット。

自分はもうシングルは買わないように心掛けているのだが特典DVDがつく初回盤は安価で見つけるとつい買ってしまう。
歌詞ブックレットには飛鳥、与田、星野、佐藤楓、北野、久保、向井、琴子のクオリティの高いポートレート。

D盤ジャケットは白石と飛鳥だが、このシングル表題曲は西野七瀬卒業シングル。しかも2年連続でのレコ大受賞となった記念すべきシングル。
MVを今回初めてじっくり見た。CD宣伝期には公式チャンネルで、その後はM-ON!やスペシャなんかで何度も放送されたものを録画などしていたのだが、録画しただけで安心してよく見てなかった。

冒頭のバスに間に合おうと走るなあちゃんシーンは群馬県前橋市の県庁近く。自分はまだここには行ってない。もう行かないかもしれない。メガネを落として割ってしまってしょんぼりなあちゃんがかわいい。
美大に受かってよろこぶ屋上シーンは栃木県足利の有名ロケ地。「ちはやふる」もここで撮ってるし「何度目の青空か」もここ。
このMVのテーマは、乃木坂の大エースで人気アイドルとなった西野七瀬の、選んだかもしれなかったもう一つの人生。イラストを描くことが好きだった少女西野の選んだかもしれなかったもうひとつの青春。
フロアからステージ上のキラキラ輝くアイドルを憧れの眼差しで見上げる西野。
ステージ上真ん中にいるのも西野。西野は写真写りテレビ映りが悪いときが多いけどw、この西野はかなり美人。
もしも西野がアイドルの道を選んでいなかったとしたら?2010年代はもっと暗いものになっていたかもしれない。
それに華奢でガーリーな西野に乃木坂のひらひら衣装がとても似合っていた。西野に似合うように衣装は作られたと自分は思ってる。
乃木坂イメージを体現した西野の最後の出演MVがいつでも見れるDVDとしてこの盤は貴重。
そしてアンダー楽曲「日常」MVも収録。今回はこちらについてはスルー。また次回。
で、個人PVも収録。B盤には秋元、理々杏、梅澤、飛鳥、高山、山下、若月のものを収録。
乃木坂メンはデビュー以来膨大な量の個人PVを残してきた。だが、あまり個人PVは多くの人に見られていないし役立ってない。かろうじて西野だけがPV制作を活かしてゴールデンタイムの連ドラで活躍。今回は齋藤飛鳥と山下美月ぐらいしか見ていない。
齋藤飛鳥は正しい人気絶頂アイドルモデル女優ビデオといった感じのPVになっている。飛鳥だけはオーラが違う。世界で勝負できる存在だと感じる。
そしてもうひとりの乃木坂の逸材が山下美月。このPVはヘンテコなものでそう何度も見たいものでもない。
美少女アイドルは高精細映像で街を歩く様子とかビーチで水しぶきとかそういうのでいい。お笑い要素はお笑い担当メンバーだけでよい。

2020年8月24日月曜日

インフェルノ(2016)

またまたダン・ブラウンの小説をロン・ハワード監督、デヴィド・コープ脚本、ハンス・ジマーの音楽、トムハンクスのラングドン教授で映画化した「インフェルノ」(2016 コロンビア、ソニーピクチャーズ)を見る。

こんどはダンテの神曲とデスマスク。フィレンツェが舞台。古都には何かとんでもない秘密と陰謀が隠されていそうだ。
増えすぎた人類を半減させる「インフェルノ」に到達するスイッチを暗号に隠した男が組織に追われ、塔の上から転落。

ラングドン教授は病院で悪夢から目を覚ます。何が起こった?なぜフィレンツェにいる?思い出せない。いきなり病院でテロリスト工作員のような女に銃撃され命を狙われる。病院内で銃をばんばん撃ってくるやつとかとんでもない。なんだかわからないやつに追われるという恐怖。

もう最初から教授の見る悪夢がインフェルノ(地獄)。今の現実世界のコロナインフェルノも同じようなものかもしれない。
だが、担当した医者がたまたま教授を知っていた。この人が瀕死の教授を逃がしてくれる。今回の相棒となる美人は医師フェリシティ・ジョーンズ。すごくツンツンしてる。この人がなぜかたまたまダンテにも詳しい。

教授のポケットから重要なものを保管するチューブが出てきた。教授は何も覚えていない。指紋認証で中からポインターが飛び出した。壁に投射すると、それはボッティチェリの地獄の絵。
アメリカ領事館に電話すると「チューブ持ってる?」と聞かれる。なぜ知ってる?
居場所を聴かれるので窓から見えるホテルの適当な部屋番号を教える。そんなことしたらそこにいる人が危ないだろうが!

またしても巨大な組織が裏で動いてる。細菌を使って人類を半減させようとする狂った金持ちカリスマ、政府、WHO、狂った女工作員、ラングドンが追っかけっこ。銃を持ったやつらはほんと危ない。
それに高速ドローンが追っかけてくる。ラングドンはいつも追っかけられながら謎解きをしないといけない。そろそろ銃を携帯するか変装する技術を覚えろ。

人類を滅亡させるテロを防ぐために、誰が味方で誰が敵かわからない状態で舞台はヴエネツィアへ。ここでも追っかけっこ。
あの鉄格子を挟んでの裏切りシーンは悲しいw ラングドン教授はボロボロになって気の毒。そして舞台はイスタンブール

ダヴィンチコードからこのシリーズを見続けてきた人は、もうさすがにこの作家の本が歴史ミステリーでなく、中世の偉人が残した暗号とかをスパイスにした牽強付会な荒唐無稽ファンタジーだとわかってる。
だが、それでも楽しいサスペンススリラー。こういうインディー・ジョーンズみたいな冒険と陰謀を暴く話は面白い。しかもコンフィデンスマンJPのような展開w 何が嘘で何が本当かわからない。

ラングドン教授は若い美人に興味を持たない独身者だったのだが、いちおう過去に深い関係の女性はいたのかよ。

この映画をみると環境活動家もテロ組織に見えるかもしれない。ダヴィンチコード以後の3部作はみんなそんな感じの陰謀テロSF映画。
狂ったテロリストが最後はみんな死んでスカッと爽快w
映画では有能で使命感の強いWHOが、現実世界ではダメ組織で悲しい。

2020年8月23日日曜日

天使と悪魔(2009)

引き続きダン・ブラウンの「天使と悪魔」をコロンビアピクチャーズがロン・ハワード監督で映画化した「天使と悪魔 Angels & Demons」(2009)を見る。

今回はローマ法王が亡くなった直後のバチカンから始まる。続いてスイスの重力加速器CERNで反物質をつくる場面で起こった猟奇殺人。ははぁ、また狂信的テロリストがやらかす事件だな。
そしてトム・ハンクス演じるラングドン教授に依頼が来る。「すぐにバチカンに来て!」「枢機卿たちが誘拐されひとりずつ殺される!」

そして「やりすぎ都市伝説」で有名なwイルミナティ!どうやら今回はバチカンと宗教を反物質を使って破壊しようとするイルミナティが敵か。科学を狂信するテロリストVS宗教。

今回の相棒となる女性学者はアイェレット・ゾラー。この人はイスラエルの女優らしい。
反物質が何かわからないスイス衛兵隊の偉い人(背広着た人もいるのか)と口論。こいつはラングドンたちをなかなか理解してくれない。

ラングドン教授に捜査の許可を与えるバチカンの偉い人代理がユアン・マクレガー。ついにラングドン教授はバチカンの保管庫内部へ。
教授はガリレオの裁判記録の中から重大な記録を探す。あの女が「時間がないわ」とページを破り取ったシーンには「なんてことしやがる!」って自分も叫びそうになったわw

最狂テロリストを相手にしてるのにまたしても主人公ペアは丸腰。

暗号を解いて駆け付けた場所でまたしても猟奇的な殺され方をした死体を発見。その間、次期教皇を選出するコンクラーベが進行中。コンクラーベってこんな感じなのか。広場は民衆であんなカオスな状態になるのか。いろいろ驚く。

またしてもラングドンの話に多くの人が置いて行かれるw
ラングドン教授最初の危機一髪は低酸素書庫に閉じ込められ窒息寸前。あらゆる知識を動員して創意と工夫で防弾ガラス扉を破壊。

次の現場も単独犯テロリストが無双。たったひとりで複数の刑事も警察官もすべて拳銃一丁で殺す。人質も残虐な方法で死ぬ。ラングドン教授が協力を無理矢理説得した警察官も死ぬ。ああ、あのときラングドンのいう事を無視して隊長のところに送り届けていたら死なないですんだのに…。なんで防弾ジャケットを着てない?

またしても見たくない最悪の事態。やたら人が死ぬ。カン違いで人は死ぬ。フィクションであることが救い。

これを見た多くの人がイルミナティを恐ろしいテロ組織と思うに違いない。
この映画のバチカンをローマにあるバチカンだと思いこむに違いない。最後に「実在の団体や人物とは関係ありません」と出るのだが。
それと、反物質は絶対つくっちゃいけないと思ったw

結果、「ダヴィンチ・コード」以上に面白い壮大な宗教SFファンタジー。

2020年8月22日土曜日

ダ・ヴィンチ・コード(2006)

ダン・ブラウンによる「ダ・ヴィンチ・コード The Da Vinci Code」は日本での発売当時から売れまくった。中古の文庫3冊セットとか、なんども手に取りかけたのだが、日本人にはよくわからない煙に巻かれるような本だろうなと棚に戻した。

2006年のロン・ハワード監督による映画も何度も見かけたのだが、目的のために銃で簡単に人を殺すようなやつを見たくなくて途中挫折。で、やっと見た。吹き替え版。

トム・ハンクスが主人公ラングドン教授。この人が何でも知っている。
講演会の後、本のサイン会をしてるとフランス警察の刑事がやってくる。ルーブル美術館での猟奇殺人事件に意見を求められるのだが、実はダイイングメッセージに教授の名前が書かれていて容疑者。
ジャン・レノが「逃亡者」にも出てくるような執拗で狂った思い込み刑事。こいつに捕まったが最後、長期間拘束され犯行を吐くまで取り調べられる。

謎の女オドレイ・トトゥの言うがままになすがままに巨大な陰謀に巻き込まれる。警察を振り切って逃走。お尋ね者になって泥沼。教授としたらいい迷惑。

高校世界史でなんとなく知ったことがどんどん出てくる。コンスタンティヌス帝、ニケ―ア公会議、十字軍、テンプル騎士団、シオン修道会、魔女狩り、最後の晩餐、マグダラのマリア、キリストにまつわる不都合な真実を追うものと、隠蔽し抹殺しようとするものの戦い。
陰謀論的な雰囲気がとてもいい。この映画が公開されていたころ「やりすぎ都市伝説」でもよく見たような、フリーメーソンの陰謀みたいな話が好きな人には大ウケ。

でもやっぱり世界史とキリスト教の歴史にある程度詳しくないと早々に自分を見失う。主人公とヒロインは苦労も無くテンポよく正解を選んでいく。
欧米人なら子どもの頃からキリスト教や聖者たちの物語を言い聞かされて育ってる。だが、日本人だと、こいつら何を言ってるんだ?ってなる。原作本を古本屋でよく見かけたのも納得。

狂った組織の狂ったメンバー(なにが神の御加護を…だ)が聖杯の謎を追うサスペンススリラー。誰が誰だか正体がわからない。仲間はどこにでもいる。

この映画を見るとキリスト教って怖い!よくわからない宗派の信者って怖い!って思ってしまうんじゃないのか。少なくともオプス・デイが完全に狂ったカルト集団のように描かれている。(終了後のスタッフロールでは実在の人物や団体とは無関係とエクスキューズ)

この映画を見ていると銃がある社会はほんとに危ないなと思った。急に裏切り者が現れて銃を突きつける。人を殺す。警察も全員が銃を構えて追ってくる。撃ってくる。てか、主人公2人はなんでまず銃を手に入れない?

おい、ジャンレノ刑事。あの場面はまず主人公ふたりに謝るのが先だろ。
ラングドン教授はあの美人に最後まで下心を見せなくて感心。

てっきり歴史ミステリーだと思って見てしまったw 本が出た当時はセンセーショナルな新説が出たんだと思ってた。だが、そういうことがホントにあったらいいな…という空想ファンタジーだった。

「インディー・ジョーンズ 最後の聖戦」がキリストの聖杯。「ダヴィンチコード」がマグダラのマリアの墓。
こういうの、真に受ける人はいないだろうと思うけど、信じてしまうのが宗教。ルーブルで祈りを捧げる人いそう。

日本でこんな映画を作るとしたら聖徳太子と蘇我の血筋とか、応神とかスサノオとか義経かな。豊臣でやってしまったのが「プリンセス・トヨトミ」w

2020年8月21日金曜日

乃木坂46「ハルジオンが咲く頃」Type-B盤を手に入れた

今年の年始にHOのジャンク箱からいくつか乃木坂46のDVDつき初回盤を50円で手に入れた。今回は買ったことを忘れないために「ハルジオンが咲く頃」Type-B盤について。
ジャケットは西野、橋本、白石、生田という四天王クラスの人気メンバーたち。
歌詞ブックレットには西野、衛藤、星野、若月、深川のポートレート。

こいつを手に入れたことで表題曲と「遥かなるブータン」「急斜面」の音源が手に入った。
自分が乃木坂を注視するようになって最初のシングルが「ハルジオンが咲く頃」だった。このシングルが自分にとって一番印象が強い。
楽曲自体も好きだしダンスも好き。衣装も好き。MVも好き。
深川麻衣の卒業センター曲だった。第1期の創業メンバーできちんと真面目に仕事をやり切って、しっかり手順を踏んで卒業すれば、ごく少数のメンバーだけが独占してきたセンターを、全員が納得してやらせてもらえる。という前例になったシングル。
(卒業センターと呼んでいいのは深川以外だと橋本だけかもしれない)
今の自分がこのMVを見ると、やはり西野七瀬に目がいく。この当時の西野は(今も変らずそうだが)ふわっとガーリー。まったく抗えない魅力。
黒長袖に白いスカーフのセーラー服が清楚でとても良い。こんなセーラー服はもうあまり見かけなくなった。今ではかえって新鮮。
この当時はあんまり西野に注目してなかった。もうすでに大人気メンバーで4度のセンター経験者。実質「西野の乃木坂」。ガチ恋してしまう男子が多かったのも納得。女子から見ればそれほど美人に見えないらしいけど、男子からするとザ女の子。男ウケ最強アイドル。
白石、松村、橋本、この3人を御三家と呼ぶ。どんだけ昭和なセンスだ。この3人のユニット曲「急斜面」のMVはMTVやM-ON!なんかでも録画したものがあったのだがHDDが死んでしまったので円盤で手に入ってよかった。

この3人がガールズバンドやってる画が素晴らしいのだが、ベースがいないのかよ。
それに、ヘンテコ設定にヘンテコ演出でそれほど好きになれないMVだ。
美大に在籍していた橋本は美的センスが高かったはず。もっと積極的にダメ出ししてほしかった。
白石麻衣は9年間ノースキャンダルでアイドル道を完走した。常に真面目に仕事としてアイドルを貫いた。なかなかできることじゃない。これからは女優として活動。なんとか主演でやっていける女優になってほしい。

特典DVDには秋元、かりん、純奈、北野、飛鳥、相楽、桜井、新内、高山、中元、西野、能條の個人PVを収録。今回自分が改めて見てみたのは飛鳥と西野のみ。
齋藤飛鳥は4年前と今では格段に演技力に差がある。人気スターになるってこういうことだと感じた。4年前から圧倒的にかわいい。

たまたま見つけたカフェにヒグマがいるという映像作品。ヒグマはちみつが好きとかファンタジー。三毛別ヒグマ事件や福岡大ワンゲル部日高山系遭難事件を知ると、もうヒグマは駆除すべき害獣にすぎないとわかってしまう。
だがなんといってもやっぱり西野七瀬のラブリーガーリーっぷりはひとつの奇跡。80年代なら大林監督や市川準監督で主演映画が撮られたであろう圧倒的素材。だれか、巨匠監督は西野主演映画を早く撮れ!と言いたい。

「待ってるガール」の西野はとても可愛らしく撮れている。何もかも状態が仕上がってる。
ただ、やっぱりヘンテコPVになってる。最後になんとなくヘンテコな歌をヘンテコな振り付けで歌ってしまう、坂道グループでよく見る個人PV。アイドルオタはこういうのが好きなのかもしれないけど。

というわけで、最近になって西野七瀬が好きになったという人には、この14枚目シングル「ハルジオンが咲く頃」の特典DVDつきを見つけたら、即買うことをオススメする。