まだ見てなかった黒澤明「蜘蛛巣城」(1957 東宝)を見る。
シェイクスピア「マクベス」(こちらも内容は知っていてもまだ一度も接していない)を日本戦国時代に移殖し脚色した戦国絵巻娯楽映画。
クロサワは「乱」という映画にもシェイクスピアを使ってたはず。冒頭の山城を駆け上がっていく馬のシーンとかなんか見覚えもある気がする。どのシーンも構図が写真のようにバッチリ決まってる。
もう現代日本人は昭和30年代の日本人の話し言葉を聴きとることも難しい。伝令が早口で言う口上のシーンが続くのだが、何言ってるのかぜんぜんわからんw
聴きとれないし理解できないので事前にある程度ストーリーを知ってることが望ましい。
マクベス三船敏郎、目が異常にギラギラしてて感心する。昔の役者は馬を上手に操っててすごい。
森に迷い魔女の声を聴く。「もののけの仕業じゃ」
糸車を回す老婆が出現。唄うように未来を予言する。予言はすぐに実現する。
疑心暗鬼三船をけしかけるマクベス夫人が山田五十鈴。この人が重大な軍略の現場にもいるのが謎。今がチャンスと殿を誅殺するよう三船にささやく。存在と動きがまるで魔女だし化け物。ゆっくりすり足。犯罪の立案者で実行者。
警護の武士に加藤武がいることに声で気づいた。
この映画、本当に矢をひゅんひゅんと放ってるのだが、今見ると意外に怖くない。引き画だと特にそう。
だが、三船の顔すれすれに板にぶっ刺さる複数の矢は見ているこちらが怖い。三船は命が縮まるほどビビった様子。クロサワは無茶苦茶やりやがる。
これ、ジャンル的に幻想ゴシック幽霊ホラー? ドラマとしてのテンポが悪いような気がする。たくさんの鎧のカシャカシャいう音は良い。霧の中を木々がこちらにやってくる映像は他で見たことない。
2019年5月31日金曜日
2019年5月30日木曜日
ラドヤード・キップリング「ジャングル・ブック」(1894-95)
ラドヤード・キップリング(Joseph Rudyard Kipling, 1865-1936)「ジャングル・ブック」を初めて読んでみた。講談社青い鳥文庫(岡田好恵訳、きよしげのぶゆき絵)2001年版で。
世界的に有名な児童文学作品だが一度も読んだことはなかった。
自分は子供の頃にかろうじて絵本か何かでほんの少し接したことはある。ディズニーアニメもCG実写映画も見たことがない。
おそらく今回が自分にとってこの作品の最初で最後の読書。一度は読んでおきたいと思っていた作品。
ラドヤードという謎の名前に長年疑問を持っていたのだが、調べてみると父親はイングランドのラドヤード湖を息子に命名したらしい。キップリングはインド・ボンベイの生まれ。
キップリングは今も英国ではとてもよく知られ読まれている詩人で児童文学者で作家。英国人初のノーベル賞受賞者。
狼に育てられ、熊にジャングルの掟を教育された少年モーグリが主人公。モーグリとジャングルの動物側からの視点で物語は書かれている。
たぶん人間と動物がジャングルの中で一緒に生活するほのぼのファンタジーかと思っていたのだが、児童文学としては意外に重い気がした。
ヴィクトリア朝時代の英国人の帝国主義的文明論的な分析などは自分はしない。そういったことは専門書を読むべき。
未開のインド奥地に英国人が文明と法治を持ち込んだ時代。ヒンズーの司祭と中世以前の村人が畑を耕し村をつくる。
そして狼、虎、熊、黒豹、ニシキヘビ、象、ヤマアラシ、トンビ、といった動物たちがジャングルの掟に従って生きている。村人とジャングルがせめぎ合っている。象たちが村を襲って人々を追い出した想い出を語ったりもする。
だが、鹿やヤギは殺される食糧としか描かれていない。意外にも猿たちは他の動物たちから軽蔑されている。
読んでいて「これはひょっとしてもののけ姫の元ネタでは?」と感じた。自分、まだ一度も「もものけ姫」を見たことないけど。
狼と黒豹を引き連れた少年が、嘘つき老人漁師にそそのかされた村人によって、モーグリを養子にしたために悪魔と罵られ殺されそうになる両親を助けたりする。象や水牛やニシキヘビの協力を得る。
モーグリは私闘で長年のライバルだった虎を殺害し、肉は他の動物に与え、毛皮をトロフィーとして身にまとっている。今の時代、あまり子どもに読ませたい本としての地位は保てないのではないか?
正直それほど面白さを感じれなかった。だが、少年と動物たちのやりとりはイキイキとしていた。
世界的に有名な児童文学作品だが一度も読んだことはなかった。
自分は子供の頃にかろうじて絵本か何かでほんの少し接したことはある。ディズニーアニメもCG実写映画も見たことがない。
おそらく今回が自分にとってこの作品の最初で最後の読書。一度は読んでおきたいと思っていた作品。
ラドヤードという謎の名前に長年疑問を持っていたのだが、調べてみると父親はイングランドのラドヤード湖を息子に命名したらしい。キップリングはインド・ボンベイの生まれ。
キップリングは今も英国ではとてもよく知られ読まれている詩人で児童文学者で作家。英国人初のノーベル賞受賞者。
狼に育てられ、熊にジャングルの掟を教育された少年モーグリが主人公。モーグリとジャングルの動物側からの視点で物語は書かれている。
たぶん人間と動物がジャングルの中で一緒に生活するほのぼのファンタジーかと思っていたのだが、児童文学としては意外に重い気がした。
ヴィクトリア朝時代の英国人の帝国主義的文明論的な分析などは自分はしない。そういったことは専門書を読むべき。
未開のインド奥地に英国人が文明と法治を持ち込んだ時代。ヒンズーの司祭と中世以前の村人が畑を耕し村をつくる。
そして狼、虎、熊、黒豹、ニシキヘビ、象、ヤマアラシ、トンビ、といった動物たちがジャングルの掟に従って生きている。村人とジャングルがせめぎ合っている。象たちが村を襲って人々を追い出した想い出を語ったりもする。
だが、鹿やヤギは殺される食糧としか描かれていない。意外にも猿たちは他の動物たちから軽蔑されている。
読んでいて「これはひょっとしてもののけ姫の元ネタでは?」と感じた。自分、まだ一度も「もものけ姫」を見たことないけど。
狼と黒豹を引き連れた少年が、嘘つき老人漁師にそそのかされた村人によって、モーグリを養子にしたために悪魔と罵られ殺されそうになる両親を助けたりする。象や水牛やニシキヘビの協力を得る。
モーグリは私闘で長年のライバルだった虎を殺害し、肉は他の動物に与え、毛皮をトロフィーとして身にまとっている。今の時代、あまり子どもに読ませたい本としての地位は保てないのではないか?
正直それほど面白さを感じれなかった。だが、少年と動物たちのやりとりはイキイキとしていた。
2019年5月29日水曜日
広瀬すず 月刊カメラマン2015年6月号
毎日とくに書くようなこともない。困ったときは手に入れたのに忘れていた雑誌を読んだ感想文。今回は広瀬すずが表紙の月刊カメラマン2015年6月号。1年ぐらい前に100円でゲット。
日々のほとんどをスマホでしか写真を撮らなくなった自分が最新写真知識を得る唯一のメディアが月刊カメラマン。4年前のイシューであっても自分には十分。
広瀬すず16歳。「海街diary」でまさみお姉さんたちと一緒にカンヌに行ったころ。完全にこども。表紙のすずは十代特有の何かが出てるような表情をしている。
グラビアページが4ページあるのだが、インタビューのようなものはまったくない。
広瀬すずはカメラが趣味なのだが、使用機材などについて語ることもない。残念。
現在放送中のNHK朝ドラ「なつぞら」をまだ1回も見ていないw すまん。
広瀬すず(20)今現在20前後の女優で圧倒的にNo.1女優になってる。
毎年多くの美少女たちが雑誌モデルとなりCMタレントとなり選別されて女優となっていく。そのなかでぶっちぎりの一番出世が広瀬すず。すごすぎる。
今現在いったい何社CMをやってるのかよく知らないのだが、コンタックのCMが大人を感じさせて好き。
ねらいうち!広瀬すずは感冒薬(グラクソ・スミスクライン)と目薬(参天製薬)で製薬メーカー2社のCMもしている。
これはもうかつての上戸彩に匹敵するCMタレントぶりを発揮している。
20歳にしてはちょっとかわいらしすぎる。
明星チャルメラもこどもすず全開。
ロッテ爽はかつて上戸彩がやっていたCM
なんだかわからないが低学年向け遊戯カード?のCM
スズキの軽自動車のCMには驚かされた。このCMで「広瀬は運転免許を持ってる?」とファンたちをザワザワさせた。
CMは一見運転しているように見えても実際には運転してないこともあるので、このCMが運転免許を持っている証拠とはならない。
東京都心で育った若者と地方の若者とでは車の免許についての意識はかなり違っている。広瀬は静岡県民なので、早い時期から運転免許を取るイメージができていた可能性はある。
静岡あたりだと帰省に車がちょうどいいはず。ちなみに磐田の長澤まさみも高校を卒業した年の4月に免許を取っている。
日々のほとんどをスマホでしか写真を撮らなくなった自分が最新写真知識を得る唯一のメディアが月刊カメラマン。4年前のイシューであっても自分には十分。
広瀬すず16歳。「海街diary」でまさみお姉さんたちと一緒にカンヌに行ったころ。完全にこども。表紙のすずは十代特有の何かが出てるような表情をしている。
グラビアページが4ページあるのだが、インタビューのようなものはまったくない。
広瀬すずはカメラが趣味なのだが、使用機材などについて語ることもない。残念。
現在放送中のNHK朝ドラ「なつぞら」をまだ1回も見ていないw すまん。
広瀬すず(20)今現在20前後の女優で圧倒的にNo.1女優になってる。
毎年多くの美少女たちが雑誌モデルとなりCMタレントとなり選別されて女優となっていく。そのなかでぶっちぎりの一番出世が広瀬すず。すごすぎる。
今現在いったい何社CMをやってるのかよく知らないのだが、コンタックのCMが大人を感じさせて好き。
ねらいうち!広瀬すずは感冒薬(グラクソ・スミスクライン)と目薬(参天製薬)で製薬メーカー2社のCMもしている。
これはもうかつての上戸彩に匹敵するCMタレントぶりを発揮している。
20歳にしてはちょっとかわいらしすぎる。
明星チャルメラもこどもすず全開。
ロッテ爽はかつて上戸彩がやっていたCM
なんだかわからないが低学年向け遊戯カード?のCM
スズキの軽自動車のCMには驚かされた。このCMで「広瀬は運転免許を持ってる?」とファンたちをザワザワさせた。
CMは一見運転しているように見えても実際には運転してないこともあるので、このCMが運転免許を持っている証拠とはならない。
東京都心で育った若者と地方の若者とでは車の免許についての意識はかなり違っている。広瀬は静岡県民なので、早い時期から運転免許を取るイメージができていた可能性はある。
静岡あたりだと帰省に車がちょうどいいはず。ちなみに磐田の長澤まさみも高校を卒業した年の4月に免許を取っている。
2019年5月28日火曜日
横溝正史「夜の黒豹」(昭和38)
横溝正史「夜の黒豹」を読む。1997年春陽文庫版で読む。「推理ストーリー」昭和38年3月号掲載「青蜥蜴」を改稿したもの。
これもやっぱり角川文庫版が手に入りやすいのだが、あの杉本イラスト表紙「夜の黒豹」はまるで官能小説のそれ。女性の全裸死体。乳房の上にトカゲという、とても電車内で取り出して読めないヤバすぎジャケット。春陽もそれほど大差ないが。
路上で客をとる街娼が犠牲になる。渋谷と高輪、同じ手口の二つの事件。犯人は被害者の胸に蜥蜴の絵を描いていく。高輪署の刑事と金田一さんが黒いコートに黒メガネの男の行方を追う。
情交を伴う犯行のため、とにかくゲスい描写。こういう事件だと刑事さんたちは直接そういった内容を話し合う。15歳の女の子の性関係も洗い出す。
これ、「吸血蛾」みたいなテイストで怪物ジャック・ザ・リパーを追いかける大捕り物みたいな展開と、大人向け娯楽作にありがちなエロを予想していたらまったく違っていた。
猟奇殺人鬼が犯人と思いきや、意外に社会派。膨大な登場人物が登場して頭が追い付かなくなる。こいつ、誰だっけ?何の役回りだっけ?
終盤にさしかかると、いつのまにか犯人が分かってしまい、追い詰められる犯人側目線で描かれるようになってる!どうしてそんな構成にした?!
これがまるで松本清張サスペンスのよう。計画が破たんし追い詰められ焦る犯人側にうっかり同情。
これはかなり読み応えがあった。「病院坂の首縊りの家」並みの大作。この時期の横溝正史も野心を持って精力的な作品を書いていたって知った。
これもやっぱり角川文庫版が手に入りやすいのだが、あの杉本イラスト表紙「夜の黒豹」はまるで官能小説のそれ。女性の全裸死体。乳房の上にトカゲという、とても電車内で取り出して読めないヤバすぎジャケット。春陽もそれほど大差ないが。
路上で客をとる街娼が犠牲になる。渋谷と高輪、同じ手口の二つの事件。犯人は被害者の胸に蜥蜴の絵を描いていく。高輪署の刑事と金田一さんが黒いコートに黒メガネの男の行方を追う。
情交を伴う犯行のため、とにかくゲスい描写。こういう事件だと刑事さんたちは直接そういった内容を話し合う。15歳の女の子の性関係も洗い出す。
これ、「吸血蛾」みたいなテイストで怪物ジャック・ザ・リパーを追いかける大捕り物みたいな展開と、大人向け娯楽作にありがちなエロを予想していたらまったく違っていた。
猟奇殺人鬼が犯人と思いきや、意外に社会派。膨大な登場人物が登場して頭が追い付かなくなる。こいつ、誰だっけ?何の役回りだっけ?
終盤にさしかかると、いつのまにか犯人が分かってしまい、追い詰められる犯人側目線で描かれるようになってる!どうしてそんな構成にした?!
これがまるで松本清張サスペンスのよう。計画が破たんし追い詰められ焦る犯人側にうっかり同情。
これはかなり読み応えがあった。「病院坂の首縊りの家」並みの大作。この時期の横溝正史も野心を持って精力的な作品を書いていたって知った。
2019年5月27日月曜日
江國香織「すいかの匂い」(1998)
江國香織を読むのもこれで4冊目、今回は「すいかの匂い」(1998)を平成12年新潮文庫版で読む。これも友人の本棚にあったので読む。
事前に何も知識がなかったのだが、短編11本のすべてがこどものころの記憶を綴ったようなもの。1ページの文字数が少ないので、大人はすごいスピードで読めてしまう。
「すいかの匂い」
幼少の頃一時期預けられていた東京羽村の家が嫌で家出した話。
シャム双生児?!予想外の展開。まるでムジナかキツネに騙されたような幻想ホラー小品?
「蕗子さん」
家に間借りしていた26歳大学生の下宿人と一緒に、いじめっ子に仕返しをするために落とし穴を掘った想い出。亀を甲羅の中にいる生き物だと勘違いしていて包丁で腹を切り開いた話はホラー。
自分も7歳ぐらいのとき近所の大学生と遊んでたかすかな記憶を思い出した。
「あげは蝶」
新幹線が嫌い。夏の間に行く曾祖母の家が嫌い。いろんなことが嫌いな少女が、新幹線で一緒になった若い女から、ふたりでこの場から逃げ出すことを提案される。
これもすごくよくわかる。子どものころは(今もだが)いろんなものが醜悪に見えた。ラストシーンの映像がいきいきと頭に浮かぶ。
「薔薇のアーチ」
ラストで少女のふるまいがちょっと意味わからなくて怖い。
「はるかちゃん」
ほんの一時期いっしょにすごした子の思い出。ラストで変質者が出てきて怖い。
自分が気に入ったものは以上5点。これが今まで読んだ江國香織でいちばん自分にしっくりきた。どれもこれも、ああ、わかるわかるという感じ。
こどものころの夢と現実がごっちゃになったような、社会の認識がぼんやりしたような、大人たちのやってることの意味がよくわかってなかったころのノスタルジア。
ちなみにこの本はYUIが2006年に「赤いテレキャス」で読んだ本として挙げていた。自分は13年遅れで読んだことになる。
そして、長澤まさみも「学生時代によく江國香織を読んだ」とどこかで言っていたように覚えている。
事前に何も知識がなかったのだが、短編11本のすべてがこどものころの記憶を綴ったようなもの。1ページの文字数が少ないので、大人はすごいスピードで読めてしまう。
「すいかの匂い」
幼少の頃一時期預けられていた東京羽村の家が嫌で家出した話。
シャム双生児?!予想外の展開。まるでムジナかキツネに騙されたような幻想ホラー小品?
「蕗子さん」
家に間借りしていた26歳大学生の下宿人と一緒に、いじめっ子に仕返しをするために落とし穴を掘った想い出。亀を甲羅の中にいる生き物だと勘違いしていて包丁で腹を切り開いた話はホラー。
自分も7歳ぐらいのとき近所の大学生と遊んでたかすかな記憶を思い出した。
「あげは蝶」
新幹線が嫌い。夏の間に行く曾祖母の家が嫌い。いろんなことが嫌いな少女が、新幹線で一緒になった若い女から、ふたりでこの場から逃げ出すことを提案される。
これもすごくよくわかる。子どものころは(今もだが)いろんなものが醜悪に見えた。ラストシーンの映像がいきいきと頭に浮かぶ。
「薔薇のアーチ」
ラストで少女のふるまいがちょっと意味わからなくて怖い。
「はるかちゃん」
ほんの一時期いっしょにすごした子の思い出。ラストで変質者が出てきて怖い。
自分が気に入ったものは以上5点。これが今まで読んだ江國香織でいちばん自分にしっくりきた。どれもこれも、ああ、わかるわかるという感じ。
こどものころの夢と現実がごっちゃになったような、社会の認識がぼんやりしたような、大人たちのやってることの意味がよくわかってなかったころのノスタルジア。
ちなみにこの本はYUIが2006年に「赤いテレキャス」で読んだ本として挙げていた。自分は13年遅れで読んだことになる。
そして、長澤まさみも「学生時代によく江國香織を読んだ」とどこかで言っていたように覚えている。
2019年5月26日日曜日
黒島結菜「プリンシパル」(2018)
いくえみ綾原作コミックの映画化「プリンシパル 恋する私はヒロインですか?」(アットムービー/アニプレックス)が2018年3月に公開されている。
こんなジャ〇ーズとの共演で春休みJK向けスウィーツ映画は見るのも苦痛。しかたなく見る。
黒島結菜が主演しているので見る。沖縄美少女の黒島結菜が冬の北海道札幌でロケを頑張ったので見る。
なぜに監督が篠原哲雄? 邦画の世界で力を持っている人たちの配分した仕事は受けないわけにはいかない。
この映画、たぶん「アシガール」の前に撮影してる?少しは話題になったのか?せっかく「アシガール」で上昇気流に乗っていた時期の公開なのに、何の話題にもならなくて残念。
黒島の女優としてのキャリアアップが順調なのかどうか?やや不安。
セーラー服美少女黒島、札幌の高校へ転校。担任の先生に指示された席に着こうとするやいなや隣の狩野英孝みたいな男に怒鳴られる。「そこはオマエの席じゃねえ!」理不尽w
少女コミックを映像化すると「あこがれ男子」がどうしてもホストに見える。黒島はたぶん硬派な男じゃないと胸がときめかないだろうと思っている。
で、黒島、ヒステリー気味に怒鳴り返す。やだ、なにこの映画。怖い。
周囲ドン引きかと思いきや、誰しもが普通なことのようにやり過ごす。え、なにこれ。
このヒロインが前の学校が肌に合わず、同居する母親の再婚相手が趣味が悪いと毛嫌い。そんでもって札幌へ転校という顛末が駆け足オフビートで映像で示される。
浮かない表情で雪の積もる住宅地を歩く。だが、川栄李奈という人のよさそうな友だちを得る。そして隣近所には高杉真宙というイケメン君もいて恋の予感。この街でなら私もプリンシパルになれそう!
だが、イケメン君と仲良くしてると他の可愛くもない女子たちから反感を買うw べんじょでシメられそうになるのだが、このヒロインは毅然とやり返す。現代人は見習いたい。
川栄李奈が最低クズ。仲良くするフリして黒島をハブ。みんなで遊ぶはずが寒空の屋外に放置。またひとりぼっち。だが後にすぐに相互理解が進み関係修復。
なぜか第一印象が最悪のホスト男とふたりで初詣。これ、デートじゃん。この男が高杉君もいないとつまんねえとつぶやく。
主演男ふたりの関係性がよくわからない。本当にただの仲良し幼なじみか? って思わざるをえない。
札幌の夜景を見下ろしながら、なぜかとつぜんバレエを踊る黒島。大倉山かと思いきや、仏塔が見えたから藻岩山か?
なにやってんの?そりゃ男もツッコむ。なぜかこの間にふたりの相互理解と距離が近くなってる?!
黒島の母親が鈴木砂羽。このヒロインは気が強いなと思ってたら、鈴木砂羽ママに似ているって設定か。札幌ビール園で待ち合わせ。
そこで父が高杉くんの母(白石美帆)とデートしてる現場に鉢合わせ。黒島、父が気になる男子のママと交際しててちょっと面白がってるだろ。
自分は過去何回か札幌へ行ってるので知ってる場所が出てきて見てて楽しい。円山動物園や支笏湖、旧北海道庁でもロケ。
家で美味しいジンギズカンた食ってたら父が白石にプロポーズ。ヒロインは気になってた男の子と血のつながらない兄妹(姉弟?)化。同じ家で同居。そんな状況ってマンガやドラマでしかないだろ。
この父親が有名な絵本翻訳家らしいのだが、ぜんぜん威厳がない。
ワオ(高杉)はゲンの姉(谷村美月)を恋慕。この件で両家がギクシャクしてるの嫌だな。川栄はゲンに告る。ヒロイン黒島の恋の予感は切なくはじけ飛んだ…。
かと思いきや、第三の男登場。
黒島はデートをするのだが、やっぱりゲンが気になる。美しいと感じたものを真っ先に見せたい人は誰か?
この映画は一人の男を好きになった女二人のドラマでもある。川栄はゲンから別れを切り出され、黒島とケンカ。
黒島はゲンに後ろから抱き着いて「ケンカの理由教えようか?アタシも女だってことだ。バカ!」ゲンがかなりのうすらぼんやり野郎。
母は4度目の離婚。「東京へ帰ってこない?」ヒロインは東京の大学へ進学を決意。
こんなジャ〇ーズとの共演で春休みJK向けスウィーツ映画は見るのも苦痛。しかたなく見る。
黒島結菜が主演しているので見る。沖縄美少女の黒島結菜が冬の北海道札幌でロケを頑張ったので見る。
なぜに監督が篠原哲雄? 邦画の世界で力を持っている人たちの配分した仕事は受けないわけにはいかない。
この映画、たぶん「アシガール」の前に撮影してる?少しは話題になったのか?せっかく「アシガール」で上昇気流に乗っていた時期の公開なのに、何の話題にもならなくて残念。
黒島の女優としてのキャリアアップが順調なのかどうか?やや不安。
セーラー服美少女黒島、札幌の高校へ転校。担任の先生に指示された席に着こうとするやいなや隣の狩野英孝みたいな男に怒鳴られる。「そこはオマエの席じゃねえ!」理不尽w
少女コミックを映像化すると「あこがれ男子」がどうしてもホストに見える。黒島はたぶん硬派な男じゃないと胸がときめかないだろうと思っている。
で、黒島、ヒステリー気味に怒鳴り返す。やだ、なにこの映画。怖い。
周囲ドン引きかと思いきや、誰しもが普通なことのようにやり過ごす。え、なにこれ。
このヒロインが前の学校が肌に合わず、同居する母親の再婚相手が趣味が悪いと毛嫌い。そんでもって札幌へ転校という顛末が駆け足オフビートで映像で示される。
浮かない表情で雪の積もる住宅地を歩く。だが、川栄李奈という人のよさそうな友だちを得る。そして隣近所には高杉真宙というイケメン君もいて恋の予感。この街でなら私もプリンシパルになれそう!
だが、イケメン君と仲良くしてると他の可愛くもない女子たちから反感を買うw べんじょでシメられそうになるのだが、このヒロインは毅然とやり返す。現代人は見習いたい。
川栄李奈が最低クズ。仲良くするフリして黒島をハブ。みんなで遊ぶはずが寒空の屋外に放置。またひとりぼっち。だが後にすぐに相互理解が進み関係修復。
なぜか第一印象が最悪のホスト男とふたりで初詣。これ、デートじゃん。この男が高杉君もいないとつまんねえとつぶやく。
主演男ふたりの関係性がよくわからない。本当にただの仲良し幼なじみか? って思わざるをえない。
札幌の夜景を見下ろしながら、なぜかとつぜんバレエを踊る黒島。大倉山かと思いきや、仏塔が見えたから藻岩山か?
なにやってんの?そりゃ男もツッコむ。なぜかこの間にふたりの相互理解と距離が近くなってる?!
黒島の母親が鈴木砂羽。このヒロインは気が強いなと思ってたら、鈴木砂羽ママに似ているって設定か。札幌ビール園で待ち合わせ。
そこで父が高杉くんの母(白石美帆)とデートしてる現場に鉢合わせ。黒島、父が気になる男子のママと交際しててちょっと面白がってるだろ。
自分は過去何回か札幌へ行ってるので知ってる場所が出てきて見てて楽しい。円山動物園や支笏湖、旧北海道庁でもロケ。
家で美味しいジンギズカンた食ってたら父が白石にプロポーズ。ヒロインは気になってた男の子と血のつながらない兄妹(姉弟?)化。同じ家で同居。そんな状況ってマンガやドラマでしかないだろ。
この父親が有名な絵本翻訳家らしいのだが、ぜんぜん威厳がない。
ワオ(高杉)はゲンの姉(谷村美月)を恋慕。この件で両家がギクシャクしてるの嫌だな。川栄はゲンに告る。ヒロイン黒島の恋の予感は切なくはじけ飛んだ…。
かと思いきや、第三の男登場。
黒島はデートをするのだが、やっぱりゲンが気になる。美しいと感じたものを真っ先に見せたい人は誰か?
この映画は一人の男を好きになった女二人のドラマでもある。川栄はゲンから別れを切り出され、黒島とケンカ。
黒島はゲンに後ろから抱き着いて「ケンカの理由教えようか?アタシも女だってことだ。バカ!」ゲンがかなりのうすらぼんやり野郎。
母は4度目の離婚。「東京へ帰ってこない?」ヒロインは東京の大学へ進学を決意。
男二人とヒロイン。なんだか「時をかける少女」を思い出した。足をくじいてひとり森の中のシーンは「アシガール」を思い出した。とにかくひたすら黒島結菜がかわいい。これは恋だな。
面白かった。黒島結菜を見ること自体が楽しいからかもしれない。20歳のころのまさみに雰囲気がそっくり。
いくえみスウィーツ映画の中でも出来の良い作品。素晴らしい札幌青春ムービーだ。篠原哲雄を見直した。
個人的に黒島が路面電車と並走するシーンがクライマックスw
2019年5月25日土曜日
エラリー・クイーン「ドラゴンの歯」(1939)
THE DRAGON'S TEETH by Ellery Queen 1939いきなり冒頭でボー・ランメル君という青年探偵と一緒に探偵事務所を開設するエラリーくん。さっそく資産家コール氏からまだ起こってない事件に関して前金1万5千ドル契約の仕事が舞い込む。
だが、コール氏は大西洋上ヨットで急死。通行中の他船の医師によって死亡確認後に、船長、友人らによって水葬。1週間後に知らされそれはマズいと焦るエラリー。
資産家の巨万の富を相続する姪がふたり。ハリウッドで売れない女優をしていたケリー嬢、そしてフランスにはマーゴ嬢という未婚娘がいた。
未婚でいる間は莫大な資産の運用で得た配当を受け取ることができるというのが富豪の遺言。
盲腸の手術で動けないエラリーくんに代わってボーくんがエラリーを名乗りハリウッドへ。ケリー嬢を探し当てる。
フランスからはマーゴ嬢がやって来て同じ屋敷で一緒に住むことに。資産はふたりで分割。お互いを敵視するようになる。
やがてケリーは寝室に忍び込んだ何者かの気配を感じ、愛馬の蹄鉄の釘を抜かれて転倒落馬し死にかける。ガレージに閉じ込められあわや一酸化炭素中毒死寸前。どうみても命を狙われてる。
これはもう資産を諦め、恋に落ちたボーくんと結婚し屋敷を去ることに決めたケリー。
新婚エラリー・クイーン夫妻としてニューヨークのホテルへ。ボーが仕事があると出かけひとり残されたケリーの部屋へマーゴがやってくる。ボーはマーゴを愛してるから計略で結婚し遺産相続権をケリーから放棄させただけと高笑い。
だがその直後、マーゴは何ものからか窓の外からの銃撃で死亡。部屋に投げ入れられたリボルバーを拾ったところでホテル支配人と専属探偵に見つかり警察を呼ばれる。しかもそれはガレージで亡くしたはずの自身で買った護身用リボルバー。絶体絶命!
これ、読んでいてクリスティっぽいなと感じた。きっと誰かが誰かと入れ替わって成りすましている。エラリークイーンにしてはドラマとして面白く読んでいて退屈しなかった。だが、それも途中まで。
エラリーくんは勝利宣言のつもりで一同を集めておいて「オマエの正体は実はアレだろ!」と迫るも一回失敗する。
エラリーくんのロジックを一つずつ積み重ねていく思考はさすがだが、勿体つけすぎ。そして意外な犯人が往生際悪い。かなり終盤ぐだぐだ感がする。
アメリカの遺産相続と遺言の執行のしくみを知らなくて戸惑った。結婚の手続き、小切手、身元証明書?あと、アメリカ人って万年筆のキャップを噛んで外すの?
「ドラゴンの歯」は期待しないで読んだのだが、もっと人気があってよいはずだと感じた。それぞれの会話がユーモアがあって面白い。
宇野利泰訳も古いはずなのだが、井上勇訳の調子の狂うような珍妙な古臭さは感じなかった。井上訳を読んだ後だとすごく調子よく読める。
2019年5月24日金曜日
平手友梨奈 x 荒木経惟 SWITCH 2016年11月号
SWITCH 2016年11月号 特集「みんなのラップ」を半年ほど前に手に入れた。200円でゲット。
日本語ラップの歴史と現在を大特集したイシューなのだが、自分の目当ては荒木経惟「女優礼賛」に登場した平手友梨奈をフィーチャーした8Pの特写とインタビュー。
この企画はアラーキー側から平手友梨奈側へオファーして実現した企画らしい。
この号が出たときはすでに「徳山大五郎を誰が殺したか」で平手さんは主演を務めていた。なので「女優」と言っていいのかもしれない。
平手さんは15歳中学3年生。まだ美少女といえたころ。まるで山口百恵のように撮られている。
平手友梨奈の雑誌グラビアは少なくない。だが、2019年現在まだ写真集のような企画はないらしいので、こういった質の高いフォトセッション企画は貴重。まだ持ってない平手推しには購入をオススメしたい。
インタビューによれば平手さんは欅坂に入るまでオシャレにも興味がなかったらしい。
女優になりたいわけでもなかったらしい。だが、
この時期の平手さんはまだ希望に満ち溢れていた時期で
3周年アニラには参加したようだ。詳しくは知らないけど。平手さんはまるで老巨匠ピアニストみたいな存在。ちゃんとステージ上にいるのか?当日まで誰も状態がわからない。
はたして今年は欅共和国は開催されるのか?自分はもう行かないけど、多くの人々が心配しながら楽しみにしている。
日本語ラップの歴史と現在を大特集したイシューなのだが、自分の目当ては荒木経惟「女優礼賛」に登場した平手友梨奈をフィーチャーした8Pの特写とインタビュー。
この企画はアラーキー側から平手友梨奈側へオファーして実現した企画らしい。
この号が出たときはすでに「徳山大五郎を誰が殺したか」で平手さんは主演を務めていた。なので「女優」と言っていいのかもしれない。
平手さんは15歳中学3年生。まだ美少女といえたころ。まるで山口百恵のように撮られている。
平手友梨奈の雑誌グラビアは少なくない。だが、2019年現在まだ写真集のような企画はないらしいので、こういった質の高いフォトセッション企画は貴重。まだ持ってない平手推しには購入をオススメしたい。
インタビューによれば平手さんは欅坂に入るまでオシャレにも興味がなかったらしい。
女優になりたいわけでもなかったらしい。だが、
「ドラマは大好きでした。月九はだいたい観ていましたし、堀北真希さんの『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』とか、榮倉奈々さんの『メイちゃんの執事』とかが好きでした。映画は金曜ロードショーとかでよく観ていました」とも語る。平手さんの演技には堀北真希と榮倉奈々が影響している可能性がある。
この時期の平手さんはまだ希望に満ち溢れていた時期で
「この世界に入って毎日がすごく楽しいんです。メンバーと過ごすのも楽しいし、日々勉強させてもらえるのも楽しい。生き生きしていると思います」2019年現在の平手さんは、もうかれこれ2年間はずっと不安定。ブログを更新することもないし、レギュラー番組にもたまにおとなしく座ってるだけだし、握手会にも参加することもない。大人たちは一体どこで何を間違えた?
3周年アニラには参加したようだ。詳しくは知らないけど。平手さんはまるで老巨匠ピアニストみたいな存在。ちゃんとステージ上にいるのか?当日まで誰も状態がわからない。
はたして今年は欅共和国は開催されるのか?自分はもう行かないけど、多くの人々が心配しながら楽しみにしている。
2019年5月23日木曜日
島田荘司「異邦の騎士」(1988)
島田荘司「異邦の騎士」を読む。1988年発表だから相当古いのだが、今も読み継がれる島田荘司の代表作らしいので読んでみる。今回手に入れたものは1990年講談社NOVELS版。後に何度も改訂版が出ている。
自分はこれで島田荘司4冊目。この作家は80年代から人気作家でファンも多い。だが、自分はまだそれほど気に入る作品に出会えていない。ほどほどに期待して読む。
ビルの谷間の小さな公園ベンチで目を覚ました男。いつの間にか眠ってしまったらしい。車をレッカー移動される前に取りに行かなきゃ。止めたのどこだっけ?
それどころか自分が誰なのかもわからない。名前も住所も職業も。記憶喪失?
だが、中央線の駅とかは覚えている。そこに高円寺駅がある。
そして男はたまたま出会った女と同棲開始。こんな話は東京のどこかで今も実際にありそうだ。
男は仮名で工場アルバイトで働き始める。ボーナスをもらうのにハンコが必要だというので、女の部屋を探していたら、あれ?これって自分の免許証?!
男は東横線から見える占星術の看板に興味を惹かれ御手洗さんの事務所を訪問。友だちになる。御手洗さんって、いわゆる高等遊民ってやつだよね?
ジャズのレコードとか聴いたり、まずいコーヒーを飲んだり。御手洗のひねくれた社会批判演説を聴く。このへんがなんだか村上春樹でも読んでいるかのよう。
やがて同性相手・良子の様子がおかしくなる。男の唯一の手がかり、免許証に書いてある前の住所のアパートを訪ねる。
ここから先がガラッと転換。ハードボイルド小説展開へ。
男が記憶喪失になった理由。それは悪徳サラ金社長とヤクザに罠に嵌められた妻が、体を凌辱され貯金を奪われた揚げ句、自殺に見せかけて殺された過去があった。男は仕事を辞め復讐の鬼へ。
ヤクザ男は物取りに見せかけて殺したのだが、サラ金社長は隙を見せない。
だが、ついに決行の時が来た!しかし、その行く手には御手洗潔が!
「異邦の騎士」というタイトルからまったく内容が想像できなかった。半分以上読んだ段階でもまだどんな展開なのか読めない。これを読む前に「占星術殺人事件」という本を読んでいたので、てっきりまた猟奇連続殺人が起こる本格かと思ってた。なのになにこれ…。
自分の想像をはるかに超えていた。なんだ、この展開!?やられたあ~~!
まるでコンフィデンスマンJPの世界だった。
現代ならこんなことが実際に可能とは思えない。きっとファンタジーに近いと言われてしまう。だがそれでもこの本は衝撃的で魅力的。
今まで読んだ島田荘司で一番面白い。青春ミステリー小説だった。
ただ、ちょっと感動ロマン巨編に寄せたかったのか、ちょっと終盤がだらだら長い。
石岡君と御手洗さんのファーストコンタクトだったの?!
この本は表紙を人気イラストレーターに萌えキャラで書いてもらったらもっと売れると思う。
自分はこれで島田荘司4冊目。この作家は80年代から人気作家でファンも多い。だが、自分はまだそれほど気に入る作品に出会えていない。ほどほどに期待して読む。
ビルの谷間の小さな公園ベンチで目を覚ました男。いつの間にか眠ってしまったらしい。車をレッカー移動される前に取りに行かなきゃ。止めたのどこだっけ?
それどころか自分が誰なのかもわからない。名前も住所も職業も。記憶喪失?
だが、中央線の駅とかは覚えている。そこに高円寺駅がある。
そして男はたまたま出会った女と同棲開始。こんな話は東京のどこかで今も実際にありそうだ。
男は仮名で工場アルバイトで働き始める。ボーナスをもらうのにハンコが必要だというので、女の部屋を探していたら、あれ?これって自分の免許証?!
男は東横線から見える占星術の看板に興味を惹かれ御手洗さんの事務所を訪問。友だちになる。御手洗さんって、いわゆる高等遊民ってやつだよね?
ジャズのレコードとか聴いたり、まずいコーヒーを飲んだり。御手洗のひねくれた社会批判演説を聴く。このへんがなんだか村上春樹でも読んでいるかのよう。
やがて同性相手・良子の様子がおかしくなる。男の唯一の手がかり、免許証に書いてある前の住所のアパートを訪ねる。
ここから先がガラッと転換。ハードボイルド小説展開へ。
男が記憶喪失になった理由。それは悪徳サラ金社長とヤクザに罠に嵌められた妻が、体を凌辱され貯金を奪われた揚げ句、自殺に見せかけて殺された過去があった。男は仕事を辞め復讐の鬼へ。
ヤクザ男は物取りに見せかけて殺したのだが、サラ金社長は隙を見せない。
だが、ついに決行の時が来た!しかし、その行く手には御手洗潔が!
「異邦の騎士」というタイトルからまったく内容が想像できなかった。半分以上読んだ段階でもまだどんな展開なのか読めない。これを読む前に「占星術殺人事件」という本を読んでいたので、てっきりまた猟奇連続殺人が起こる本格かと思ってた。なのになにこれ…。
自分の想像をはるかに超えていた。なんだ、この展開!?やられたあ~~!
まるでコンフィデンスマンJPの世界だった。
現代ならこんなことが実際に可能とは思えない。きっとファンタジーに近いと言われてしまう。だがそれでもこの本は衝撃的で魅力的。
今まで読んだ島田荘司で一番面白い。青春ミステリー小説だった。
ただ、ちょっと感動ロマン巨編に寄せたかったのか、ちょっと終盤がだらだら長い。
石岡君と御手洗さんのファーストコンタクトだったの?!
この本は表紙を人気イラストレーターに萌えキャラで書いてもらったらもっと売れると思う。
2019年5月22日水曜日
miwa「君と100回目の恋」(2017)
miwaと坂口健太郎の主演映画「君と100回目の恋」(2017 アスミックエース)をようやく見た。
監督は月川翔ということで、それなりに期待して見る。
自分、miwaをもうだいぶ前から知ってるようでよく知らない。フェスで何度か見かけたけど、それほど情報を追いかけていない。
miwaは「マエストロ」という映画にも出演したことがあったのだが、あれは脇役。この「君と100回目の恋」は主演でラブストーリー。
自分がニュースとかで耳にした情報だと、このころが世間の女性たちからmiwaへのやっかみと風当たりが強まったころ。miwaは小さくて可愛くて慶応卒。いろいろとmiwaには同情。
miwaはなかなか神経が強いしポジティブで良かった。今も音楽活動をしぶとく逞しく続けてる。続けるためには常に何か変化と新しい挑戦が必要。
で、女優miwaだが、最初のカットから背が低い。大きいイメージのない真野恵里菜(すごく細い)と並ぶとすごく小さい。
坂口とすごい身長差。miwaの坂口を見る目がラブラブ目線。こういうの、女の方が鋭く見抜く。
大学の軽音楽部ってあんな広い綺麗な部室があるのか。どうも最近の男子大学生って韓国アイドルっぽいやつが多い。その件でどうこう言わないけど。
今風のカラッと明るいキャンパス風景。坂口以外はあまり勉強していない。恋愛が最大の関心事という大学。図書館もキレイ。自分のいた大学は暗くて草木が伸び放題でじめじめしてた。
このmiwaが日向坂の河田さんそっくり。予告編ではあまり感じなかったが、本編でのmiwaがわりと美少女に撮れてた。
浜辺のテラスで坂口と曲を確認してるシーン、恥ずかしくて見てらんない。
開始30分、miwaがトラックにひかれる。え?タイムトラベラー?!またこんなSF展開?miwa版「時をかける少女」じゃん!それ先に言ってよ。
だがなんと坂口が一緒に時間を戻ってた。坂口が時間を戻してた。理系ならではの綿密な計画。それ新機軸。
miwaがずっと目をくわっと見開いてる。怖いw
真ん中あたりでmiwa坂口がラブラブカップルになってて見ていて恥ずかしい。なんだこのミュージックビデオ。いまどきの大学生ってこんなPOPなバンドばかりなの?
miwaが留学する前に夏を何度もやり直す。見ていてドラマとしての推進力がない。
これはもうどうしたって駄作…。事故とタイムトラベルでもくっつけなきゃドラマになりようがない。それにしてもトラックが突っ込んできて事故に遭うドラマが多すぎ。
レコードを叩き割るmiwaに対して「俺がどんな思いで何度も繰り返してきたと思ってんだよ!」では「ナラタージュ」のキモ坂口がデジャヴ。
最後のほうでちょっと持ち直した。だが、一向に面白くなってくれなかった。
これはmiwaにとってもなくていいキャリアだった。116分が長く感じた。
監督は月川翔ということで、それなりに期待して見る。
自分、miwaをもうだいぶ前から知ってるようでよく知らない。フェスで何度か見かけたけど、それほど情報を追いかけていない。
miwaは「マエストロ」という映画にも出演したことがあったのだが、あれは脇役。この「君と100回目の恋」は主演でラブストーリー。
自分がニュースとかで耳にした情報だと、このころが世間の女性たちからmiwaへのやっかみと風当たりが強まったころ。miwaは小さくて可愛くて慶応卒。いろいろとmiwaには同情。
miwaはなかなか神経が強いしポジティブで良かった。今も音楽活動をしぶとく逞しく続けてる。続けるためには常に何か変化と新しい挑戦が必要。
で、女優miwaだが、最初のカットから背が低い。大きいイメージのない真野恵里菜(すごく細い)と並ぶとすごく小さい。
坂口とすごい身長差。miwaの坂口を見る目がラブラブ目線。こういうの、女の方が鋭く見抜く。
大学の軽音楽部ってあんな広い綺麗な部室があるのか。どうも最近の男子大学生って韓国アイドルっぽいやつが多い。その件でどうこう言わないけど。
今風のカラッと明るいキャンパス風景。坂口以外はあまり勉強していない。恋愛が最大の関心事という大学。図書館もキレイ。自分のいた大学は暗くて草木が伸び放題でじめじめしてた。
このmiwaが日向坂の河田さんそっくり。予告編ではあまり感じなかったが、本編でのmiwaがわりと美少女に撮れてた。
浜辺のテラスで坂口と曲を確認してるシーン、恥ずかしくて見てらんない。
開始30分、miwaがトラックにひかれる。え?タイムトラベラー?!またこんなSF展開?miwa版「時をかける少女」じゃん!それ先に言ってよ。
だがなんと坂口が一緒に時間を戻ってた。坂口が時間を戻してた。理系ならではの綿密な計画。それ新機軸。
miwaがずっと目をくわっと見開いてる。怖いw
真ん中あたりでmiwa坂口がラブラブカップルになってて見ていて恥ずかしい。なんだこのミュージックビデオ。いまどきの大学生ってこんなPOPなバンドばかりなの?
miwaが留学する前に夏を何度もやり直す。見ていてドラマとしての推進力がない。
これはもうどうしたって駄作…。事故とタイムトラベルでもくっつけなきゃドラマになりようがない。それにしてもトラックが突っ込んできて事故に遭うドラマが多すぎ。
レコードを叩き割るmiwaに対して「俺がどんな思いで何度も繰り返してきたと思ってんだよ!」では「ナラタージュ」のキモ坂口がデジャヴ。
最後のほうでちょっと持ち直した。だが、一向に面白くなってくれなかった。
これはmiwaにとってもなくていいキャリアだった。116分が長く感じた。
2019年5月21日火曜日
アガサ・クリスティー「パディントン発4時50分」(1957)
アガサ・クリスティー「パディントン発4時50分」を読む。大門一男訳ハヤカワミステリ文庫(1976)版で読む。(この訳者でクリスティを読むのはたぶん初めて)
そこで友人ミス・マープルに話す。翌日の新聞にも死体発見の記事はない。それらしい男と女の目撃もない。これは一体?
マープルは同じ列車に乗ったり地図を取り寄せ調査。線路がカーブする地点で死体を棄てたのではないか?その場にあるラザフォード邸が怪しい。「だが私は老齢だ」
そこでマープル婆さんは、オックスフォードで数学を学んだスーパー家政婦ルーシー・アイレスバロウ(32歳)に、ラザフォード邸の現所有者で菓子製造で財を成したクラッケンソープ家への潜入捜査を依頼する。
ルーシーがとても有能で魅力的。すぐに女が来ていた毛皮コートの切れ端を灌木の棘から発見。さらにコンパクトも発見。そして、納屋の石棺から死後2週間以上たった女の死体を発見!
女は誰?大戦で亡くなっている長男が現地で結婚したフランス人妻マルティーヌか?
長女エマに生活が困窮し救いを求める手紙も来ていた。英仏両警察が捜査。
そしてクラッケンソープ家の息子たちが相次いで毒殺。
遺産相続が動機なら真っ先に殺されないといけない偏屈老人当主はいったいなぜ殺されずぴんぴんしてる?
マープル婆さんはルーシーとクラドック警部の報告を聴いて陣頭指揮する捜査本部長。ここぞという場面にしか出てこない。
ラストでマープル婆さんは犯人を罠にかける。この真犯人は予想外だろうと思う。
自分、昨年テレ朝で放送された天海祐希主演ドラマで犯人を知ってる状態で読んでしまった。犯人を知らずに読むほうがきっと面白い。
4.50 FROM PADDINGTON by Agatha Christie 1957パディントン発4時50分の列車に乗り込んだマクギリカディ夫人は並走する下り列車の車窓で男が女の首を絞め殺している場面を目撃。車掌に報告するも真面目に相手にされない。
そこで友人ミス・マープルに話す。翌日の新聞にも死体発見の記事はない。それらしい男と女の目撃もない。これは一体?
マープルは同じ列車に乗ったり地図を取り寄せ調査。線路がカーブする地点で死体を棄てたのではないか?その場にあるラザフォード邸が怪しい。「だが私は老齢だ」
そこでマープル婆さんは、オックスフォードで数学を学んだスーパー家政婦ルーシー・アイレスバロウ(32歳)に、ラザフォード邸の現所有者で菓子製造で財を成したクラッケンソープ家への潜入捜査を依頼する。
ルーシーがとても有能で魅力的。すぐに女が来ていた毛皮コートの切れ端を灌木の棘から発見。さらにコンパクトも発見。そして、納屋の石棺から死後2週間以上たった女の死体を発見!
女は誰?大戦で亡くなっている長男が現地で結婚したフランス人妻マルティーヌか?
長女エマに生活が困窮し救いを求める手紙も来ていた。英仏両警察が捜査。
そしてクラッケンソープ家の息子たちが相次いで毒殺。
遺産相続が動機なら真っ先に殺されないといけない偏屈老人当主はいったいなぜ殺されずぴんぴんしてる?
マープル婆さんはルーシーとクラドック警部の報告を聴いて陣頭指揮する捜査本部長。ここぞという場面にしか出てこない。
ラストでマープル婆さんは犯人を罠にかける。この真犯人は予想外だろうと思う。
自分、昨年テレ朝で放送された天海祐希主演ドラマで犯人を知ってる状態で読んでしまった。犯人を知らずに読むほうがきっと面白い。
2019年5月20日月曜日
アガサ・クリスティー「書斎の死体」(1941,1942)
アガサ・クリスティー「書斎の死体」を読む。高橋豊訳の1976年ハヤカワ・ミステリ文庫版で読む。
当時これと同じものを買ったのだがその後手放し、時空を超えて再び同じものを入手し読んでいる。
ミス・マープルの友人バントリー夫人が朝早くメイドから起こされる。「書斎に死体があります!」夢うつつの夫妻は半信半疑。
だが、やっぱり書斎にイブニングドレスドレス姿の見知らぬ若い金髪女性の絞殺された死体がある…という場面からスタート。
捜査の結果、隣州にあるホテルの臨時雇い18歳ダンサーだったことが判明。ホテルに雇われたダンサーというと今の日本の若者はショーのようなものを見せるダンサーを想像するかもしれないが、戦時中の英国田舎町では男女が社交ダンスする相手。
この娘とホテル滞在客で親身につきあっていた車椅子姿の老富豪がいた。出会ってまだ1か月のこの娘に5万ポンドを遺贈するように遺言状を書き換えていた。老人は8年前航空機事故で実の娘も息子も失っていた。
やがて石切り場で盗難車ごと焼かれた16歳少女の遺体。
そしてバントリー邸近くに住む不良映画関係者の逮捕。だがマープルばあさんは犯人は他にいる!と断言。真犯人を罠にかける…。
これもつまらない地味事件かな…と思いきや、やっぱりクリスティ女史にダマされた!黒焦げ遺体が出て来た段階でアレがああなってるなと気づくべきだった。
目に見えていることが真実とは限らない。誰の言う事も裏を取らない限り信じないマープルの勝利。
THE BODY IN THE LIBRARY by Agatha Christie 1941,1942これ、13歳のとき一度手に取った。クリスティは内容を予想できないタイトルが多いのだが、こいつはイメージできそう。中学生だった自分はワクワクした。
当時これと同じものを買ったのだがその後手放し、時空を超えて再び同じものを入手し読んでいる。
ミス・マープルの友人バントリー夫人が朝早くメイドから起こされる。「書斎に死体があります!」夢うつつの夫妻は半信半疑。
だが、やっぱり書斎にイブニングドレスドレス姿の見知らぬ若い金髪女性の絞殺された死体がある…という場面からスタート。
捜査の結果、隣州にあるホテルの臨時雇い18歳ダンサーだったことが判明。ホテルに雇われたダンサーというと今の日本の若者はショーのようなものを見せるダンサーを想像するかもしれないが、戦時中の英国田舎町では男女が社交ダンスする相手。
この娘とホテル滞在客で親身につきあっていた車椅子姿の老富豪がいた。出会ってまだ1か月のこの娘に5万ポンドを遺贈するように遺言状を書き換えていた。老人は8年前航空機事故で実の娘も息子も失っていた。
やがて石切り場で盗難車ごと焼かれた16歳少女の遺体。
そしてバントリー邸近くに住む不良映画関係者の逮捕。だがマープルばあさんは犯人は他にいる!と断言。真犯人を罠にかける…。
これもつまらない地味事件かな…と思いきや、やっぱりクリスティ女史にダマされた!黒焦げ遺体が出て来た段階でアレがああなってるなと気づくべきだった。
目に見えていることが真実とは限らない。誰の言う事も裏を取らない限り信じないマープルの勝利。
2019年5月19日日曜日
長澤まさみ「コンフィデンスマン JP 運勢編」(2019)
劇場版「コンフィデンスマンJP ロマンス編」も絶賛公開。そしてフジテレビは公開から2日目夜9時に2時間SPドラマ「運勢編」をぶちかましてきた。
今回のドラマスペシャルは映画版の後日談ということになっている。自分はまだ映画を見ていないのでよくわからない。ま、そのへんはそれほど気にせず、楽しみながら見ることにする。
2019年の長澤まさみは史上空前に乗りに乗ってるとしかいいようがない。「マスカレードホテル」「キングダム」「コンフィデンスマン」とすべてが話題作。
昨年からの好調と人気ぶりを継続中。現在31歳のまさみは同世代でNo.1の人気と実力者と言っていい。
映画賞レースも楽しみになってきた。ここ数年の間に女性ファンが増えたような気がする。日本を代表する女優になっている。
今回は詐欺のターゲットがことごとく裏目と不発で大スランプ。運にも見放され連戦連敗で落ち込む3人のシーンが続く。こういうとき人間は占いに頼りたくもなる。
ダー子は弱気のボクちゃんとリチャードを切る。グループの解散を宣言。それぞれが独自に動く。
だが視聴者はどうせボクちゃんとリチャードの行動はダー子にお見通しなんでしょ?と。それぞれ泳がされてるんでしょ?と。
それぞれ大ピンチのようだ。なんと、ダー子までもが逮捕収監?!「警察官たちは子猫ちゃんたちなんだろ?そうなんだろ?」五十嵐までもが大ピンチ。
だが、どうせ広末涼子は中年男性を狙う詐欺なんでしょ?と思っていた。このドラマに慣れると、すべての人が詐欺師に見えてくるw
ボクちゃんの新たな就職先の強欲な古物リサイクル業者(中山美穂)はどう絡む?北村一輝とのギャンブルの決着は?古沢良太はどうやってラスト15分で回収するつもりだ?と考えながら見守る。
やっぱり古沢は視聴者の予測を上回っていた!哀れな敗北と見せかけておいて突如時間が逆回転。どこからだ?!いつからだ?!
これが読者に示すべきことを教えない著者の繰り出す叙述トリックそのもの。目に見えていることが真実とは限らない。(だって重要な情報は視聴者に秘されてるんだもん)
ダー子の不敵な笑みを見た瞬間に視聴者は「きたきたきたー!」とテンションアップ。
ダー子は神をも上回る天才詐欺師…というより作家だった。自分以外の他人を駒のように操る。す、すげえ!
昨年放送のドラマ本編も好評だった。そして映画宣伝を兼ねたドラマスペシャルも視聴者を気持ちよくダマしてくれた。映画へ弾みがついたに違いない。
長澤まさみの20年のキャリアでテレビドラマから劇場版へと発展したのは「コンフィデンスマン」が初めて。やっとテレビドラマで代表作となる人気作に出会えた。(プロ大は後日談SPドラマ、都市伝説の女はパート2まで)
これは今後のシリーズ化を期待したい。シーズン2、もしくは「TRICK」のように毎年2回ぐらい新作ドラマSPを期待したい。そして「ドラえもん」「コナン」のように、最終的に「男はつらいよ」シリーズのようになってほしいw
ダー子の弟子・モナコ役の女優は織田梨沙という人だが自分はまったく知らない。どこかの劇団から引っ張ってきた女優か?遮光器式土偶を肩から掛けてたw
できることならダー子とモナコは子猫ちゃんというか牝猫の関係でいてほしい。てか、まさみは男が嫌いでいてほしいw
今回のドラマスペシャルは映画版の後日談ということになっている。自分はまだ映画を見ていないのでよくわからない。ま、そのへんはそれほど気にせず、楽しみながら見ることにする。
2019年の長澤まさみは史上空前に乗りに乗ってるとしかいいようがない。「マスカレードホテル」「キングダム」「コンフィデンスマン」とすべてが話題作。
昨年からの好調と人気ぶりを継続中。現在31歳のまさみは同世代でNo.1の人気と実力者と言っていい。
映画賞レースも楽しみになってきた。ここ数年の間に女性ファンが増えたような気がする。日本を代表する女優になっている。
今回は詐欺のターゲットがことごとく裏目と不発で大スランプ。運にも見放され連戦連敗で落ち込む3人のシーンが続く。こういうとき人間は占いに頼りたくもなる。
ダー子は弱気のボクちゃんとリチャードを切る。グループの解散を宣言。それぞれが独自に動く。
だが視聴者はどうせボクちゃんとリチャードの行動はダー子にお見通しなんでしょ?と。それぞれ泳がされてるんでしょ?と。
それぞれ大ピンチのようだ。なんと、ダー子までもが逮捕収監?!「警察官たちは子猫ちゃんたちなんだろ?そうなんだろ?」五十嵐までもが大ピンチ。
だが、どうせ広末涼子は中年男性を狙う詐欺なんでしょ?と思っていた。このドラマに慣れると、すべての人が詐欺師に見えてくるw
ボクちゃんの新たな就職先の強欲な古物リサイクル業者(中山美穂)はどう絡む?北村一輝とのギャンブルの決着は?古沢良太はどうやってラスト15分で回収するつもりだ?と考えながら見守る。
やっぱり古沢は視聴者の予測を上回っていた!哀れな敗北と見せかけておいて突如時間が逆回転。どこからだ?!いつからだ?!
これが読者に示すべきことを教えない著者の繰り出す叙述トリックそのもの。目に見えていることが真実とは限らない。(だって重要な情報は視聴者に秘されてるんだもん)
ダー子の不敵な笑みを見た瞬間に視聴者は「きたきたきたー!」とテンションアップ。
ダー子は神をも上回る天才詐欺師…というより作家だった。自分以外の他人を駒のように操る。す、すげえ!
昨年放送のドラマ本編も好評だった。そして映画宣伝を兼ねたドラマスペシャルも視聴者を気持ちよくダマしてくれた。映画へ弾みがついたに違いない。
長澤まさみの20年のキャリアでテレビドラマから劇場版へと発展したのは「コンフィデンスマン」が初めて。やっとテレビドラマで代表作となる人気作に出会えた。(プロ大は後日談SPドラマ、都市伝説の女はパート2まで)
これは今後のシリーズ化を期待したい。シーズン2、もしくは「TRICK」のように毎年2回ぐらい新作ドラマSPを期待したい。そして「ドラえもん」「コナン」のように、最終的に「男はつらいよ」シリーズのようになってほしいw
ダー子の弟子・モナコ役の女優は織田梨沙という人だが自分はまったく知らない。どこかの劇団から引っ張ってきた女優か?遮光器式土偶を肩から掛けてたw
できることならダー子とモナコは子猫ちゃんというか牝猫の関係でいてほしい。てか、まさみは男が嫌いでいてほしいw
2019年5月18日土曜日
奥多摩のさらに奥の峰谷集落
奥多摩の小河内ダムを左に見ながら進むと峰谷という集落へ分岐する道がある。この道を行けるところまで行くことにした。
奥多摩のさらに奥の奥に今も人の住む集落があることが驚き。この集落の住民以外でここまで来る人は、たぶん峰谷川の渓流釣場までだろうと思う。
さらに奥に峰谷バス停がある。西東京バスが奥多摩駅から1日に3本やってくる。地元民と登山客しか利用しないかもしれない。とはいっても登山口まではここからまだだいぶ登らないといけない。
わさび田を見たりしてさらに道を進む。
奥多摩湖からだいぶ高いところまで登ってきた。こんな山の奥に今も人が住んでいるとは想像もできなかった。
あの大きな家から先は未舗装。車がすれ違える場所はたまにしかない。ストビューも入ってない。
たぶん東京都奥多摩町の最果て。たぶんもう人が住んでない家が数軒という小さな集落。おそらく林業を生業にしてるものと思われる。
登山道入り口には縦列駐車してる車が数台あった。
さらに200mほど進んだ場所でテーブルと椅子を出してティータイム。
5月はアブのような羽虫が飛んでいるのがちょっとウザいけど、それ以外は快適な夢のような場所。
向かい側の山の斜面にもここと同じような小さい集落が張り付くようにある。(帰りにあちらの集落にも行ってみた。あちらのほうが開けた平らな場所が広かった。ちゃんと人も生活していた。)
林道をさらに進んでみる。
こんなふうに林道は終わる。べつに何か面白いものがあるわけでもない。東京の果てまで来たと実感したら向きを変えて戻る。
奥多摩町の氷川のあたりまで戻ると、まるで都会に戻ってきたかのような気分になった。ビルとかあるしw
奥多摩のさらに奥の奥に今も人の住む集落があることが驚き。この集落の住民以外でここまで来る人は、たぶん峰谷川の渓流釣場までだろうと思う。
さらに奥に峰谷バス停がある。西東京バスが奥多摩駅から1日に3本やってくる。地元民と登山客しか利用しないかもしれない。とはいっても登山口まではここからまだだいぶ登らないといけない。
わさび田を見たりしてさらに道を進む。
奥多摩湖からだいぶ高いところまで登ってきた。こんな山の奥に今も人が住んでいるとは想像もできなかった。
あの大きな家から先は未舗装。車がすれ違える場所はたまにしかない。ストビューも入ってない。
たぶん東京都奥多摩町の最果て。たぶんもう人が住んでない家が数軒という小さな集落。おそらく林業を生業にしてるものと思われる。
登山道入り口には縦列駐車してる車が数台あった。
さらに200mほど進んだ場所でテーブルと椅子を出してティータイム。
5月はアブのような羽虫が飛んでいるのがちょっとウザいけど、それ以外は快適な夢のような場所。
向かい側の山の斜面にもここと同じような小さい集落が張り付くようにある。(帰りにあちらの集落にも行ってみた。あちらのほうが開けた平らな場所が広かった。ちゃんと人も生活していた。)
林道をさらに進んでみる。
こんなふうに林道は終わる。べつに何か面白いものがあるわけでもない。東京の果てまで来たと実感したら向きを変えて戻る。
奥多摩町の氷川のあたりまで戻ると、まるで都会に戻ってきたかのような気分になった。ビルとかあるしw
2019年5月17日金曜日
谷崎潤一郎「富美子の足」(大正8年)
谷崎潤一郎フェティシズム小説集という一冊が2012年に集英社文庫から出ている。なにそれ。
カバーデザインは沼田里奈という人によるものらしい。若者たちに手に取ってもらおうという意気込みを感じる装丁。
パラパラとめくってみたらまだ読んだことのない短編ばかりなので手に入れた。読みたいものから読んでいった。
刺青(明治43年)
とても有名な短編だが初めて読む。江戸時代が舞台のようだ。名人クラスの刺青師が使いに来た女の子(実は以前に街で見かけたカワイ子ちゃん。たぶん16、17歳)に、誰の許可も無く勝手に女郎蜘蛛の刺青を入れて自己満足…という話。
これ、とても短いのだで、ただ話のすじだけ追いがち。だがそこにサディズムやエロチシズムが!ということだが、こういう感情って十代の子に理解できるの?
自分、日向坂の小坂さんで脳内イメージ。
悪魔(明治45年)
汽車の旅が苦手で駅ごとに降りて休憩するような帝大生が主人公。いろいろ言い訳して学校へ行こうとしない。まるで太宰みたい。
だがやっぱりこいつも変態。下宿先にいる美人娘の洟をかんだハンカチを人知れず舐めるという愉悦に浸る。
憎念(大正3年)
仲良しだった丁稚の鼻の穴が醜いと気づいてから主人公のサディズム的なイジメが始まる。
富美子の足(大正8年)
洋画家志望の田舎書生が「先生」に手紙で語り掛ける形式。
日本橋村松町の質屋業の隠居は60歳なのに16歳の妾を家に入れていた。隠居と書生は同じ性癖を持っていた。今でいう脚フェチ。とにかく想像を絶する変態。
その少女の足の美しさの描写が谷崎以外誰にも真似できないほどに芸術的。これも暗記したいほどに素晴らしい、声に出して読みたい日本語。
およそすべての男は変態である。そんなことが少女の読者にバレてしまうような短編。
愛人の足で顔を踏まれて最期を迎える脚フェチどM老人の画がシュールすぎる。
自分もまさみの脚に日々見とれることはあるけど、踏まれた状態で死にたいとまでは思えないw
自分、お富美を日向坂の金村さんで脳内イメージ。ちょっと容姿は違うかもしれないけど。
青い花(大正11年)は中年男と美少女と衣服がテーマ。
蘿洞先生(大正14年)インタビューの最中、うわの空の答えしかしない40代先生の秘密。
この2本はとくに語りたいこともない。
以上6本の中で、やはり「富美子の足」が一番面白かった。レベルの違う変態と出会ったときの衝撃を感じた。
カバーデザインは沼田里奈という人によるものらしい。若者たちに手に取ってもらおうという意気込みを感じる装丁。
パラパラとめくってみたらまだ読んだことのない短編ばかりなので手に入れた。読みたいものから読んでいった。
刺青(明治43年)
とても有名な短編だが初めて読む。江戸時代が舞台のようだ。名人クラスの刺青師が使いに来た女の子(実は以前に街で見かけたカワイ子ちゃん。たぶん16、17歳)に、誰の許可も無く勝手に女郎蜘蛛の刺青を入れて自己満足…という話。
これ、とても短いのだで、ただ話のすじだけ追いがち。だがそこにサディズムやエロチシズムが!ということだが、こういう感情って十代の子に理解できるの?
それは国中の罪と財の流れ込む都の中で、何十年の昔から生き代わり死に代わったみめ麗しい多くの男女の、夢の数々から生まれ出ずべき器量であった。とにかく谷崎の筆致と文体が芸術的に美しくため息。暗記したい真似したい表現だらけ。
自分、日向坂の小坂さんで脳内イメージ。
悪魔(明治45年)
汽車の旅が苦手で駅ごとに降りて休憩するような帝大生が主人公。いろいろ言い訳して学校へ行こうとしない。まるで太宰みたい。
だがやっぱりこいつも変態。下宿先にいる美人娘の洟をかんだハンカチを人知れず舐めるという愉悦に浸る。
憎念(大正3年)
仲良しだった丁稚の鼻の穴が醜いと気づいてから主人公のサディズム的なイジメが始まる。
富美子の足(大正8年)
洋画家志望の田舎書生が「先生」に手紙で語り掛ける形式。
日本橋村松町の質屋業の隠居は60歳なのに16歳の妾を家に入れていた。隠居と書生は同じ性癖を持っていた。今でいう脚フェチ。とにかく想像を絶する変態。
その少女の足の美しさの描写が谷崎以外誰にも真似できないほどに芸術的。これも暗記したいほどに素晴らしい、声に出して読みたい日本語。
およそすべての男は変態である。そんなことが少女の読者にバレてしまうような短編。
愛人の足で顔を踏まれて最期を迎える脚フェチどM老人の画がシュールすぎる。
自分もまさみの脚に日々見とれることはあるけど、踏まれた状態で死にたいとまでは思えないw
自分、お富美を日向坂の金村さんで脳内イメージ。ちょっと容姿は違うかもしれないけど。
青い花(大正11年)は中年男と美少女と衣服がテーマ。
蘿洞先生(大正14年)インタビューの最中、うわの空の答えしかしない40代先生の秘密。
この2本はとくに語りたいこともない。
以上6本の中で、やはり「富美子の足」が一番面白かった。レベルの違う変態と出会ったときの衝撃を感じた。
2019年5月16日木曜日
長澤まさみ「50回目のファーストキス」(2018)
昨年の6月に公開された映画。番宣番組でまさみと山田をたくさん見た。あれからもう1年経つのか。
まさみにとってセカチュー以来の難病美少女映画。(美少女?)
主題歌も平井堅。それなのに、なぜ福田雄一にリメイクを任せた?小泉徳宏とかじゃないのか?普通。
正直見たくなかったw 最愛のまさみが男と何度も何度もキスをする映画など見たくない。
ドリュー・バリモア主演ラブコメ映画のリメイクらしい。なんとなくタイトルは聞いたことがあったような気もするけど、自分が見たいと思うような映画でないのでビジュアルなどまったく知らないままだった。
山田が初めてまさみと出会うカフェ朝食シーン。まさみの肌が陽光で白く跳んでる。これこそが恋と出会うときの色合い。
まさみの美貌と可愛らしさと圧巻のショートパンツ姿はハワイの太陽の下でこそ映える。
まさみは30歳なのだが、今でも20歳ぐらいだと自分は思っている。他の若いグラビアアイドルとかぜんぜん関心もない。まさみしかこの世界に執着するものがない。まさみは天使。
まさみは黒髪でこの長さのヘアスタイルにTシャツ姿が一番似合う。意外に白い。おそらく相当に日焼け止めを塗りたくったに違いない。
事故で脳に障害を負い、眠るとその日の記憶が失われるヒロインとの交際を描いている。毎日が初対面。まるで「掟上今日子」。
父と弟がテレビとインターネットとスマホを情報操作。パイナップルと新聞で悲劇を表現。月日の経過が分かりずらいのはハワイの気候ならでは。
山田は同じ出会いを繰り返す。少しずつ状況を変えるのはコントを見ているよう。
まさみはこのヒロインのように会う男にはいつも警戒感と不信感まるだしでいてほしい。
ムロを金属バット振り回して追い掛け回すまさみに笑った。
山田の男性ホルモンが濃い。山田は日本人旅行客を食うナンパ男だが、実は優秀な宇宙物理学者。なんだその設定。いったいいつ論文書く研究とかしてる?
開始70分ごろから相互に理解が深まりキスシーン連発。「ファーストキスって最高!」まさみのキスを見るのがつらい。自分はまさみはまだリアルライフではファーストキスをしていないと信じてる(笑)。
山田の作ったビデオメッセージを見て、自己の運命を知り涙をこぼすまさみが美しい。美人すぎてつらい。
米オリジナル版は下ネタ連発らしいのだが、福田リメイク版は下ネタが少ないので女性視聴者にも好評。
太賀とムロと佐藤二朗が何やってんの?って自由さだが、福田の過去作にくらべたらそれほどウザ目立ちはしてなかった。太賀のゲイネタって必要?
山田の職場の同僚が山崎紘菜(まさみと同じ東宝芸能の後輩)。気が強そうに見えて実はひそかに山田が好きで切なかったりする。ビーチで山崎のビキニシーンがあってびっくり。(まさみはもちろんない)
グラサンまさみのかっこよさとイイ女っぷりが異常。
ラストは「そのときは彼によろしく」も連想。
いきなり子供がいるシーンは怖かった。ひょっとして次に目が覚めたら山田が老人になってるんじゃないかと怖かった。
困難と制約がありつつも幸せという誰しもが望む結末。画に描いたような空想上の幸せ感がする。
85点ぐらい与えられる。キスシーンは見たくないけど、まさみ鑑賞目的なら素晴らしい出来。福田雄一にしては真面目な仕事。
日本はクソ暑いしクソ寒いし、じめじめ黴臭いし、どこも人込みだらけだし、他人の視線から抑圧されてばかりだし、何も良いところがない。東京の若者は自家用車も持てない。
ハワイのスカッとした空と海とパイナップル畑の風景が爽快。なにもかもがうらやましい。
そして明日5月17日から、まさみ主演の劇場版コンフィデンスマンJP公開!
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