2019年5月11日土曜日

伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」(2014)

伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」(幻冬舎 2014)を読んだ。伊坂幸太郎を久しぶりに読んだ。
これ、今年になって映画化されたみたいだ。そしてモデルの鈴木友菜が読んだとインスタで報告してたこともあって読んでみた。

装丁がTOMOVSKYと書いてある。え、あのTOMOVSKY?最近はあまりフェスで見かけないと思ってたらイラストとか描いてたの?

6つの短編からなる一冊。どれもが現代日本のそのへんにありそうな人間ドラマ。偶然の人の繋がりとかそんな話。どの作品も相互に人間関係が絡み合っている。正直読み終わった後にはもうどんな話だったのか忘れてる。

だがそれでもこの一冊はどれも味わい深い。
「メイクアップ」だけはよく見る化粧品メーカーと広告代理店の東京OL恋愛ドラマで受け付けない。
「ルックスライク」もファミレス老人クレーマーとか、駅駐輪場で高校生のシールを平然と盗む偉そうな中年サラリーマンとかでてきて胸糞悪い。

「ライトヘビー」という作品は斉藤和義「君は僕のなにを好きになったんだろう」初回版特典としてが初出。
自分は今回初めて読んだのだが、斉藤和義をある程度聴き込んでいる人にとってはニヤッとするほど面白い。伊坂は斉藤和義オタ。

身の上の悩みを相談し100円入れると、路上で斉藤というアーティストの楽曲をパソコンで流して聴かせる斉藤さんという飄々とした人物も登場。

最後はヘビー級ボクサーの話になるのだが、これが19年を行き来するトリッキーなわかりにくい時系列。なんでそうした?

0 件のコメント:

コメントを投稿