2019年5月21日火曜日

アガサ・クリスティー「パディントン発4時50分」(1957)

アガサ・クリスティー「パディントン発4時50分」を読む。大門一男訳ハヤカワミステリ文庫(1976)版で読む。(この訳者でクリスティを読むのはたぶん初めて)
4.50 FROM PADDINGTON by Agatha Christie 1957
パディントン発4時50分の列車に乗り込んだマクギリカディ夫人は並走する下り列車の車窓で男が女の首を絞め殺している場面を目撃。車掌に報告するも真面目に相手にされない。

そこで友人ミス・マープルに話す。翌日の新聞にも死体発見の記事はない。それらしい男と女の目撃もない。これは一体?

マープルは同じ列車に乗ったり地図を取り寄せ調査。線路がカーブする地点で死体を棄てたのではないか?その場にあるラザフォード邸が怪しい。「だが私は老齢だ」

そこでマープル婆さんは、オックスフォードで数学を学んだスーパー家政婦ルーシー・アイレスバロウ(32歳)に、ラザフォード邸の現所有者で菓子製造で財を成したクラッケンソープ家への潜入捜査を依頼する。

ルーシーがとても有能で魅力的。すぐに女が来ていた毛皮コートの切れ端を灌木の棘から発見。さらにコンパクトも発見。そして、納屋の石棺から死後2週間以上たった女の死体を発見!

女は誰?大戦で亡くなっている長男が現地で結婚したフランス人妻マルティーヌか?
長女エマに生活が困窮し救いを求める手紙も来ていた。英仏両警察が捜査。
そしてクラッケンソープ家の息子たちが相次いで毒殺。
遺産相続が動機なら真っ先に殺されないといけない偏屈老人当主はいったいなぜ殺されずぴんぴんしてる?

マープル婆さんはルーシーとクラドック警部の報告を聴いて陣頭指揮する捜査本部長。ここぞという場面にしか出てこない。
ラストでマープル婆さんは犯人を罠にかける。この真犯人は予想外だろうと思う。

自分、昨年テレ朝で放送された天海祐希主演ドラマで犯人を知ってる状態で読んでしまった。犯人を知らずに読むほうがきっと面白い。

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