2015年5月31日日曜日

市川雷蔵 「陸軍中野学校」(1966)

市川雷蔵の映画を初めて見た。自分はこの人をもっと昔の人だと思っていた。37歳の若さで亡くなっている。この人に時代劇以外の出演作があったって知らなかった。

陸軍中野学校(1966 大映)という映画を選んだ。監督は増村保造(1924-1986)。
なんとこの映画が陸軍中野学校を初めて扱った映像作品。存在が長い間秘密に包まれていた。

昭和13年、帝大卒の三好中尉は入隊早々に、連隊を訪れた参謀本部の草薙中佐(加東大介)を名乗る人物から「頭脳明晰で優秀」ということでスカウトされる。

優秀な若者たちが集められ、「今日から君たちはスパイになってもらう」「名前も過去もすべて捨ててもらう」、この中佐のきまぐれのせいでどんだけ若者が迷惑してるんだか。

「は?自分は出世するつもりで軍に入ったんですけど」「弁護士になるつもりなんですけど」って思ってても、上の階級には逆らえないのが軍隊。酷い。
自分ならハッキリ断りたい。中佐にまんまと乗せられる。他人が知らない情報を知ってて陸軍で威張りたいからだろ。
維新の志士になったつもりで欧米の支配に苦しむアジアを救うべく理想に燃え、絶望的な戦いに挑む若者たち。

情報源として女を利用する授業では黒板にでかでかと「性感帯」と書いてあるのに失笑。遊郭で「実習」まで…。中野学校の生徒たちに悲哀を感じた。やがて不祥事を起こした仲間も粛清するカルト組織へ。

人気シリーズの第1作、自殺者も出る厳しい訓練の後に、英国領事館の暗号を盗むことに挑む。恋人・雪子(小川真由美)は消息を絶った三好中尉を捜し求めて参謀部のタイピストとして勤め始めるのだが、雪子も英国側に参謀本部の情報を漏らしていた。

面白かったか?うーん、微妙。

市川雷蔵がかつての恋人をも始末する非情なスパイなのでヒーローでもなんでもない。市川がナレーションも担当してるけど喋りが今聴くとすごく爺さんっぽい。これが昔の時代劇役者の喋り方なんだろう。

2015年5月30日土曜日

明日やること ゴミ出し 愛想笑い 恋愛。(2010)

谷村美月がバラエティ番組制作の現場で奮闘するADを演じた映画「明日やること ゴミ出し 愛想笑い 恋愛。」(2010 日本テレビ / 吉本)を見た。2010年3月に沖縄の映画祭で上映されているから5年前の映画。

この時点で谷村、かわいいというより顔がちょっと面白い。テレビの裏側と個性的な人々を描いたブログ記事のような1本。

吉本お笑い芸人が多数出演しているようだが、自分はお笑いをまったく知らないので何もいえない。マツコDXは5年前から存在感が変わってないな。

普通の深夜ドラマ見てる感じ。変な人たちが出てくるだけで何も新しさを感じない映画。放送作家を交えた会議ってマジであんな感じなのか?あれが仕事といえるのか?「じゃあ10分休憩」「このへんでお開き」って、何もしてないだろ。

「お前まじで1回死んでくんねーかな」とか言うヤツが1人でもいるような職場はすぐにやめていい。

自分があまりテレビを見なくなった理由はこの映画にあるような気がする。全然笑えなかった。普通すぎた。タイトルはすごくセンスいいけど、内容とぜんぜん合ってない。

主題歌は竹仲絵里「シャリラリラ」。

2015年5月29日金曜日

彼は、妹の恋人(2012)

これはネット配信ドラマなので映画ではないのだが、DVDで出ているので観てみた。このDVDもレンタルのみで販売はされてないようだ。

石原さとみが最近かわいいし、道重さゆみが出てる。見始めて早々に会話の間合いが深夜ドラマみたいだなって気づく。とてもテンポがいいし飽きさせない。ベタなマンガ展開で軽い笑いに満ちている。ま、よくある軽い恋愛コメディドラマ。

小悪魔美少女の妹・道重にすべて奪われ続けてきた人生を歩む地味な姉・石原さとみの独白ナレーションから挙動不審全開で飛ばしてて面白い。石原の大げさな表情とハイテンション演技がメチャクチャ面白い。

今では小悪魔女優の第一人者の石原だが、ここでは小悪魔ポジションを道重に譲っている。

道重さゆみのドラマでの演技を見るのは初めて。ゼロ年代から見続けてきた道重そのままだった。

道重さゆみは昨年、モーニング娘を卒業した。2014年アイドル界の大ニュースで卒業コンサートは歴史的イベントだった。ゼロ年代から10年代にかけて、道重はアイドルとして最高の素質を持った逸材だったと自分も思う。道重は卒業以来、休業中なんだな。

モーニング娘在籍期間は歴代最長、「史上最高のリーダー」「中興の祖」などと呼ばれた。それ、すごすぎる称号だ。「中興の祖」って言ったら、天台宗だと良源だし、浄土真宗だと蓮如だし、富士講だと食行身禄だ。「中興の祖」なんて呼ばれたアイドルを他に知らない。道重、すごすぎるぞ。

だがやっぱり女優としては石原が1枚も2枚も上手。さすがのコメディエンヌぶりだった。何も期待しないで見たけど石原が面白すぎた。
石原の恋のライバル元カノ役で相沢紗世を発見。すっごい美人ぶり。広島が生んだ史上№1の美女かもしれない。え?この人、まだ結婚してないの?

このドラマも廃校になった旧三崎高校がたくさん登場する。体育館はおそらく取り壊される直前に撮影されてる。

2015年5月28日木曜日

ペペ・ロメロのアランフェス

クラシック・ギター界の重鎮のひとりぺぺ・ロメロのCDを初めて買った。クラシックで最も知られたギター協奏曲、ホアキン・ロドリーゴ(1901-1999)の「アランフェス協奏曲」と「ある貴紳のための幻想曲」のPHILIPS盤CD。そこに500円で売られていたので買って帰った。自分はこの2曲が昔から大好き。

ペペ・ロメロは1944年スペイン・マラガに生まれたクラシック・ギターの巨匠。セレドニオ・ロメロを父に持ち高名なギター一家に育つ。早くから国際的に活躍。多くの作曲家から曲を献呈されている。

アランフェス協奏曲、クラシック・ギターをやってる人に言わせると超絶に難しいらしい。ロドリーゴはギターを弾けたわけでないので、楽譜に「これ、どうやって演奏?」って疑問点が少なくないそうだ。

自分は今までイエペスとブリームの2枚だけ聴いて満足していた。バルエコ、ジョン・ウィリアムズはまだ聴いたことがない。初演者デラマーサのCDは見たこともない。セゴビアはこの曲を生涯一度も演奏しなかった。

ペペ・ロメロには1992年の同キャストによる録音もあって、そちらに人気が集まってるようだけど、このCDは1978年だからペペ33歳のときの演奏。もう圧倒的に完璧に上手い。爽やかにスペイン情緒も感じられる。

ある貴紳のための幻想曲はアランフェス以上に好き。17世紀のスペイン作曲家ガスパール・サンスによるギター教則本から6つの舞曲を選びオーケストラ伴奏つけて幻想曲に仕立てたもの。これもすごいメジャーな曲。高校のとき後輩でこの曲をずっと練習してた人がいた。それがクラシック・ギターってすげえなって思った最初。

PS. 参考画像:能年玲奈とクラシックギター。
能年が心配だ。周囲のちゃんとした大人が悪から守ってやってくれ。日本の芸能の世界は闇すぎる。芸能事務所が強すぎる。UEFAにおけるボスマン判決みたいな、本人の意思による自由な移籍の保障が必要じゃないのか。弁護士、がんばれ!

自分のこれまで見てきた感じだと、これは数年もめるかもしれない。能年が20代前半を棒に振るなどということがあってはならない。

2015年5月27日水曜日

家入レオの「Lady Mary」はエリザベス・テーラーに捧げられた曲

CD&DLでーた2012年12月号を手に入れた。家入レオの1stアルバム「LEO」のセルフ・ライナーノーツが掲載されている。家入レオファンには常識かもしれないが、驚くべきことが書かれていた。
「Lady Mary」 映画クレオパトラで観た故エリザベス・テーラーさんに捧げた曲。離婚暦が7回もあると知り、プライベートでもスキャンダラスな役を演じてたのかな?という思いから生まれた物語
とある。
創作のヒントは至る所にあるわけだが、そんなインスピレーションから家入は曲を作っていたのか!「エリザベス・テーラーに捧げた」って、勝手に言っちゃうところがすごいな。そして、
「Linda」 上京してすぐ書いた曲。転入という形になるので、どのグループにも入れず学校が本当に辛くて。“周りを気にしちゃダメだ”という、自分の心の強いほうをLindaと名付けて書いています
ええぇっ?!またこのパターンか。家入も高校ではクラスに溶け込めていなかった…。高校生は芸能活動をしているクラスメートに対して本当に冷たい。家入が「本当に辛くて」というのだから、どんなに酷い目にあっていたのか…。

以前、家入は教室で歌詞を考えていたと聞いたけど、高校でも周囲は敵だったのなら、そうせざるをえないわな。ここ最近の家入はずいぶんと明るく面白い人になった気がする。音楽番組でもライブMCでもいきいきしてる。学校がいかに子供を抑圧してたかってことだな。今、学校が辛い人は1年、2年の我慢だ。
  • 「サブリナ」 15歳の時、当時のやりきれない思いを架空の女性に託して書いて叫んだ、デビュー曲です
  • 「Last Stage」 学校で上手く行かず眠れない夜、テレビで派遣切りの特集を見て、“私の存在って何なんだろう?”と居場所を探してる人を見て、“自分と一緒だ”と感じて…一緒に頑張りたい!という曲です
  • 「Say Goodbye」 自分のことを誰かに知ってもらいたくて、でも話していい相手なのか試してた時期があったんですね。ある子の優しさに触れた時、“試してる自分”とはもうさよならしたいな、と思って作った曲
  • 「Second Dream」 挑戦って、1回目より2回目のほうが怖いと思うんです。でも、“もう1回頑張ろう!”と思えた時の決意は、枯れた花に命を吹き込めるぐらいのパワーがあるはずだ、と思ってつくった曲です
  • 「キミだけ」 母に向けて書いた初めての曲。上京する時みんな反対したけど、最後の最後、母だけは「行っておいで」と言ってくれて。そのおかげで今私がここにいて…やさしい気持ちでせつなく歌ってます
  • 「Fake Love」 東京に来て、スタッフさんに対して”心を開いてもいいや”と思う自分と、“大人なんてヤダ!”と思う自分がいて、その子供っぽい葛藤が危険な恋の駆け引きに似てるかな、と思って書きました
  • 「ミスター」 大きくなるとお父さんとは話も合わなくなるし、照れくさくてつい悪く言っちゃうことも…。でも、元気がないと何とも言えない気持ちになる。不器用な17歳なりの、お父さんへの応援ソングです
ここに書かれていることを自分はすべて知らないまま家入を聴いていた。親元を離れて上京することがいかに辛く、少女をオトナにするのか、ということがわかるコメントだ。最後に、
私は、素の自分を出すために、いつもレコーディングブースを真っ暗にするんですね。「Linda」の時は、その中で叫んで、壁をたたいていて。ビデオカメラが設置されていたんですけど、後で自分の映像を観たら、恥ずかしかったです(笑)
家入レオ、いろいろと面白いコメントをしてくれる。レコーディングはそこまで歌に入り込んでいたんだな。

2015年5月26日火曜日

大島渚「戦場のメリークリスマス」(1983)

大島渚の映画を今まで一度も見たことなかった。誰でも名前は知ってる日英合作映画「戦場のメリークリスマス」を見た。坂本龍一のこの曲が好き。

またいつものごとく何も予備知識がないままに見始める。1942年、ジャワの日本軍俘虜収容所が舞台。この映画は男しか出てこない。

乱暴なハラ軍曹(ビートたけし)の前に縛られボコボコにされた朝鮮人軍属カネモトが引き出される。オランダ人捕虜を看病してると見せかけて犯したという軍規違反。この映画は収容所内の同性愛がテーマか?収容所所長ヨノイ大尉(坂本龍一)は処刑(切腹)を捕虜の代表たちを立ち会わせる。ジャワでの日英文化摩擦と衝突が描かれる。

ビートたけし、坂本龍一、通訳ローレンス中佐(トム・コンティ)の日本語の会話がカツゼツ悪すぎて全然聴き取れないw 何話してるのかよくわからないまま見続ける。

当たり前だけどデヴィッド・ボウイが若い!坂本龍一の顔が日本軍将校っぽくない!若い内藤剛志が日本兵っぽすぎてキモい。内田裕也が今とまったく違いすぎてますやん!

寝ているセリアズ少佐(デヴィッド・ボウイ)が、いっちゃってる日本兵に剣で暗殺されそうになるシーンのアクションが「えっ?!」っていうほどしょぼい。空腹と緊張の極限状態だと人間の動きはああなるということか?

セリアズ少佐の少年時代の回想では弟がイジメにあってる。英国の寄宿学校も酷い。

英国人にとって日本人って本当に意味が分からなくて不気味だったんだろうな、って映画?

うーん、自分にはピンとこなかった。

2015年5月25日月曜日

佐々木希 / ジン ジン ジングルベル(2010)

佐々木希が2010年11月にSME Recordsからリリースした「 ジン ジン ジングルベル」のDVD付きCDがそこに108円であったのでつい手が伸びて買ってしまった。

同じ場所に「噛むとフニャン」という初回DVDつきCDも108円で置いてあったのだが、どう考えてもこの曲を自分が聴くと思えないので買わなかった。「 ジン ジン ジングルベル」もDVDつきで108円でなければ買ってない。DVDしか見てない。

90年代の伝説的アイドル森高千里のヒット曲を佐々木希がカバー。ぶっちゃけ森高千里という人の曲はどれも苦手。声もそんなに好きじゃない。すまん。

佐々木希はいかなる時もほぼパーフェクトに美しいし呆れるほどに可愛い。だが、このCDは一体どこに需要があったのだろうか?

PVでは佐々木が極細モデル体型でヘンテコな踊りと高い声で楽しそうに歌い踊ってる。ひたすらギャルっぽく、バカっぽく。満面の笑みでリズムをとる。

基本ドルオタ男子というものはギャルを好まない。ドルオタ男子が買わなければCDは一体誰が買う?モデル佐々木に憧れる女子か?1500円もするシングルCDを買うとも思えん。Track2も同じ曲のリミックス。佐々木オタしか買ってないと思う。
だが、佐々木希が残したCDの中ではこれが一番聴けるしPVも鑑賞に堪えるクオリティを保っていると思う。佐々木希のビジュアルが完璧。これで清楚なイメージで面白くて声がもう少し低ければ自分はもっと追いかけてた。

佐々木の後ろで一緒に歌い踊ってるリップスライムみたいな人たちは何だ?このCDは「佐々木希  ジン ジン ジングルベル feat.Pentaphonic 」とあるから、ペンタフォニックという人たちなんだろう。調べてみたら2013年1月に解散していた……。Pentaphonic 自分はなんとなくだけど覚えている。うーん、もったいない。
PS. そしてこのときから4年後の佐々木は今こうなっている。黒髪清楚路線へ。呆れるほどきれいだけど、ま、俺のまさみのほうが断然美しいし魅力的だな。

2015年5月24日日曜日

市川崑 「悪魔の手毬唄」(1977)

市川崑「悪魔の手毬唄」も見る。TBSのテレビドラマ版は1977年の夏、映画版は4月公開なのでこちらのほうが先。

もう何度も見ている映画だけど、もう何から何までが完璧。無駄を一切省いた隙のないキリリと引き締まった構成。テンポの良さと映像美。さすが市川崑だわ。星5つの出来栄え。

登場人物の会話の節々にグギャと平家琵琶のように挟まれるエレキギターやピアノが現代音楽っぽい。会話に説明っぽさがないのに物語と登場人物が理解できる素晴らしい脚本。

人間ドラマを見せるカメラの構図の斬新さと妙。

三味線弾いてる岸恵子のところへ仁礼の旦那(辰巳柳太郎)がやってきて昔話になりそうになって、岸「云わんでつかあさい。思い出すのも耐えられんですけん。あの沼のことは」のセリフに間髪入れず「悪魔の手毬歌」のタイトルとテーマ音楽が始まる。ここがホレボレするほど完璧。自分はこのシーンが1分ほど前から「来るぞ来るぞ」と緊張する。

4年ぶりの再会を喜ぶ金田一さん(石坂浩二)と磯川警部(若山富三郎)のシーンのリアルな暖かさ。動きにも会話にも足したり引いたりするところがまったくない。仁科明子の雰囲気がヒロインにぴったり。名優たちの演技も見逃せない。

春江と恩田が逢引してた総社の宿のおかみ(山岡久乃)の金田一さんと話をしながら後方の襖を左手で閉めようとして、やっぱり右手で閉めるとか、今見ても新しい発見があるし面白い。

美術さんとロケハンも素晴らしい仕事をしてる。今ではもう出せない雰囲気が出まくってる。

この作品がなければ「金田一少年」も「TRICK」も存在していない。後世に多大な影響を与えた偉大な1本だ。石坂と若山が一緒に手紙を読みだすシーンはまんまTRICKで上田と山田で同じシーンがある。

PS. 先月9日に「犬神家の一族」で犬神竹子を演じた三条美紀の訃報を聞いた。86歳。ご冥福をお祈りします。

2015年5月23日土曜日

剛力彩芽 「L♥DK」(2014)

またまた少女マンガ原作で旬のアイドル女優が出てる映画を見てみる。剛力彩芽主演 「L♥DK(エルディーケー)」(2014)。
こんな映画が存在することもまったく気づいていなかった。どう見てもいい大人が見る映画でないわけだが、キャストに石橋杏奈の名前もあったので見てみようかと。

恋の相手は山崎賢人、「管制塔」「アナザー」に出てた若手だな。秀才でスポーツマン、学園一番のモテ男と普通女子が最悪の出会い…という少女マンガの王道パターン。
だが、この男がずうずうしくて性格悪い。親友をこっ酷くフったことに怒りケガをさせてしまった剛力の罪悪感をことごとく利用しつくす。この男、山Pと演技も雰囲気もクリソツ。

剛力が男をおんぶして必死で家まで送ると…そこは自分の家。嘘っ?!その男、1週間前に隣の部屋に越してきた男だった……ってゆう。こんな若い男女が暮らしてる物件に高3の娘が一人暮らしするのを許す親がいるのか?

で、剛力のおっちょこちょいによってスプリンクラー作動で部屋がめちゃめちゃ。「オレ、お前の部屋に住むわ」、やっぱ少女マンガだな。強引な展開すぎるが驚くほどでもない。

意地悪で私をからかってばかりの彼、ヤダ、意外に優しい一面もあるのね……って展開へ。もう見ていられない。

恋のライバル石橋杏奈、わがままお嬢。初登場からなんかコント見てるみたいで面白すぎた。剛力と石橋、同じ年だったんだな。どうみても石橋のほうが可愛い。
大家・白石美帆、下宿人が男女の間違いをおかすかもしれないってのに無責任すぎるだろ。

剛力彩芽の演技を見たの初めて。剛力、事務所の先輩・上戸彩に似ているが、上戸が10人中8人が可愛いと答えるのに対し、剛力は5人がいいとこ…かもしれない。かなり個性的な顔だ。男の強引さに戸惑い驚く顔がイチイチかわいくない…。

一方で親友・岡本 玲は20歳過ぎても相変わらず可愛い。その他のキャストがドラマや映画で既視感のある人ばかりで新鮮な感じがしない。内容もベタで代わり映えしない。
だが、安定の予想通りだからこそ面白いとも言える。ベタなものがベタなまま、期待したものが期待した通りに出てくるって大切。たぶん中高生は楽しめる。大人は突っ込める。

2015年5月22日金曜日

かしゆか 「クラブへ行きたい」

Perfumeは大ブレイクした2008年の「Baby cruising Love」から「GAME」にかけての短い期間にのみ、アイドル雑誌でグラビア展開をした。まだ持ってなかった老舗アイドル誌UP to boy アップトゥボーイ Vol.184 2008年2月4月合併号がそこに250円で売られていたので買って帰った。Baby cruising Love期の衣装でのグラビアインタビューページが5ページという内容。

大ブレイクの戸惑いと喜びを語っている。
のっち 「去年で考えたら、今回みたいな雑誌で5ページPerfume特集とかね」
あ~ちゃん 「ないないないない!!」
かしゆか 「4分の1ページだよね(笑)」
Perfumeは2006年2007年あたりから耳の早い音楽ファンとアイドルファンには届いていたのだが、情報はナタリーとかウェブの情報が主。音楽雑誌でさえ取り上げ始めるのは「GAME」のころから。「私たちはアイドル」と思っていた3人からすると「BOMB!ボム」や「UP to boy」といったアイドル誌に出ることは夢のひとつだったに違いない。

だが、ワニブックスから発売された写真集「perfume portfolio」の時期に告知グラビアが出た以外ではこれが最後となってしまった。以後、Perfumeを大々的に取り上げる雑誌は「rockin'on JAPAN」「音楽と人」「What'IN?ワッツイン」といった音楽雑誌メディアへと移っていった。

この年、20歳になるという話題になって、のっちはこう言ってる。
のっち 「10代のうちにけっこう濃い人生を送ってきていると思うので、20歳になったらもっと濃くなるのかな~」
10代とは比べ物にならない濃い活動をやってるって、ワールドツアーをやってるって、あのころの3人に教えてあげたい。

20歳になったら何したい?という質問に、
かしゆか 「クラブに行きたいです」
と即答。うーん…、その後行きまくったんだろうな。じゃなけりゃ、あれほど洋楽に詳しくなるはずがない。かしゆかはそろそろ皿を回すべきだと思う。
大学の友達とは標準語で喋ってる?という質問には
かしゆか 「全然。めっちゃ広島弁で喋ってる(笑)。友達にうつりました。しらんけーとか」
Perfumeと出会う以前は自分は広島と言われても何も思いつかなかった。今では広島というとこの3人のおかげでずいぶん詳しくなった。カープのことですら気になるようになった。
PS. 今年はメトロックのチケが買えなかったので行かない。そのかわりPerfumeが出演するロッキン初日3次抽選には友人のぶんも申し込んだ。なんと同日に椎名林檎がRIJFに初登場する!はずれるかもしれない。ヤバいかもしれない。

2015年5月21日木曜日

「白洲次郎 占領を背負った男」(2005)

「白洲次郎 占領を背負った男」(北康利 2005 講談社)を読んだ。白洲次郎の評伝として人気の1冊で版を重ねて文庫にもなってる1冊。

吉田茂を補佐し通産省を設立し、戦後日本の復興に尽力した人物として知られている。今まで嫌な金持ちエリートだとイメージしてたけど豪気な人物。

白洲家は三田藩の儒官の家系で祖父の代に事業に成功、父の代にさらに成功して、伊丹に大豪邸を構える超大金持ち。

神戸一中では凡庸な成績で、秀才だった兄のように三校から京都帝国大学へは進めずにいきなりケンブリッジのクレア・カレッジへ進学。このときに培った語学力と人脈が後に大いに活きてくる。

ケンブリッジでの生活がまるでサウジの王族のようなもの。当時の日本に数台もなかった超高級スポーツカーを乗り回す。しかも2台も所有。小学校教員の初任給が45円の時代に1万円も送金があったそうだ。英国貴族の息子たちよりもはるかに金持ち。成績も優秀で一目置かれたクレア・カレッジ唯一の東洋人。

この時代の英国のカレッジを卒業するには試験でいい点数取るだけでなく、教官たちと一緒に食事をして英国紳士としてのマナーも身につけないといけなかったという。教官たちも生徒をGentlemenと呼んだ。
その点、日本の大学は大学じゃないな。もうこれからの時代は大学は上流階級のためだけのものでいい。戦後民主主義のせいでつい勘違いして大学へ行ってしまったけど、もう庶民を巻き込まないでほしい。

実家の家業が昭和恐慌で倒産し帰国。英語力を活かして英字新聞社に入社。その後、英国での人脈で貿易商社の取締役になった時点で東京府知事よりも高給。後に日本水産の役員になる。その間に白洲正子と結婚。

白洲正子、樺山伯爵家の令嬢。母方の祖父も伯爵家。家事なんて何もできないお姫様。ちなみに日本人で初めてテニスをプレーしたのは正子の父・樺山愛輔だといわれている。

実家は恐慌で破産したけど超有能だった次郎、やがて近衛文麿、吉田茂と知り合う。
ちなみに、吉田茂の娘・和子に九州の石炭王・麻生太賀吉との縁談を持ち込んだのも白洲。たまたまサンフランシスコ横浜の船の上でギャンブルで知り合った。この本、そんなトリビアだらけ。

日本水産役員になるも、せっかく獲得した英米での販路も日米開戦でパー。日本は早々に空襲にさらされて食糧難になると見越して誰よりも早く鶴川に農家を購入して百姓生活。そして終戦、吉田茂のもとで終戦連絡局参与として働く。

近衛文麿の自決は憲法草案起草の件でアメリカ世論を気にしたマッカーサーにハシゴを外されたから、ってこの本で知った。日本国憲法制定でGHQと日本政府の緊迫したやりとりとか今まで知らないで生きてきた。憲法に関して素人の軍人たちが(ホイットニー、ケーディス、ベアテ・シロタ他25名)が7日間でつくった案をここまで強引に押し付けてたとは……。日本人としてショックを受けた。ここ、学校でしっかり教えて欲しい。

白洲と一番やりあったGHQ高官が民生局のケーディス大佐。
敵の敵は友、ということで白洲はG2ウィロビー小将と吉田を引き合わせる。自分は今まで白洲という人にダークなものを感じていたのはこの一点だった。

この本を読むとケーディスは法律家とは思えないヒステリックで怒りっぽいイメージ。このへんのことは松本清張「日本の黒い霧」にも詳しい。ユダヤ系ケーディスとドイツ系ウィロビーは双方毛嫌いし合ってた。GSとG2の勢力争いが後の日本の姿を決定した。

東北電力会長時代には只見川水系の利権をめぐって東京電力と対立するも、白洲はすさまじい政治力を発揮。

サンフランシスコ講和会議には吉田側近として帯同。この講和は吉田、池田、白洲だけで道筋をつけたもので外務省は関知せず。吉田の受諾演説は外務省とGHQの間で根回しして作ったのだが、直前に白洲が書き換えさせてる。

この本、すごく面白かった。ボリュームがあるけどすごく読みやすい。NHK大河はもう戦国時代も幕末明治維新も飽きた。この本を大河ドラマ化してほしい。憲法制定の話だけで4話ぐらいできるはず。

白洲次郎というと「カッコイイ男」として有名。この本の最後のほうで白洲カッコイイ伝説にふれる。

正子によれば「一度も浮気しなかった」という。すし店でよその子供が騒いでいても怒らなかったが酔っ払の襟首はつかんだという子供好き。
身の回り品は英国製の高級品。ま、金持ちは優雅だな。

白洲次郎は意外にも「大洋ホエールズ」ファン……ってマジか?!戦前は水産加工品輸出に携わってたからそういえばそうだな。

2015年5月20日水曜日

長澤まさみ 「ロボコン」(2003)

長澤まさみ初主演、高専ロボットコンテスト映画「ロボコン」(2003 東宝)を見た。

この映画のDVDは初出のときに6,800円ぐらいしたはずだが買ってしまった。つまり自分はその時点から重度のまさみオタ。買ったときに3回ほど見て以来ずっと押入れの中にしまいこんでた。
傑作というものはそう何度も続けて見るものではない。7年ぶりぐらいに見返した。

高専の教師鈴木一真との対話シーンから少女まさみの地の出た演技が予想外すぎる。な、なんだこの子は?!それにしても細くて足が長い!

15歳のまさみが、実力派若手俳優たちとの共演に刺激を受け、初めて女優としてやっていく決意を固めた長澤まさみ史の重要な1本。この主要キャスト4人は後の日本映画界を支える名優たち。

当時若手監督だった古厩智之のアイデアと才気、新人アイドル女優・長澤まさみの魅力が化学反応を起こした決定的瞬間が収められている。古厩はまさみに「犬になれ!」と指示をした。まさみは本能のままに体全身を動かした演技で監督を驚かせた。

理系科目が得意だったという理由で高専に入ったヒロイン、居残り授業免除の代わりにロボコンの世界へ。「あー、はいはい、やればいいんでしょ」という、無気力おちこぼれ女子生徒。自分には高専に行くっていう選択肢はまったくなかったなあ。
ちなみに、「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲カントクがヒロインに長澤まさみを起用したのは、この「お父さん、ごはんまだぁ~?」のシーンを見たから。まるでコドモだ。
行定カントクには、まさみのイントネーションの付けかたが完璧に見えたんだろう。この後の10年以上にわたる映画女優・長澤まさみの出発点だ。
気の進まないまま初めての試合にドライバーとして出場しあっさり負ける。「あれ?なんか悔しい」
「勝ちたいんです!」と次第に熱血に変わるまさみ。2003年、星野・阪神の「勝ちたいんや」にも影響を与えた……、かどうかは定かでない。
「月夜の海にぃ~♪ ふたりの乗ったゴンドラがぁ~♪ 波も立てずにぃ~滑って行きますぅ~♪」

長年、まさみオタたちの間で愛され続けてきたこの場面、合宿へ向かうトラックの荷台での歌唱シーンはゼロ年代まさみの最高の名場面のひとつだが、この山口百恵「夢先案内人」はまさみ持込み提案の選曲だ。自分は当時この曲を知らなかった。

自分はてっきり両親の影響でまさみは山口百恵を聴いていたんだとばかり考えていたのだが、実は、まさみが山口百恵を聴くようになったのは中野九中時代、「中学3年生の終わりごろ」だった!

そのことは2006年10月16日放送の「長澤まさみのオールナイトニッポン」でまさみが語っている。
まさみの選曲で山口百恵「絶体絶命」をON AIRした後に、
「山口百恵さんの歌にハマったのは中学3年の終わりごろ」 
「仲の良かった同級生の女の子の家に泊まりに行ったときに、その友達が山口百恵さんのベストのCDを聴いていた」 
「薦められたので借りて聴いてみたらすごく衝撃的だった」 
「中1まで歌の歌詞に意味があるなんて思ってもいなかった」 
「劇的すぎてかっこいい。2時間ドラマみたい」
などと熱く語っていた。中学生のときからまさみが女友達の家に自由に「お泊り」してたという事実も気になるが、2002年の秋、「ロボコン」が撮影されていた時期が、まさみの山口百恵マイブームの時期と完全に重なっていたという事実は見過ごせない。

もしも、まさみが山口百恵ベストにどハマりしてる時期と「ロボコン」撮影時期がズレていたとしたら…、まさみがお友だちの家にお泊りに行く時期がもっと早かったら、遅かったら、この奇跡の名場面はまったく違った姿をしていたに違いない。
この映画に登場した高専生たちは今現在、モノ作り日本を支える貴重な人材となっているはずだ。それぞれが相互に足りない部分を補完し合い、創意と工夫、ひらめきと努力で何かを成し遂げるって素晴らしい。そんなメッセージを伝える爽やか青春映画。教室で、親子で見ていいDVDだ。

ASIMOが意外な登場をするシーンには「えっ!?」ってたまげた。この映画をまだ見てない人がいるとすれば、人生ちょっと損をしている。

とにかく15歳長澤まさみの細さとスタイルのよさと魅力に誰もが驚く1本。この映画の可憐な花だった。
「ロボコン」のまさみは可愛すぎてつらい。自分はまだロケ地巡礼に行っていない。

PS. 今年もまさみはカンヌ映画祭に参加。まさみの勇士を見て、俺にはやはりまさみしかいないなと思った。まさみが誰よりも一番美しい。まさみの何もかもが好き。まさみしか愛せない…。

2015年5月19日火曜日

古谷一行 「悪魔の手毬唄」(1977)

古谷一行によるテレビドラマ版金田一シリーズは見ないでいいかと思っていたのだが、ついこれを手にとってしまった。1977年にTBS系で放送された金田一シリーズの 「悪魔の手毬唄」全6話のDVD上下2巻。古谷版に初挑戦。

村の娘たちが手毬歌の歌詞のとおりに次々に殺されていく最悪な事件。

市川崑による絢爛豪華で斬新な石坂浩二版金田一にハマってしまうと古谷版を受け入れることができるのか自信なかった。

だが、これを手にとってしまった理由は、鬼首村出身のスター別所千恵子(グラマー歌手ってなんだよ)が夏目雅子だということ一点だ。なんと夏目雅子19歳のときの出演作。「西遊記」の放送が始まる前年だ。自分はまだあまり夏目雅子の映画を見たことがないのでこれを機に見てみるとするか。

石坂版が冬の山梨ロケによる寒々しいぶどう畑が印象的だったけど、古谷版は真夏が舞台になっているのでだいぶ印象が違う。

それに開始早々から金田一さんがやたらおしゃべりな印象。それに小さい笑いとユーモアが品がない。うーん、やっぱ受け付けないかも。
だが、登場人物の名前がテロップで出るのはわかりやすくていい。こんな漢字だったのかって初めて知った。由良のおばあさんが83歳ってことでみんな驚いてるけど、この時代は80代まで生きるって大変なことだったんだな。
それに昔の人は歯並びが悪い人がすごく多いな。

あれ?金田一さんが村から総社までの峠道で老婆とすれ違うシーンが映画とすごく似ている。葬儀の晩に蔵に投射される奇怪な老婆の影も似てる。
夏目雅子、ま、美人だけど、俺のまさみのほうが美人だな。(極個人的主観) 夏目雅子、享年27歳。今のまさみと同じ年じゃん。ファンはどれだけショックだっただろうか。辛すぎる。ちなみに「なめたらいかんぜよ!」はこの人が流行らせた言葉。すーさんは知ってるのかな。

自分は金田一さんが好きなんじゃなく、市川崑の金田一さんが好きだったんだな。映画のほうがあらゆる場面が劇的。

2015年5月18日月曜日

中元すず香は日記を詩で書いている

WORLD TOUR 2015が始まってる!世界を席巻するBABYMETALだが、これにハマってしまうと「さくら学院」にまで溯っていってしまうのは日本だけの現象ではないらしい。世界のBABYMETALオタたちが「さ学」にまで深入りし始めている。

幸いなことに自分はそこまでに至っていない。まだ一度もワンマンには行っていない。BABYMETALを見たのは2013年の夏フェスを最後に一度もない。今年のメトロックの目玉だが、出遅れてチケ買えなかった。パフュも出るので2日間行きたいけど、もうしばらくライブというもの自体から遠ざかってる。幕張もハードル高いので行けない。ま、ネットで最新の動向だけチェックしていくわけだが、古雑誌からも調査を進める。

2011年末に出た「別冊CD&DLでーた ニッポンのアイドル宣言!」が108円でそこにあったので拾ってきた。「さくら学院」が10ページ掲載されていたから。動画サイトなどで見られる豊富な動画に比べて、ぶっちゃけそれほどの内容がない。愛莉、かわいい。

メンバー全員が均等に喋ってることが文字起こしされた記事。自分はさ学が一体何人いるのか?などの基本的なことを何も知らない。ま、SUとYUIとMOAにのみ注目。「秘密」について告白しちゃいますという一文から引用。
中本すず香 「本を読むことが好きなんですけど、特に好きなのが詩集。私の秘密は詩を書いていることです。落ち込んだ時とかうれしい時とか、日記みたいな感じでちょこちょこ書いてます。それで気持ちを整理できることも多いんですよ。以前未来の自分に向けて書いたことを読み返すと、つらい時もすごく元気がもらえますね。将来の夢は作詞家さんになることなので、頑張って続けていきたいです」
ここ読んで、これってひょっとしてYUIからの影響?って思った。YUIが中学時代からやってたことと同じじゃん。SUが憧れのYUIを真似してる可能性もある。
菊池最愛 「手すりとか何かを触った後はすぐ手の匂いをかいじゃいますね(笑)。メンバーにも〝またやってる!〟と言われます。みんなには〝サル〟とか、前歯が大きいので〝ビーバー〟とか言われるんですけど、野生動物っぽいのかもしれません?」 
水野由結 「寝相が悪いんですよ。寝言もひどいみたいで、よく朝になるとママに〝昨日もすごかったよ〟と言われます。しかも日本語じゃなく宇宙語みたいなのをしゃべっているらしくて(笑)。寝相が悪いのは兄弟全員そうなんですよ。由結は朝起きると頭が足の場所になっているぐらいですけど、弟はベッドから落ちて鎖骨を折ったこともあります。大人になれば自然とよくなるんでしょうか?」
水野家ではそんな大事件が起こっていた。慣れない海外のホテルでは大丈夫なんだろうか。
ちなみにこの雑誌、中元すず香がすべて「中本すず香」と表記されている。

PS. miwaはYUIMOAよりも背が低いことを最近になって知った。

2015年5月17日日曜日

THE MAD CAPSULE MARKET'S / HUMANITY (1990)

THE MAD CAPSULE MARKET'S の「HUMANITY」(1990 iNSECT NOISE)というアルバムを手に入れた。日本のミクスチャーロック、パンクロックを回顧する上でも重要なバンドだし、1枚ぐらいは棚にあってもいいだろうと。500円で購入。MADのCD、どれも安く手に入る。

MAD-1001とい品番がついている。インディーズ盤が巡りめぐって自分の手元に来たようだ。調べてみてこれがこのバンドの最初の1枚。1996年にVictor Invitationから再発されたときは歌詞カードがついてなかったそうだ。となるとこちらのインディーズ盤のほうが重要。
ジャケットも今のマキシムザホルモンを思わせる…って思ったら、ホルモンがこのバンドの影響を受けているのは自明だった。「あやつり人形」は聴いたことあった。

歌詞カードが臭い!すごくへんな臭いがする…。

ベースの紅麗剛市が現在の「AA=」の上田剛士だ。このバンドのボーカルはKYONOだが、9曲目「Dear 歩行者天国の皆様」は上田 剛士がボーカルだ。

「HUMANITY」、自分の知ってたMADと違っていてびっくりした。後にファッションがストリート化してデジタルロック化していく前。ま、25年前のアルバムだから歴史を感じる。

2015年5月16日土曜日

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(2011)

大政絢と染谷将太が出ているという知識以外に何もないまま見はじめる。2011年1月公開の映画「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」…、どんな映画なのかタイトルから想像もつかない。
大政絢が19歳のときの出演作。大政の女優としての活躍をまだあまり見てないし、制服姿の大政を見てもいいかと。

染谷、子役から演技を初めて今ではすっかり売れっ子だ。よほど才能のある俳優なんだろう。このふたり、風貌が個性的過ぎる。どうやら主人公ふたりは過去に誘拐拉致事件の被害者でトラウマを抱えているようだ。

過去の子どもの誘拐と拉致監禁事件が引き起こすサイコパス映画か?連続殺人事件が起こってる街。なんか受け入れがたい映画だ。「羊たちの沈黙」か「時計じかけのオレンジ」か…などと考えながら見ている。かなり残酷なシーンがあるのでホラー耐性がある人じゃないとススメられない。

大政の着ている服がすべてかわいい。ポップでおしゃれに撮ってる。そして心がない二人の繰り返される言葉遊び。カメラ目線の「嘘だけど」って、それが原作の味になってるのか?これ、受け付けない人も多いと思う。

現在と過去を行ったりきたり。この誘拐犯は何?3人目の子どもは誰だ?原作をまったく知らないので現在地を見失う。だが、予想以上にちゃんと見れる軽薄だが重厚な映画だった。あ、そういうことだったのねという驚きもある。凶悪事件に巻き込まれた子どものトラウマを理解するのは難しい。
平成になって起こった様々な酷い事件にインスパイアされたかのようなストーリーだ。予告編のイメージとかけ離れてる。

じつはこの映画を見た理由のひとつが新木優子が出てるから。だが、通り魔殺人鬼にあっという間に殺される1シーンのみの出演。酷すぎる。

精神科医・鈴木京香、プロファイラー刑事・田畑智子が存在感出してる。主題歌は柴咲コウ「サヨナラブ」。エレクトロニカな感じ。
どこが青春ラブストーリーだ。予告編の雰囲気と違う。間違って見てしまった中高生が多かったんじゃないかな。サイコホラーすぎた。怖すぎた。この内容でG指定。PG-12を回避…って基準がわからなくなってきた。

2015年5月15日金曜日

ゆるせない、逢いたい(2013)

「ゆるせない、逢いたい」という映画を見てみる。主演は吉倉あおいと柳楽優弥。スターダストが自社の若手たちを使って作った映画。なんだかヘビーな内容っぽくて見たくなかった。

吉倉あおいというモデルはまったく知らない。「スクールガールコンプレックス」にキツい放送部員役で出ていた。

柳楽優弥という俳優の出演作は「シュガー&スパイス」しか見たことがない。なんか自分がイメージしてたよりふっくらしてるな。

高校生ヒロイン吉倉は父を亡くした後、過干渉の厳しい母とふたりで郊外の家に引っ越す。周囲が真っ暗だと部活で帰りが遅くなると娘が心配なので、送迎するために携帯を買い与える。

やがて古紙回収業の柳楽と恋仲に。これが怖い顔した愛想も何もないチンピラ男。なぜ好意を持つ?それに駅で見かけただけで、2回目だし私服なのにお互い「あっ!」ってすぐわからないと思うんだが。どうして携帯の番号を教える?

予備校へ行くと称して男と会う。帰りが遅くなる。弁護士の母は小細工しても騙せない。母と口論の末、男と唯一の連絡手段の折りたたみ携帯を真っ二つに壊してしまう。

連絡の取れなくなった男、嫌われたと思い逆上→レ○プ→事件発覚→刑事告発→被害者と加害者→トラウマ→関係断絶…という三面記事にも載らない、たぶん日本中でよく起こってる身近でヘビーな事件。こんなドラマ、見たくないわぁ……。

加害者側の後見人と弁護士の態度がとても立派で丁寧すぎる。この手の事件ではこんな対話の場が設けられるのか?って思ってたら、被害者と加害者を対話させるNPOが協力してた。

ヒロインの演技がわりと上手。悲劇の元凶の母・朝加真由美も熱演。柳楽くんはそれほど見せ場がない。犯罪に巻き込まれる女子高生が主人公なので暗いしつまらない。デートDV問題啓蒙映画。

じつは、この映画を見た理由は新木優子が出てるから。制服姿の新木が出てる作品は見ておきたい。

新木優子。脇役なので目立ってない。70分過ぎから出番が増える。ヒロインと川でキャッキャいいながら水を掛け合う。ふたりで風呂に入ってるシーンもある。陸上部で走るシーンもある。
ノンノだと新木はカンペキ美女だが、この映画での新木はまだスキだらけの少女だ。あんまり可愛いシーンはなかった。次は新木主演の映画が見たい。もっと楽しい脚本で。
寝起きみたいな顔の新木にヒロインが語りかけるシーンはなんとラストシーンだ。
音楽は小林武史、主題歌はSalyu「ライン」。ロケは茨城県筑西市で行われたらしい。

2015年5月14日木曜日

教室での本田翼

以前、堀北真希が高校時代は仕事と学業が両立できず、教室に溶け込めてなかったことに触れた。
堀北は高2の後半まで休み時間は読書をし、独りで弁当を食べていた。子供というものは自分と異質なものを本能的に排除しようとする。本田翼も高校時代、クラスに溶け込めていなかったのではないか?

本田は地元三鷹の小学校、中学校時代の幼馴染みとは今でも仲がいいようだが、高校時代についてはあまり話をしていない。
中学時代から人気雑誌モデルだった本田は新宿の高校に入学したとき、「友達はいらない」って思ってた、と「ミュージックドラゴン」で話したことがあった。

以上を踏まえてJUNON 2012年10月号から以下の部分を読んでみる。本田はどこでも寝れるところが特技という話になって、
寝ようと思ったら一瞬で、ス~ッとイケます。寝起きも悪くなくて、パチッと起きられますね。自分にそれができるんだって気がついたのは、高校生のときかな。モデルの仕事もしてたので、けっこう学校との両立がむずかしくて。授業と授業のあいだのたった5分の休み時間に机に突っ伏して寝て、授業始まったら起きる、みたいにしてたんですよね。
教室では休み時間に突っ伏して寝ていた……、これだと親しくなるような友達もできないのではないか?放課後は仕事、夜はゲームとマンガ、学校では休み時間に寝る。どこか、のっちと同じにおいがする。

しかし本田は楽観的で能天気
私から見てすごいと思うのは、初対面で誰とでも仲良くなれる子ですね。私自身は人見知りだし、話を聞いてるほうが好きなので、自分からたくさんしゃべれる子はすごい!って思います。ただ、私もそうなれたらいいのにって憧れは、あまりないです。あくまで自分は自分だし、人と同じじゃなくてもいいじゃんっていう考えなので。 
だから私、悩むことってそんなにないんですよ。あきらかな欠点とかダメな部分は改善しなきゃいけないなと思いますけど、ヤなことがあったとか、仲良くなりたいのに話せなかったとか、そういうのは全然。自分ではどうしようもないなあってときは、時間が解決するでしょ!って、楽観的に構えてますね。ちょっとヘコんだりしても一日たてばというか、寝ればすぐ終わります(笑)。
三鷹で育ち、モデルの仕事をしつつ新宿の高校へ通った、美人で可愛過ぎたモデル女子高生のたどりついた悟り。
教室にこんな洗練された美人がいたら、男女とも話しかけづらいわ…。中学生のときはB'zのMVやテレビCMに出演したりとがんばってたのに、JK時代の本田はモデルとしての自分に限界を感じ大学進学をめざしていた。本田がJK時代に学園ドラマに出演しなかったのは本当にもったいなかった。
芸能人の友達も少ないという。だが、本田翼と友だちになりたい子はたくさんいると思うぞ。誰か、特にまいやん、最初はゲームとマンガの話ばかりしかなくても辛抱強く接して友達になってあげてくれ。

PS. 最近になって本田は自身のブログで高校時代、人と話してても無表情で笑顔になれていなかった自分を告白した。自分を変えたいと思っていた本田は、笑顔を練習し、いい聞き手になることで今の人気者ばっさーを作り上げていった。ブログを読む限り高校時代にも友人はいたようだ。

2015年5月13日水曜日

熊井啓 「日本列島」(1965)

社会派の巨匠・熊井啓(1930-2007)の映画を初めて見てみた。
「日本列島」という戦後日本で暗躍したアメリカの謀略機関を追いかける男たちを描いた社会派ミステリー。怒りの告発。116分の全編モノクロ。

キャンプ・スコット、キャメル機関、劇中に出てくる固有名詞がどうやらすべて仮名になってる。フィクションという扱い。
自分はこれまで松本清張の「日本の黒い霧」や「黒い福音」、吉原公一郎の「松川事件の真犯人」、下山事件関連書籍などで得た知識がそのまま映像化されたような作品なので以前から見てみたかった1本。

劇中何度も爆音轟かせる航空機の映像が流れる。会話が中断。沖縄や東京横田基地周辺では今でも日常。

米兵に妻を惨殺された過去をもつ中年男・宇野重吉が新聞記者・二谷英明らと、東京湾に浮かんだ米兵の死体と終戦直後の偽札事件を追う。
寺尾聡のお父さん宇野はこの時点でもうお爺さん。最近の寺尾聡はますます似てきている。自分としては全力で走って逃げる大滝秀治にびっくり。

木造平屋住宅の路地を走る車。女と西洋人。あっ!これ、国際線スチュワーデス殺人事件の一場面?!なんか、このシーン以降しっかり見る気をなくす。
こういった手法ってどうなの?ま、いろんな要素をまぜこぜにした社会派フィクション映画だな。

占領下はともかく、独立後もアメリカに文句も言えなかった日本官憲のヘタレぶりがひどい。いや、ごく近年まで米兵の犯罪の捜査はできてなかったわけだが、警察署まで乗り込んできて外国人たちが捜査資料を奪い去っていくだと?どうしてその場でもっと激しく抵抗しない?

ま、敗戦後の日本を食い物にした不良外国人たちが暴利を得ていたのは事実だろうな。日本にかぎったことじゃないけど。

2015年5月12日火曜日

これでいいのだ!!映画☆赤塚不二夫(2011)

「これでいいのだ!!映画☆赤塚不二夫」を見る。この映画も震災直後に公開されたために自分にその存在がまったく知られなかった映画のひとつ。昭和を代表するギャグマンガ家・赤塚不二夫と編集者の物語。

自分の世代だと赤塚不二夫の偉大さがまったくわからない。ただ、タモさんがお世話になった師匠のような人というイメージ。葬儀でのタモさんの弔辞は素晴らしすぎると伝説。
赤塚「人間は悩んだところで何も成長しない」、タモさんの「やる気のあるものは去れ」「反省はするな」に通ずる。

浅野忠信という人はけっしてテレビドラマには出演しないで映画ひとすじ。高倉健のような道を歩んでいるけど、こんなヘンテコな役も引き受ける。
堀北真希は赤塚に振り回される新人編集者。この二人にとっては挑戦だった役かもしれない。堀北真希が出てなかったら見てない。

少年サンデー編集部の男性社員たちが全員無個性で不気味。そして赤塚のスタジオが酷い。赤塚はこんなにめちゃくちゃな人だったのか。

かなりふざけた冗長なシーンが多いしくだらない。人によっては見るのがつらいと思う。多少は赤塚不二夫自伝になってるけど幻想的バカシーンが続く意味不明な映画。

温泉旅館が舞台になってからの後半が「どうしてこうなった?」というぐらい酷い。出演者たちも意味不明すぎて付き合いきれなかっただろう。誰にもオススメできない。

2015年5月11日月曜日

幕末高校生(2014)

現代人が幕末へタイムスリップするという、以前どこかで見たことあるような、既視感のある映画「幕末高校生」(2014)を見る。
玉木宏が史上空前に軽薄な、「へっへ」と笑ってばかりの勝海舟を演じてる。勝さんはこんなべらんめえ江戸言葉を話したのか?

まつ毛バッチリ、ギャルメイクJK川口春奈も見逃せない。いろんなものを盛ってる。幕末では姫になってた。

石原さとみは高校の日本史教師。毎度のことだが石原のテンションの高いびっくり演技の愛くるしさに感心する。まったく、どんだけ可愛いんだよ。

「歴史が変わったら、私たちが帰る未来がなくなる!?」っていうパターン。西郷隆盛の江戸総攻撃数日前という設定。

こんな企画、テレビドラマでやれば十分だろって思ってたら、過去に放送されたテレビドラマのリメークだった。

西郷隆盛・佐藤浩市の部下の俳優が隆大介。この人かぁ、台湾の空港で暴れて逮捕されたっていうのは。黒沢明「影武者」で織田信長だった人だな。

勝海舟、強すぎ。真剣で襲い掛かってくる敵は刀を抜かずになんとかならないと思う。

この映画もスルーしていい。くだらないし、脚本もアイデア不足で面白くもなかった。中高生が勉強の息抜きにテレビで見ればいい内容だった。

2015年5月10日日曜日

ボルタ版カメラ Hobby35J で撮る

今度はこのカメラを手に入れた。Hobby 35 J と書いてあるおもちゃカメラ。 大真精機という会社がつくったらしい。この会社は東郷堂と関連があるらしいけど詳しいことは不明。

アルミ製でおそろしく簡単な構造のカメラ。おそらく昭和40〜50年代ぐらいじゃないかなあと推測はするけど、実際のところはよく分からない。
小さな町工場で作られて手内職で組み立てられて、夜店縁日、雑誌懸賞、通販などで日本各地に広がっていった製品じゃないかと推測。
こういった古いことは図書館でも行って1日がかりで調べないとわからないと思う。

このカメラも108円でジャンクの箱から拾いあげたのだが、シャッターに不具合があった。それに、このカメラはボルタ版というフィルムを使用する。

ボルタ版といわれても普通の人はまず分からないと思うが、昭和のおもちゃカメラではよく見られるタイプのフィルム。通常の135mフィルムと違ってパーフォレーションが無くて裏紙ロールが付いてるタイプ。

これを使うにはいろいろと工夫が必要だが、調べればなんとかなりそうだ。
だが、自分もいろいろとジャンクカメラを抱えていておもちゃカメラまで手が回らないので、おもカメ専門の友人に譲った。
シャッターは前面の飾り板を外してネジを外し分解したところ、金属部分が引っかかってロータリーが回転しない不具合があった。回転部分は取り外せないのでアルコールにつけて様子をみる。結局改善できないので力技で滑らかにして鉛筆の粉でどうにか回転するようにした。

シャッター速度はインスタントとバルブが選べる。インスタントは自前計測の結果、中央値で1/130だった。

さて、最大の困難はフィルムだが、通常のフィルムからボルタ版を製作する人もいるのだが、我々は何もかもめんどくさい性質なので、暗室(トイレ)でフィルムを抜き取って、カメラのフィルム室内に巻き取っていくという作業でどうにかする。

このカメラはフィルム巻き取りのときにフィルムに引っかき傷がつくのを防ぐために、要所にテープを貼って滑らかにしておく。巻き上げにだいたいの目印を書いておいて、最初のほうでは1.5回転、最後のほうで1回転でコマ送り。

あと、このカメラの欠点はファインダー。実際に写る範囲よりはるかに小さい正方形ファインダーで被写体から必要以上に距離をとる。どうしても日の丸構図になるし、それほどしっかり構図を決められない。それになぜかファインダーが黄色い。では作例
どのコマも横引っかき傷があった。今後の課題だ。

観光地に行くと、周囲の年寄りがみんな最新型デジカメで撮影しているのに対し、我々ふたりだけが40年50年前のカメラで撮ってたりするのが面白い。

2015年5月9日土曜日

長澤まさみのPEN

「女子カメラ」という雑誌は昨年出版社が自己破産して行方が心配されたのだが、「女子カメラ」はちゃんと今でも存続している。この雑誌、経験はあっても理論がなにもない自分にちょうどいいレベルと内容の雑誌で重宝する。これからも応援する。

長澤まさみが表紙の2012年3月号は今までなかなか見つけられなかったのだがようやく300円で見つけて買ってきた。こんなことをまさみは言っている。「おすすめのお気に入りの国や場所はありますか?」
「フランスかな。街並みがとってもきれいだから。冬に行ってみたいです。『寒いところの方が空気が澄んでるからキレイに写るのかな?』って思ったり…。あと、以前友達と行ったコニーアイランド(ニューヨーク・ブルックリン)もおすすめです」
まさみはニューヨークへ友達と行ったことがあったのか。これは卒業旅行的な?以前にどこかでニューヨークの旅の写真を全部消去したと思って焦ったけどゴミ箱にあって助かった的な話を聞いたことがあるような気がする。まさみは「モテキ」がイベント上映されたときもニューヨークへ行ってる。

フランスは昨年カンヌへセレブとして参加して写真をいっぱい撮っただろうと思う。
あと、表紙でまさみが持っているカメラはPENTAX Qというカメラ。使ってみてどうだった?という質問に
「男っぽいカメラが好きなんです。だから、白と黒があったんですけど、黒がいいなって。アンティークっぽい感じって言うか…。あとちっちゃいから、日常的に持ち歩くのにいいですよね。普段はOLMPUSのPENを持ってるんですけど、自分で撮るというよりは、マネージャーさんに撮ってもらってるんです。忙しいと日々どんなことしているとか忘れちゃうし、自分の思い出作りにもなるし。それで、何年か後に写真集出したいね!って(笑)。そのカメラも私もたまに使って撮ったりしてます」
ん?!まさみはたまにしか使わないだと?それってまさみのカメラと言えるのかどうか。仕事用に渡されたカメラだったのかもしれない。
「OLYMPUS の PEN」が具体的にどの機種なのか何も言及がないので不明。
ひょっとするとまさみの好きな女優・宮崎あおいが宣伝してるから…なわけないか。
「(被写体は)風景が多いですね。『写真うまくなりたいな』って考えながら撮るんですけど、結局、『センスないなあ』って思いながら撮ってるんです(笑)。写真って自分が見てるものってことなんだけど、見返したときに、実はちゃんと見てないなあって思ったりして、それが面白いですね。見なきゃいけない所を見れてないっていうか…」
そんなまさみの現在の写真の腕前とセレクトのセンスはインスタで確認できる。まさみはイタリア・ミラノに行ってきたらしい。と思ってたら次はブラジル。CM撮影で世界を巡る。

街並みや食事やおしゃれなものから刺激を受けたことだろうと思う。どこかでしっかり話をしてほしいものだ。

2015年5月8日金曜日

落下する夕方(1998)

江國香織原作の映画「落下する夕方」(1998 松竹)を観た。31歳ごろの原田知世渡部篤郎、20歳ごろの菅野美穂が出てる。
自分の見たところ原田知世は30歳ごろが一番素敵。浴衣姿とか可愛すぎた。渡部はこのころからすでに渡部。

一緒に住んで4年の二人、ある日、男から「好きな人ができた」と別れを切り出される。そこに現れる若い女が菅野美穂。今とそれほど変わっていない。
このころの菅野美穂は新進女優としてのやる気と野心に満ちている。

菅野美穂という人は10代中ごろからアイドルグループの一員として活動を始め、10代後半からNHK朝ドラ、テレ朝主演ドラマで活躍を始めた人気女優だった。
それまで水着グラビアもなかった清純派女優が突然20歳の記念にヘア○ード写真集を発表して大騒動。今ではとてもじゃないがイメージできない事態だ。ファンはどれだけショックだっただろうか。

菅野はふわふわ不思議ちゃん。ヒロインの家に転がり込む。だが、この菅野美穂はあんまり好きじゃない。女優としての実力を示せたとは言いがたい。

映画後半になると重たくなっていく。菅野、動機があいまいなまま自殺…、理解しがたい。

幼稚園でピアノ弾いてる人は西村由紀江?!弁当屋にちょこっと現れる男は浅野忠信?!いろいろと発見がある。菅野が部屋でボニー・ピンクのIt's gonna rain! を聴いてる。

特に起伏も無い、満たされない3人のドラマ。女性が見れば面白いのかもしれない。自分には面白さがわからなかった。

2015年5月7日木曜日

10年目のTomorrow’s way PVロケ地・渡良瀬遊水地へ

YUIの2ndシングルにして初の映画主題歌「Tomorrow's way」のミュージックビデオが撮影されたのは2005年4月29日。まる10年経った。10年とはなんと長く、そしてあっという間だったろう。
ありとあらゆるYUIロケ地の謎に挑戦してきた自分とYUI友Fのふたり。長年放置してきた最後の謎に挑んだ。「Tomorrow's way」の正確なPVロケ地はどこ?という難問に。
草原でたたずむ本郷奏多と、給水タンクの上でギターを弾いて歌う天使YUI。
ぶっちゃけ、ロケ地めぐりって、「ここだ!」と確信を持って言える場所じゃないと満足感がない。このようなロケ地は行って見たところで、「ここかなぁ」とあやふやな気持ちのままで終わってしまう。このロケ場所に行くことに乗り気じゃなかった理由がそこにある。給水タンクはおそらく借り物だ。行ってもそこにあると思えない。
ロケ地は公開当時から判明している。群馬栃木埼玉茨城4県にまたがる広大な渡良瀬遊水地だ。明治初年から足尾鉱毒事件の舞台となった谷中村がかつてあった場所。この村については興味のある方だけ調べてみてほしい。本題に入る。YUIとロケ隊が撮影した場所は渡良瀬遊水地のどこか?
手がかりは画面にしかない。太陽の位置と木立の位置が重要な手がかりになると思った。そして、MTVのYUI特番でわずかに流れたこの場面。YUIの後方に水辺が見える。手がかりはこれだけ。
そして決定的なブレイクスルーをもたらした1枚がこれ。YUIの右手後方に木立が見える。これらの条件を満たす場所をGoogleマップで探っていくと、おそらくここじゃないか?という候補地を2箇所にしぼった。行って見て確認してきた。車1台がやっと通れる道を捜索しまくって発見した。おそらくここに間違いない。
上の写真だが、木立が1本足りない。だが、渡良瀬遊水地は毎年、3月下旬に野焼きが行われる。今年は3月22日に行われた。おそらく、木は以前に枯れて倒れてしまったのではないか?と推測した。PVから10年経っているし、すべてがそのままというわけにもいかない。この現場に立ってみても100%の確信は得られなかったのだが、撮った写真を家で見比べてみて、ほぼ特定に至ったと思っている。以下、YUI右手後方の木立を拡大したもの、YUIのバックの遠景の木立の並びパターンを比較した画像を資料として以下に示す。
下の比較写真は木立の間の鉄塔もちゃんと映っている。これでほぼ特定に至ったと思っている。この撮影が行われた場所はここだ。
ピンクの円がYUIと撮影隊の居たあたり。カメラはピンクの矢印の方向に向かって撮影をした。
谷中湖の北にある草原。遊水地を東西に走る片側1車線道路から、わだちの残る草地の中へ分け入ったあたり。GW中に行ったのだが、かなり草が深い。てか、草しかない。

それに、この場所は午後5時に入り口が閉鎖される。夕暮れ時を狙って写真を撮りたかったのだが、日が高いうちに遊水地から出なければいけなかった。

というわけで、YUIロケ地めぐりは今回の記事をもっておそらく最後。世間がGWで行楽地に出かけているというのに自分と友人はこんな調査と探検をして喜んでる。バカ?まあそうだな。ここに行けば、「あの頃にだって戻れる」気がしたんだ。あの日の少年みたいに。