2015年1月31日土曜日

Pefumeの未来を予言した占い師

Perufmeの3人は2007年の初春ごろに浅草の花やしきをCONTINUE vol.32の取材で訪れたのだが、なんとまさかの休館日。夏になってvol.35号の「POWER PERFUME GIRL」 第6回の取材で花やしきに再トライ。仲良く3人で乗り物など楽しんだ後に、占いコーナーで手相による鑑定を受けている。そのときの占いの結果だが、今になって読んでみるとちょっとびっくり
かしゆか えーと、「周りにいる人たちに恵まれている」と言われました。その人たちに助けられているから、感謝しましょう、と。あとは、〝幸福線〟というのが両手に出ていたので、幸せになれるみたいです(笑)。将来的な生命線もしっかりしていて……あ、生命線が二重に出ているんですよ。だから、かなりタフに生きられるみたいですね。それから、〝旅行線〟が出てるって言われました。 
あ~ちゃん 私も「〝海外線〟が出てる」って言われました。海外に絡むことがいいみたいですね。(他には)私、積み重ねていくタイプらしいんですよ。だから、派手にバーンと行くのではなくて、コツコツと少しづつ物事が進んでいくということでした。あと、人が集まってくる〝人気線〟というのがあるみたいです。
占いや予言を「当たってる~!?」などと言うのは全く科学的でないのだが、自分はここ読んで驚いた。この占いを受けたのは、NHK・AC共同キャンペーンCMが放送開始、9月12日の「ポリリズム」リリース前というブレイクし始めたころ。この年の秋にはPerfumeがポリリズムで人気が出て、翌年には初の全国ツアー、やがて2012年には海外へと跳び発って行くことまでも予言している?!
あ~ちゃん あと、感受性が豊かで、それは歳を取っていくごとに、もっと豊かになっていくみたいですね。最終的には、笑っているのか泣いているのかわからない状態になるって言われました(笑)。 
のっち それってどんな状態なんだろうね(笑)。 
あ~ちゃん 私も、「……それ、どういうことなんだろう?」って思いました(笑)。(一部省略) とにかく、ありのままで行けば、どんどん良い方向に進んでいくということだそうです!Perfumeのことも聞いたんですけど、悪いことはひとつも言われなかったので、とても嬉しかったです。
この占い師には11月のリキッドルーム「SEVENTH HEAVEN イイ気分♪」でのあ~ちゃんの幕があいて開始早々での号泣までも見えていたというのか?!PTAのコーナーでうひゃひゃひゃと笑い、最終的にアンコールのMCで泣くあ~ちゃんの姿までも見えていたというのか?「最終的には」がまさかPerfume解散ライブではあるまい……。

2007年、初詣で引いたおみくじが「小凶」だったというのっちも含めて、この年のPerfume快進撃はファンも夢にも思っていないことだったかもしれない。以来ずっと良い状態が続いている。そして2015年はPerfumeの10周年イヤーだ。

2015年1月30日金曜日

ムー編集部編「日本と世界の教祖」(2014)

東京は圧倒的に人が多いので諸宗教の支部なんかも多い。散歩してると各教団の覇権を競ったような大聖堂やら伽藍やらを目にする。赤羽近辺にもいろいろな新興宗教の看板がかかった支部なんかがあって、「なんだろ?」と気になっていたけど、新興宗教について学校は教えてくれない。

こんな本を250円で見つけたので買って読んでみた。学研ムー編集部編「日本と世界の教祖 人々の心をつかみつづける〝聖人〟たちの謎」という編集本。コンビニとかで500円で売られているタイプの、ちょっとした好奇心を満たしてくれる写真も豊富なペーパーバック。

「ムー」系の本って小学生中学生のときクラスで回し読みとかしてたわ。未確認生物とかエイリアンとかオーパーツとか心霊スポットとか。けど、大人になって今読む気がしない。この本は自分の知識が不足した領域を満たしてくれそうなので手に取った。

この本では前半1/4が江戸明治~戦中戦後の仏教、神道、ニューソート新興宗教の開祖たちを各2ページ、4ページずつざっくりと解説。次の1/4が聖徳太子から鎌倉仏教、次の1/4がキリスト教諸派、残りのページで世界の諸宗教をやっつける宗教パースペクティヴのための壮大な1冊。
自分は高校日本史世界史の宗教の箇所はちんぷんかんぷんだったが、こういった本を読んでいればもうちょっと理解が進んでいただろうと思う。

「TRICK」というドラマでヒロイン山田との対決に敗れた菅井きん(母の泉)は最期にこういい残す、「この世には本物の霊能力者がいるのですよ」。どうやらこの本を読むと日本にもたくさんの霊能力者はいたらしい。

日本の新興宗教はどこも衰退期に入っているという話も聞いた。人間から悩みがなくなることはないだろうが、救うのは宗教ではないと多くの人が思い始めているらしい。

2015年1月29日木曜日

トリック 劇場版2 (2006)

先日、有吉が司会のテレビ番組に堀北真希が出ていたので見ていると、有吉は昔、堀北真希と映画「トリック」で共演したことがあると言っていた。それ、知らない。

その放送の後、「TRICK 劇場版2」DVDを500円棚で見つけて購入することにした。しかも500円以下DVD半額セール中だったので250円でゲット。

TRICKは画期的なテレ朝深夜ドラマだったのだが、その後にシーズン2、シーズン3、新春スペシャル、映画が粗製乱造されていった。自分はこのシリーズの世界観が好きでもあったけど、うるさすぎる小ネタなんかはまったく好きじゃない。
小ネタは無視して本筋だけを追うことに徹して見ることにする。警部矢部のネタは面白くないし毎回必要ない。

で、この「トリック劇場版2」、たぶん見たことあるのかな?と思っていたのだが、見てみたところまったく覚えておらず初見だった。このDVD、買ってよかった。

この映画のヒロインは堀北真希。なかなか登場しないのだが、あっと驚く奇抜な登場の仕方をする。堀北真希(たぶん17歳ぐらいのとき)が天使だった。これはクラリス姫だな。

有吉は村人の一人だ。本人はエキストラって言ってたけど、ちゃんと台詞もあって目立ってた。
岩が崖を登る超常現象は金田一シリーズの「獄門島」っぽい雰囲気があふれている。村が消失するトリックはシーズン1の「ミラクル三井」でも使われていた。
村人は道を木で隠したって気がつくと思う。シリーズ最強の敵といっていい片平なぎさの演技はすばらしい。最後はやっぱり崖の上。
山田奈緒子・仲間由紀恵、このキャラはヒロインとしての美と優しさと知性と勇気を兼ね備えているのだが、10年以上に渡って常に強欲でせこくて貧乏のままだった。

トリックシリーズは毎回エンドロールを見ると寂しくて泣きたい気持ちにちょっとだけなる。この「劇場版2」がシリーズ最後と銘打っていたのだが、やっぱり最後じゃなかった。先日、「ラストステージ」が地上波で放送されていた。上田と山田のラストシーン、やっぱりちょっと泣いた。

昨年、仲間由紀恵は34歳にしてついに結婚した。自分にとって仲間由紀恵は戦国武将の妻でもヤンクミでも柳原白蓮でもない。自分はこの女優を山田奈緒子としてしか知らない。

2015年1月28日水曜日

Quick Japan Vol.108 マキシマム ザ ホルモン大特集

2013年6月に発売されたクイックジャパン誌Vol.108をようやく手に入れた。本田翼のインタビューと写真が2ページのみだが掲載されている。

この年の夏、本田翼は初の写真本(なぜか最初で最後の写真集でなく写真本)を出した。ということはもうこの1冊が出て1年と半年以上経っているのか……、ちょっとびっくり。ガチのマンガオタ本田がマンガを語る。

マンガという妄想の世界に生きる本田
「NYとか行ってみたいなあと思う時もあるんですけど、でも日常的に漫画がそばにないと住めない……やっぱり日本が一番!ってすぐに挫けちゃって(笑)。」
本田は職場に行けばオシャレでかわいい服も手に入るし、髪もカットしてもらえる。ぜんぜん出かける必要もないんだと思う。そのまま部屋でゲームをしてマンガを読んでいてほしい。そうすれば変な虫もつかない。

本やゲームを紹介する番組とかどう?という質問に
「悩みます。趣味は趣味のままにしておくのが一番ですから。仕事にすると逃げ場がなくなっちゃうので。漫画がたくさん読めるのは嬉しいけれど、本屋さんで、自分の目で探す時間のほうが私にとっては大切なんです」
ガチすぎて退く。本田は本屋で漫画を実際に見て選ぶ目利き。本田がどこで漫画を買っているのか不明だが、集英社のある神保町の書泉とかか?芸能人なら代官山蔦屋だろうけど、あそこはマンガがほとんどない。近所で買うのか?兄の影響で少年漫画ばかり読んでいるというから、少年コミック売り場におしゃれ普段着で行くと浮きまくるだろうと思う。
Quick Japan は過去にPerfume特集とかしてくれて好きなザブカル誌。108号はマキシマム ザ ホルモン大特集号。異常に面白い。この年の夏に出た「予襲復讐」の誌上レビューで歌詞が掲載されている。

マキシマム ザ ホルモンはなぜか女子たちからも大人気だが、「メス豚のケツにビンタ(キックも)」とか聴いて共感とかしてるんだろうか。「予襲復讐」が出て1年以上経ってるのにまだアルバムを聴いてない……。すまん。自分がマキシマム ザ ホルモンを実際に見たのは夏フェスで過去2回しかない。ワンマンはいろいろとハードルが高すぎる。チケ入手もモッシュもハード過ぎる。

マキシマムザ亮君のtweetセルフレビューが面白い。さすがアーティストの目線と思考は変わっている。本田翼に2011年6月8日のツイート「B'zの名前の意味」を読ませたい。

2015年1月27日火曜日

武井 咲 「恋スルキモチ」初回盤も買ってしまう

武井 咲が2011年の12月に歌手として出した目下唯一のシングルCD「恋スルキモチ」は通常盤を昨年夏ごろ中古で買ってしまったのだが、続けて初回盤を200円で見つけてしまい買ってしまう……。

武井 咲の歌をそれほど何回も聴こうとは思わない。ひょっとするとこれが最初で最後の歌手・武井 咲のCDになるかもしれない。

自分が手に入れたものは初回盤Bという豪華フォトブックつきの1枚。てっきりミュージックビデオが収録されたDVDかと思ったのだが、武井が林の中でたたずむ写真集が付属していた。自分は武井のビジュアルに関してはすばらしいと思う。

残念ながら最新映画もドラマも観ていない。
昨年の「ゼロの真実」は5話ぐらいは観た。監察医が変死体を解剖して疑問を解くという、なかなか新しいドラマだと思ったけど、夜ご飯を食べながら観たいドラマじゃなかった。また佐々木蔵之介かよ!って思った。「お天気お姉さん」「戦力外捜査官」「東京全力少女」みたいな軽くてくだらないドラマが好き。全部見てないけど。

武井 咲、美人過ぎてかわいくてつらい……。だが、趣味が韓国とGLAY、あまり話は自分と合わないだろうな。
PS. 昨年、有吉がMCをしてる番組に武井咲がゲストで出演している回をたまたま見た。武井は17歳のときに某トークバラエティに有吉とゲスト出演したさいに、有吉がずっと自分の「二の腕」ばかり見ていたことを暴露した。うーん、するどい。女子はそういう視線に気づいているんだな。自分も気をつけないといけない。

2015年1月26日月曜日

桐生

群馬県桐生を日帰りで旅してきた。いつものように友人とカメラ持って散歩。桐生といえばノコギリ屋根の織物工場で有名。
桐生はかつて養蚕と織物で栄えたまち。繊維業の繁栄は遠い昔。織物工場も市内にポツポツと点在して残っているのみ。
機織の博物館的な施設を見学。土曜日だったが我々2人しかいなかった。この日は2台のみが稼働中。ノートパソコンで制御された機織機がガッシャンガッシャンと観光地のみやげ物タペストリーを織っている。
本来なら作業を見学できる場所だが、この日は人の気配がほとんどなかった。
この施設は今上天皇陛下が皇太子時代に訪れている場所。機織の歴史を展示。ノコギリ屋根は自然光を取り入れるのに効果的。
古い土蔵や蔵が朽ち果てたように道路わきに放置されている街は埼玉か群馬にしかない、というのが近年方々へ出かけて、見て歩いた結論。雪国は放置するとやがて雪で倒壊するが、関東地方では何もしなくても残ってる。
桐生市はかつての繁栄を今に伝える古い施設をなんとか活かそうとがんばっているほう。循環コミュニティバスで観光客を呼び込もうとしている。古いレンガ倉庫でおしゃれなカフェやパン工房などを展開。路地裏とかこんな時間の止まった感じ。どこも旧市街の中心部は寂れた感じがするけど、桐生も同じ。人もまばらで朽ち果てた商店だらけ。若い家族は郊外へ移り住む。車社会はそうなる。
たまたま縁日に出くわした。老人も小さな女の子も並んで拝んでたので近くで見てみると金精大明神だった。これは子どもの目にふれていいものなのか?昔の人々にとって子宝に恵まれるかどうかは切実な問題だった。今でもそうかもしれないけど、これからもっと出生率は下がると自分は予想している。
桐生には群馬大学工学部がある。地元と近県から若者が集まって本来なら活気をもたらしているはずだが、大学周辺すら寂れた感じがした。工学部は昔は男しかいなかったが今では女子も多い。おしゃれな店とかあるのかな。群馬では学生であっても車を持っていることが多いと聞いた。車がないとバイトにも行けないと思う。
お土産に有燐館で醤油を、ベーカリーレンガでフランスパンを買って帰った。

2015年1月25日日曜日

マボロシの子供向けバラエティ「GACHAGACHA PONG!」

フジテレビで2005年から2006年にかけて、斎藤孝先生監修の小学高学年から中学生に向けたバラエティ番組が放送されていた。毎回ローティーンによくある悩みとドタバタ、そして家族で解決、というミニドラマ。

夏帆と多部未華子が姉妹で共演してた。これ、DVDになったことがないらしくマボロシの番組。たまたま1話分の放送回を見つけた。やっとのことで劣化DVD-Rからデータを抽出できた。
「期末試験直前!試験は、リアルタイムで起こっている!の巻」
今泉瑠希13歳中1(夏帆)
今泉未里亜15歳中3(多部未華子)
公立校中学に通うお気楽中学生夏帆はマンガで歴史を勉強中。一方、有名私立中で勝ち組人生を歩む姉は期末試験に向けて猛勉強中。
勉強はどんなに苦しくても誰も助けてくれない戦いなのよ!

真ん中にわけのわからない生物が見えるが、これは自分もよく設定がわからない。
藤子不二雄的世界観と、リアル中学生ライフの諸問題への斎藤先生的助言と、とんねるず的なスタッフの笑い声を加えたコント形式のバラエティドラマだったようだ。
「学年10位以内に入るためには全教科90点以上が必要なの!」という姉に「ええぇっ!?」と驚く妹・夏帆。ゆとり中学生には想像もつかない世界。
プレッシャーに押しつぶされ旅へ逃げようとする姉・未華子。この番組は毎回ファッションがすごかった。
この番組では翻訳家の母・室井滋、画家の父・生瀬勝久と家族全員でのドタバタの末に、ガチャガチャのカプセルをヒントに最終的にためになるアドバイスを導き出す。
大人から子供たちへのメッセージを伝える教育的バラエティ。

全話見てみたいところだが、あまりこの動画はネット上に落ちていないみたいだな。今後も見るのは難しいかもしれない。
夏帆ファン、多部未華子ファン、どちらにも役立つ情報かもしれないので今回まとめてみた。

2015年1月24日土曜日

多部未華子の読書

BRUTUS 2010年1/1・15号「本が人をつくる。53人の読書地図」も買ってしまう。この雑誌は「本」の特集もたまにやる。他人の読んでる本も気になるけど、自分は買っておいた本が積んであってぜんぜん読み進めていない。
女優の多部未華子は本好きとして知られている……?え、そうなの?!「本屋さんでバイトしてみたかったな」という未華子が、日出高校在学中に通ったという有燐堂アトレ目黒店で自腹で本を買うという企画。「東野圭吾さんのミステリーなどをよく読んでます」「父と本の趣味がピッタリ合うんです」という未華子はどんな本を買ったのか?

「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎、「つむじ風食堂の夜」吉田篤弘、「ヘヴン」川上未映子、「ナイン」川上健一、「20」かしわ哲、「ぬるい男と浮いてる女」平安寿子の6冊を購入。

この中で自分が読んだのは「オーデュボンの祈り」のみ。「つむじ風食堂の夜」は映画も本も見ようかな読もうかなと見かけるたびに思ってる。川上未映子の本は途中で挫折したことがある。

多部未華子、1月25日が26歳のバースデー。

2015年1月23日金曜日

国マニア 世界の珍国、奇妙な地域へ

久しぶりに実家に帰って本棚からこの本をとりだして読み出した。「国マニア 世界の珍国、奇妙な地域へ!」(吉田一郎 交通新聞社 2005)という本。世界中の謎な小国、地域を各4ページずつ解説した雑学本。

著者はバチカン、モナコ、ナウルと世界の最小国ワンツースリーから紹介。どうしてそんな小国が生まれたのか?どうやって生きているのか?世界史や地理の教科書に1行たりとも書かれていない小国たちの面白エピソード、そして哀しみ。

保護国、中央政府の統治が及ばない自治共和国、海外県、植民地、飛び地などなど。子供の頃から世界地図を眺めていて不思議に思ったエリアを総解説。
司法、行政、警察、軍隊、宗教、徴税、統治、言語、治外法権…複雑に絡まりあう。教科書を読むよりも、こういった小国の涙ぐましい努力を楽しい雑学本で読むほうが国とは何か?といった子供の疑問に答えることができるのではないのか。

サンマリノ、リヒテンシュタイン、アンドラといったおなじみの小国から、昨年話題になったクリミア自治共和国も学んだ。沿ドニエストル、南オセチア、アブハジア、ナゴルノ・カラバフ、北キプロス、ソマリランド、西サハラ、コソボ、ジブラルタルといった紛争地帯もわかりやすく面白く解説。そうだったのか~という感じ。

アトス山、マルタ騎士団、といった治外法権自治宗教エリアや団体、そして、ビアフラ、シッキム、サラワク、ダンチヒなど、かつて存在していた国や地域、会社が所有経営していた南大東島、などを読み進めていると「国」というものはあいまいなものだなと思う。

初めて知ることだらけだった本だが、「日本とモナコには国交がない」って初めて知った。(注 2006年に国交樹立したらしい)

2015年1月22日木曜日

竹内結子 「ワルシャワの秋」(2003)

このDVDを500円で拾ってきた。2003年12月に関西テレビ製作で全国放送された竹内結子主演のテレビドラマのDVD「ワルシャワの秋」(2006年発売)。これ、放送されたときちょっと見たはず。今回、11年?ぶりに見てみたけど、ほとんど内容を覚えていなかった。

このドラマが作品としてどう評価されているのか、まったく知らない。だが、ひとつ言えることは、このドラマがポーランドシベリア孤児という存在を自分に初めて教えてくれたのは確かだ。「ポーランドシベリア孤児」問題を扱ったドラマはこれ以外に見たことない。タイトルは「ワルシャワの秋」でも大正時代の日本が舞台。

第1次大戦後に久しぶりに国土を回復し独立したポーランド。大正時代の日本人の庶民はポーランドと言われても、ほとんどイメージすらできなかった。まだ国交も無い。

シベリアには多くのポーランド人がいた。ロシア革命の混乱と、ポーランド・ソビエト戦争によって多くが難民化。特に親を失った孤児たちは寒さと餓えと伝染病でかなり悲惨なことになっていた。ウラジオストクのポーランド人たちは悲惨な孤児たちを助けようと救済委員会を作って欧米諸国に救助を求めた。

自分は疑問に思った。なぜポーランド孤児を裕福でもない大正日本が保護したのか?当時の日本人はポーランドの風習も文化もまったくわからない。ポーランドの子どもたちに浴衣は似合わないだろう。なぜ日本まで輸送する?ウラジオストクじゃ保護できないの?アメリカは?中国は?人権で日本に上から目線の欧州諸国は?いくらソビエト赤軍が冷酷でも自国領内の外国人を、まして子どもを殺したりしないだろう。
だが、本当にソビエト赤軍は酷かった。シベリアで死んでいくポーランド人を保護するどころか殺してた。欧米諸国がまったく助けなかったのは何で?何の得にもならないから?
最近の日本のテレビ番組は日本自画自賛番組が多いと揶揄する人がいる。戦前の帝国日本は絶対的な悪でないと気が済まない人もいる。シベリアのポーランド孤児に唯一救いの手を差し伸べた国は帝国日本だけだったと知ってどう言うだろうか。
このドラマで一番自分の印象に残った場面は、子どもたちが坂の向こう側から現れる瞬間だ。歓迎しようと旗を持って待っていた日本人たちが、ポーランドの子どもたちのあまりに汚らしい、死人のような生気のない姿をして歩いてくる姿を目の当たりにして、呆然と言葉を失うシーン。そして、最後にポーランドへ帰国するときは同じ場所を元気に旗を振って歌いながら帰っていくシーンとの対比。
日本人は困難があっても現場の献身的努力でなんとかしてしまう。この当時の人々の努力のおかげでポーランドでの日本の印象はとても良いと聞く。

23歳の竹内結子が美しい。主要キャストとして名前がジャケットに記載されている坂口憲二は最初のほうで死んでしまうのでほとんど出番がない。

2015年1月21日水曜日

成海璃子&北乃きい 「ブカツ道」(2010)

このDVDは2010年に成海璃子北乃きい主演で映画化された「武士道シックスティーン」のついでに、WOWOWが作ったスピンオフ的な短編映画オムニバスだと思ってた。

間違ってた。「武士道シックスティーン」がアイドル女優青春映画としてはまあまあな出来だったのに対して、この「ブカツ道」はそれ以上の作品集だった。しかも「武士道シックスティーン」と設定も何も関係ない完全に別作品。

1本目は成海璃子主演、古厩智之監督・脚本による「桜の園(演劇部)」。退屈なんだろうな、と思っていたが、ちょっと引き込まれた。

1人しか部員がいない演劇部の成海璃子、部室で「桜の園」を台本読みながら独り練習中。そこに入り込んでくるひ弱そうなサッカー部員。成海よりも声が高くて変。

いや、あえてこの声で選ばれたはずだ。このサッカー男が「習わぬ経を覚える門前の小僧」並みに有能。孤独で偏屈な演劇少女・成海と台本を読み合い、チェーホフの登場人物の心理を語り合う。二人をひやかす他サッカー部員たちのリアルで異常な下品さも印象に残った。脚本に感心した。

2本目、北乃きい主演、永田琴監督・脚本による「お茶の薫り(茶道部)」はさらに唸ってしまうような味わい深い逸品。強引に誘われて茶道部主催のお茶会に誘われた北乃きい、茶道部の女子生徒(センパイ)の所作に魅せられて即入部。憧れの感情を抱く。

センパイに彼氏がいると知れば、自分も身近のバカ男(濱田岳)とつきあうことにする。センパイが茶の心を体現するようにカバンやケータイにちゃらちゃら飾りのぬいぐるみ的なものを付けないと知れば即、自分も外す。
初めてセンパイを見たとき、白い足袋の下にペディキュアをしていたという自分だけが知っている秘密も共有。これを濱田岳に見られそうになり激しく抵抗、そして羞恥……。なんか、文学作品みたいですごく良かったわ。

茶道部の先輩役の女の子の演技がよかったので、気になって調べてみたら高木古都という人だ。主にグラビアで活動して映画やドラマに出ているらしい。「武士道シックスティーン」にも出ていたらしいが記憶にない。ブログは昨年5月から更新がない。現在24歳、今後も女優として活躍してくれるかどうか…の位置にいるのかもしれない…。俺は応援する。北乃、濱田、高木、この3人の好演もあって良い作品になってる。

3本目、成海璃子主演、犬童一心監督による「練習とか面倒だし。(まっすぐベースボール部)」はこのオムニバスの中で最大の問題作。なんと高校生の作った短編映画のリメークだ。シュールでぐだぐだしたテキトーでふざけたシロウト投降ビデオ的な内容。

染谷将太も出演しているのだが、あえて部員の男どもはみんな素人のような動きのない抑揚のない無表情棒演技。染谷って成海璃子と同じ歳だったんだな。

自分を激しく動揺させた1本だった。既存の映画の概念をぶち壊す短編だ。青春映画ともいえるし、実は今の日本の姿を風刺した哲学的で深い内容なのかもしれん。いやー、参った。野球部監督姿の成海を見て、昔の弱いころの阪神の監督を思い出した。

4本目、北乃きい主演、古厩監督の「しあわせの味(家庭科部)」。数学の研究に没頭する父・杉村蝉之介を嫌う娘・北乃きい。死んだ母(古村比呂)のつくる卵焼きが食べたいと言い出した父と、あの味を再現しようと奮闘するのだが、どうしてもできない。しかし、父の記憶と分析によってあの味に到達する。シンプルだが味わい深い1本。この作品だけ家庭内のみでドラマが進行。

5本目、成海璃子主演、「パシュっとな!(弓道部)」はなんと沢村一樹監督作品。その矢で射られたものは矢を放ったものを好きになる……と神様(ミッキー・カーチス)と取引した成海は親友・朝倉あきと校内を駆け回って「加藤くん」を追いかける。

タイムリミットは日没まで。チャンスは1回っきり。もう設定から面白いし、弓道部姿の成海の必死の形相がいい。女の子が矢で男を射るって絵をみたことない。弓と矢を構える女子って美しいな。

そして、スカートの下にジャージという「はにわスタイル」で校内を駆け回る朝倉あきのテンションの高い演技にまったくもって感心する。声と喋りかたが昔の深田恭子に似ている。それほど美人ってわけでもないけど、芸能界から引退活動休止してしまったことは本当にもったいないことだった。一時休止かもしれない。もし帰って来たなら、君はすばらしいと何度でも言ってあげたい。

そして最後に、はっきりと言えることは、成海璃子と北乃きいはやはり女優として素晴らしい才能をもっているってことだな。何も期待しないで見たけど、この作品集はすっごく面白い。

2015年1月20日火曜日

歌謡曲ゲッカヨ 2012年1月号 YUI 「私は変わってないよ」

もうあまり成果がないのでYUI資料あさりはかつてのようにやっていないのだが、先日、歌謡曲ゲッカヨGekkayo2012年1月号を見つけたので買ってきた。これ、買うの忘れていた。つい最近に出たと思っていたら、もう3年も経っている。主に「HOW CRAZY YOUR LOVE」についての内容の濃いインタビューが掲載されている。

YUIが「すごく視野が広がった気がしますね」と語る上海でのストリートライブの話題から、自分を混乱させた箇所を引用。インタビュアーは吉田可奈。

●中国といえば、食べ物が美味しそうだけど買い食いはしましたか?
しましたね~(笑)。肉まんというより、ショウロンポウみたいなのにストローをさしてスープを飲むものがあったんですけど、それが本当に美味しくてビックリしました!上海の人はスープを飲んだ周りを捨ててしまうんですよ。もったいない!
●たしかにもったいない!YUIさんは…?
ちゃんと最後まで食べました(笑)
●上海と香港、さらには楽曲製作のためにイタリアにも行っていましたよね。そんなに一度に海外に行くと、視野はもちろん考え方も変わるのでは?
そうですね。文化とか歴史も全然違うし、町の雰囲気も音楽も違うので一つ一つ刺激を受けていろいろ吸収できた感じです。あと、行きたいのはアジア全域。YUIの音楽に触れてメッセージをくれた人たちに直接ありがとうを伝えたいと思うんです
ちょっと待て、今、聞き捨てならないことを言った。YUIは楽曲製作のためにイタリアへ行っただと?!それ、忘れていた。てゆーか、たぶん自分は初耳だ。このインタビュアーはYUIがイタリアに行ったことを周知のように話す。

調べてみたら、藤森慎吾と瀧本美織がゲストの回のMusic Loversで、スタジオ観覧に参加した人はYUIのイタリアの件を知ってるらしい。放送ではカットされたが、スタッフによるYUIの近況としてイタリアでの写真も1枚出して紹介したらしい。

寺本(?)という2011年のスターダストのYUIマネージャーだった女性と二人で行った?そのへんのことは当時の「ドクツボ」しか手がかりがない。なんとなく想像、補間して推測しかできない。最初、「てらもち」と呼ばれている人なので、「寺持」という苗字なのか?と混乱してしまった。「寺本っち」で「てらもち」と呼ばれていたらしい。この人はドクツボ写真に何枚かYUIと一緒に写っている。

YUIがイタリアに行った件について他に情報がぜんぜんない。楽曲製作(?)で知り合いに会いに行った?本当か?CDをひっくり返してクレジットを探したけど、イタリア人らしき名前を見つけられないし、イタリアのことは何も書かれていない。

YUIはその後のツアーMCでまったくそのことに触れていない。音楽番組、情報番組で上海のことはニュースでやっていたけど、イタリアのことはまったく喋っていないはずだ。どうして積極的に話さない?混乱したしモヤモヤしたまま。YUIラジオがちゃんと機能していればいろいろと話が聴けたはずなのに……。
YUIの旅券にはニューヨーク、スウェーデン、香港、上海、そしてイタリアのイミグレーションのスタンプが押してある…はず…?

YUIはリスナーの多いアジアの国々に行きたいという希望も持っていた。YUIリスナーはインドネシア、マレーシアにも多いし、南米にも多い。これらの国々での公演も実現させたいと自分も思うのだが、もう長年放置されたままだ。
日本にもYUIを聴きたいリスナーはたくさんいるので実現するのはもう難しいかもしれない。それに海外の若者たちがそう根気強く待っていてくれるのかどうか…。

あと、Rainについて語っている箇所を引用したい。この曲のことはあまり他で語っていない気がするから。そしてYUIからのアルバムにこめたメッセージ。
この曲(Rain)は最初ハッピーなクリスマスソングを作りたいと思って書き始めたんですけど、それよりもその裏ストーリーのような期待しているからこそ裏切られてしまうという切ない歌になってしまいました(苦笑) 
●そうなると次回は幸せな曲を待っていますね。
ぜひ。次はシャンシャンと鐘がなるような、ザ・クリスマスソングを書いてみたいですね(笑) 
●それにしても、今回は「Cooking」や「U-niform」、「Good night」などアコースティック色 が強い曲が多いですね。
はい。シングル曲がバンドサウンドのものが多かったのでバランスを考えたものもあるんですが、なによりも初心を忘れたくないという想いがあったんです 
●初心を忘れたくない、というのは?
「HELLO」「It's My Life」などはとてもポップだったし、いろんなチャレンジをしたからこそ、最初の音楽を見直す意味でアコースティックの曲を入れたんです。〝私は変わってないよ〟という意味をこめたかったんですよね
ハッピーなクリスマスソングにするつもりが、どうしてずぶ濡れになって歩くことに……。
そして、この雑誌はギターでJ-POP、歌謡曲を弾き語りする人のための雑誌なので、他誌とはちょっと違ったテーマでもYUIから話を引き出している。

●海外からメッセージが来ることも多いですか?
多いですね。それに最近動画サイトなどを見ることもあるので、そこで私の曲を演奏していてくれた人がいたんですよ。ギターがすごく上手くてビックリしました。あれはきっと、私より上手ですね(笑)
●そういえば、“歌ってみた”とかはたくさんの人がカヴァーして動画をアップしていますもんね。
あれはとても面白いですよね
●あそこに、見た人のコメントがバンバン流れるじゃないですか。あれってストリートの反応と少し似ている気がするんですが…。
そうですね。でも、ストリートはみんなあたたかかったかな。寒い日はホッカイロをプレゼントしてくれたり、ホットの缶コーヒーをもらったりして
●ネットだと、顔が見えないから否定的な言葉をたくさん書き込まれたりしちゃいますよね。あれはどう受け止めるべきだと思いますか?
う~ん。もちろん、ちゃんとコメントしてくれる人はいると思うんですが、存在を隠していると結局は他人事になってしまう部分があると思うんです。もちろん、受け止めるべき所は受け止める勇気も必要ですが、たとえどんなことをいわれようとも、自分が後悔するような選択だけはしないで欲しいですね
●そうですよね。結局は自分の意思が大事ですもんね。
そうなんですよね。もし、その否定的なコメントに自分が納得するのであれば受け止めることも大事かもしれないけど…。結局は自分の気持ちが大事。いわれたから辞める、というのはいい結果を生まないですからね
●YUIさんも最初は凹むことがありましたか?
ありましたね。でも、他人が何を言おうと、そんなに気にすることではないな、と思えるときが来たんです。だって、そこでダメだって思う人がいたとしても、いいと思ってくれる人も必ずいるから。結局は相性なんです。何事も相性なんですよね。楽器もそうだし、人もそう。合えば会うほど深まるし、合わなければそれは仕方のないことなんです
●なんか、勇気でました!
ふふふ。うれしいです
YUIはYUIカヴァー動画を見ていた。そして何を言われても凹むことはないというアドバイス。最後に、HOW CRAZY YOUR LOVE のジャケットが氷川丸であることに触れて
氷川丸は初めて中に入ったんですが、かなり面白かったですよ。200円で入れるのでみなさんぜひ(笑)
YUIファンの氷川丸巡礼はYUI推奨だった。このYUIは美人すぎる。
PS. フラフラの次のリリース「色」は2月18日に決定している。春夏秋冬をインタリュードでつなぐ構成。「entr’acte」?!YMOにおけるスネークマンショーやSETみたいなものを一瞬想像してしまったがw、 おそらく、アンビエント風なインストのみのインプロビゼーションじゃないかと予想。

2015年1月19日月曜日

幕末純情伝(1991)

自分は今までほとんど幕末を扱った大河ドラマも映画もちゃんとみたことがない。意味がぜんぜんわからなかったから。だがここ数年、司馬遼太郎の本をよく読んでだいたい理解できたので幕末と新撰組を描いた映画を見てみようかと。

1991年に当時のアイドル女優・牧瀬里穂が沖田総司を演じた「幕末純情伝」(角川)を見てみた。つかこうへいによる史実無視の舞台脚本の幕末青春グラフィティ。

坂本竜馬(渡辺謙)、土方歳三(杉本哲太)、近藤勇(伊武雅刀)というキャスト。柄本明の桂小五郎、津川雅彦の岩倉具視は完全にバケモノとして描かれている。石丸謙二郎の大久保、桜金造の西郷は小物。

女沖田と土方のラブコメ。ヘンタイ坂本がひっかき回す。謙さんにとっては黒歴史かもしれない。

ま、ぶっちゃけつまんなかったです。スター俳優を集めて話題作ってソロバン弾いてたような映画。時代を感じたし、もう、あえて今見るような作品じゃないと感じた。

けど、これがつまらないのは想像できてた。東京北区にはつかこうへい劇団があって、2回ほど見てみたことがあるのだが、自分はつかこうへい舞台がまったくダメで受け入れられない。面白いと感じたことは一瞬も無かった。内容を聞くと「あ、面白そう」って思うかもしれないけど、この在日韓国人劇作家の書く脚本は、自分で酔った熱い台詞を俳優たちに、チャンバラさせながら怒鳴り合わせる。舞台終盤の見せ場ではいつもこんなエレキギター歌謡のBGMだったな。「若者たち」で橋本愛はつか劇団に入ってたな。キリタニもつか舞台やってたな。

「つぐみ」で輝いていた牧瀬里穂がそれほど魅力的に感じられなかった。ただ、旬のアイドル女優に沖田総司を演じさせるってアイデアはどんどん使って欲しい。大河ドラマでの沖田は美少女アイドルが演じるのがお約束になってほしい。の○ねんれなとかで見たい。

吉田松陰の妹を描いた新大河ドラマが始まったが、視聴率が悪いと聞く。キャスト的にまったく見る気が起こらない。「八○の桜」で悪者になってしまった長州を主役にしてバランスとるからね、というN○Kからのメッセージか?報道メディアとしての自由を保つための現政権へのゴマスリか。

2015年1月18日日曜日

菊池亜希子ムック 「マッシュ」(2012)

菊池亜希子が文を書き、自分のやりたいように編集してつくった特別編集ムック本「マッシュ」のVol.1(2012年4月刊)とVol.2(2012年9月刊)の2冊だけ古本屋で見つけてつい買ってしまった。Vol.1とVol.2ともに600円で入手。

自分は昔からグラビアアイドルとかギャルとかほとんど目もくれないぐらい興味がなかった。自分はすらっとした体型の女の子にしか目がいかない。自分的ベストのワンツースリーはまさみ、がっきー、ばっさーだ。しかも自分はショートが好き。

菊池亜希子は身長が173cmもある。で、この独特な雰囲気。趣味は読書、散歩、カメラ、音楽、サブカル全般、針仕事……、など多岐にわたる。文化系モデルのカリスマ菊池に憧れる女子は多い。

Vol.1「水玉と、豆大福と、ジョージ・ハリスン、好きがぐるりとつながって そうして私はできている」と書かれている。だが、この号ではジョージ・ハリスンについて特に書かれていない。ま、女子は男と違ってオタク的知識を蓄積したりしないから。ちなみに菊池はギターを練習していて「なごり雪」を弾けるらしい。

映画で共演した宮崎あおいとの対談ページが興味深い。撮影現場では菊池の連載を読んでいた宮崎のほうから菊池に話しかけた。この二人の共通のファッションのこだわりは「シャツは一番上のボタンまできっちりと閉める」こと。あとはオススメの映画を紹介しあったり、靴下とタイツの収納の仕方だとか、男がまったく興味をもたない内容をトーク。この本、おそらく男で真剣に読んだ人はほとんどいないかもしれない。

あとは靴職人を訪問したり、神保町のこと、菊池が撮った赤瀬川原平的な路上写真、友人たちとのトーク、おしゃれスタイリングなどで構成。後の理系サブカル少女は団地鍵っ子であったことも知った。
そしてVol.2は「特集 男子」、菊池の男子ファッションを取り入れたスタイリングが見事すぎる。男前すぎる。表紙の菊池の顔はまさみと同系統の目と鼻と口だな。

星野源、沖田修一、蒼井優、光浦靖子との対談ページがある。あとは友人たち(クリエイターやデザイナー、プログラマーなど)とマンガトーク。菊池が藤子不二雄の知る人ぞ知る名作「タイムパトロールぼん」のあとがきを書いているって初めて知った。

菊池がいろんな服を着たカットが多数。この号も菊池がやりたいことだけを編集し構成。まあ、男は買わないし読まないオサレな内容。菊池の私物の本やCDも紹介。何点か自分も持っているものがあった。

アラサー女はこうやって日々自分のセンスを磨いている。
瑞穂の豆大福って有名だけど、自分は一度も手に入れたことないな。

2015年1月17日土曜日

CHINON Handyzoom5001 で撮る

昨年5月か6月ごろだったか、こんなヘンテコなカメラを発見して手に入れてしまった。CHINON Handyzoom5001 というブリッジカメラ。こんなにデカイのに2倍ズームw どうしようかな。がさばるしなと迷ったのだが105円の値札シールが貼ってあったのでレジへ。すると、古い値札のものは1割引ということで90円に値引きw 自分史上最も安価なカメラw こんな趣味の悪いカメラ、ぶっちゃけCHINON じゃなきゃ買ってない。CHINONという名前に惹かれる。

このカメラもフィルムが入れっぱなし。電池もわずかながら電源をONOFFできる程度に残っていた。何も壊れている箇所がない。このカメラは1989年製だが、「オートズーム」という聞いた事もない謎の機能が付いている。なんでも、オートズームを選ぶとシャッターボタン半押しでカメラが最適と考える構図にズームしてくれる。意味不明w ワイドとテレのボタンはフラッシュ側の底部にある。構えると左手親指で操作することになると思われる。

では、いつものように試写の結果。オートズームは使ってみても結果が自分のセンスと合わない場合が多かった。特に使わなかった。


ま、特に驚きもない標準的な描写だと思う。充分使える。だが電池は喰いそうだ。

2015年1月16日金曜日

新山詩織 ROCKIN'ON JAPAN 2014年5月号


新山詩織はTBSの年越しカウントダウン番組に出演したりしていた。ビーイングさん、がんばった。もう朝に近い時間帯で新人枠という扱いだったけど、新山を知らない多くの人の目と耳に触れただろうと思う。2014年の春に1stアルバムが出て安心していたら、もう年が改まって2015年だ。まだまだぜんぜんブレイクには程遠い。ファンは危機感を持って応援していきたい。

「しおり」についてのインタビュー記事はBPASSの他にJAPANさんにも掲載された。この見開き写真を含めて4ページ。内容は薄いけど、この写真の新山はかなりかわいい。

この記事では「たんぽぽ」について多くをインタビュアーと語り合っている。「たんぽぽ」は2012年12月新潟での新山初ワンマンで初披露。そのときから好評。新山も「この曲はずっと、早く世に出していろんな人に聴いてもらいたいって思ってたから、『ついに出せる時が来た』と思って」と語る。
「この〝たんぽぽ〟は、もともと作ってたのは高1の時で、まだオーディションとか受ける前に、歌詞自体あって、デモができてからは変えていったんですけど、コードの感じとかもその時に個人的にスタジオに『歌いたい』と思って行ってた時に作ってて。それで『こんな曲があるんですけど』って去年(2013年)の冬ぐらいにスタッフさんに聴いてもらったら、『じゃあやってみようか』ってなって。自分のなかでもこの曲はドラムがいて、ベースがいて、ギターがいて、歌があってっていうほんとにシンプルなバンド編成の音にしたいっていうのがあったんですけど」
「その時作ってた時とほぼ変わらないまま、雰囲気もいい意味でデモっぽい感じが出せたから、すごいよかったなって」
アルバムを出すって大事なことだなと思う。いろいろな曲を入れることができる。「たんぽぽ」「午前3時」はとても雰囲気がいい曲。多くの人に聴いてもらいたい。今年の年末には日本中の人が新山を知っているように、自分も色んな場所でがんばる。メトロックとかアラバキとか夏フェスとかたくさん出てくれ。

PS. 今年になって新山のおばあちゃんは秋田に住んでるって知った。秋田の雪景色の正月は新山のこころの風景なんだろう。楽曲製作に活かすといいさ。

2015年1月15日木曜日

臼田あさ美 「ランブリングハート」(2010)

モデルで女優の臼田あさ美は現在30歳。ここ数年あまり見かけていないなと思っていたのだが2014年もテレビドラマにコンスタントに出演していた模様。何一つ見ていない。

自分は昔、臼田あさ美を「めざましテレビ」で毎日見ていて恋していた。だが、その後は何をしていたのかよく知らない。2012年にまさみ主演のWOWOWドラマ「分身」で有能な友人の役をやっていたのが自分にとって最新で最後の臼田あさ美。
まさみによると臼田あさ美はとても面白い人らしい。唇が個性的でユニークで愛嬌のある顔がかわいいしスタイルもいい。

今回、臼田あさ美が主演し2010年に公開された「ランブリングハート」という映画を最近ようやく見てみた。こんな映画があったことをまったく知らなかった。臼田あさ美、24歳25歳ごろの出演作。
「初エッチはラブホじゃ嫌」という台詞をテーマにふくらませて書かれた、ラブホテルを舞台にした双子姉妹の恋愛コメディだが、いろいろと無茶すぎる。脚本も演出もなにもかもが好きになれない。ま、下品だよね。女優としていい作品に巡り会うことは運不運に左右されるが、臼田の初主演作は不運だった。

この映画で臼田は双子の姉妹を一人二役で演じている。なので臼田あさ美がずっと出ずっぱり。どのシーンの臼田もかわいいのだが、映画としては絶望的につまらないし退屈だしくだらない。

演劇方面の人脈でつくられた映画らしい。映画として見ていてとても違和感を感じる。登場人物が多く散漫で雑な印象だし、コメディなのにどのシーンも面白くない。109分がとても長く感じた。テレ東深夜ドラマのほうがまだ見れる。
臼田あさ美は当時も今もかわいくてセンスがよくてファンも多いのだが、誰もこの映画について語っていない。誰も見てないのか?冒頭から臼田のナレーションが始まるのだが、この人の喋りは女優として欠点かもしれない。声が苦しそうで声を聴くかぎり美人と思えない。

臼田あさ美というとかつて邦楽ロックの論客として認識していたのだが、ちょっとインスタを見てみたかぎり音楽のことには触れていない。以前にあるバンドとの件で嫌なことがあったので聴かなくなったとか?昔好きだった人が幸せになってるかどうかは心配の種。実は自分も最近はあまり邦楽ロックバンドを以前ほど聴かなくなってるけど。
そのかわりに、臼田あさ美のインスタを見て、臼田がフィルムカメラ、しかもオリンパスペンFTとかKyoceraサムライとか、よりによってハーフサイズカメラの使い手であることが判明。ええっ!?びっくり。
やはり俺のあさ美はセンスがいい。デート機能が写りこんだ写真はサムライで撮ったものか?
てか、完全に俺と趣味があうじゃん!けど……、臼田にフィルムカメラを教えたのって絶対男だろうな。

臼田への恋が再燃してしまいそうだ。これからも注目していくこととする。

2015年1月14日水曜日

らくごえいが(2013)

この映画のDVDは本田翼が出てるという理由だけで見た。なんの予備知識もなく見た。びっくりするぐらいに困惑させられた映画だった。

落語を原作にした短編3本と、若手からベテランまでの落語家たちの映画を見た感想と批評からなるドキュメンタリーな側面も持った構成になっているのだが、これ、本当に劇場で公開されたものなのか?

各短編の前に若手落語家によるマクラがあるので、落語に詳しい人なら何の落語がネタ元なのかわかるだろうと思うけど、3本ともよく理解できない作品になっている。

1本目は「ねずみ」という落語を元にした「ビフォーアフター」という作品。これが一番何が言いたいのかわからない作品だった。

2本目は「死神」を元にした「ライフレート」という作品。山田孝之と本田翼、そして最近ドラマや映画でよく見かける安田顕が出演。これも「世にも奇妙な物語」的な感じに仕上がっていて役者が上手いので見栄えするけど、ラストが疑問。

3本目は「猿後家」、三谷脚本っぽい感じの映画撮影現場での監督とプロデューサーとスター俳優の修羅場。制約によって映画がめちゃくちゃになっていくコメディーなのだが、これも見ている側は困惑するだけの作品。こんな映画が現実にあるわけないだろう。だが、これが一番見ていて楽しい作品かもしれない。意外なキャストが出演しているところが見所だが、撮影を停滞させるスター俳優の正体がなんてことなくてガクッときた。

自分は落語に多少は接してきたつもりだけど、どの作品も一度も聴いたことがない。自分は志ん朝のCDでしか落語を聴かないので志ん朝のレパートリーにないものはまったく知らないという特殊な落語リスナーだけど、この映画を見て一番困惑したのは落語に詳しい人たちだったんじゃないかと推測。落語に感心があるからって見ちゃいけない映画。

そこに落語への愛があったかどうか?一番敏感に感じ取ったのは、この映画を見て感想を求められインタビューに応じた落語家たちだっただろうと思う。やんわり否定的な見解を述べている人も多かった。若い人に落語に興味を持ってもらいたいという期待に答えられない落語映画だった。

ある程度有名な俳優や芸人が出演しているにもかかわらずなんら話題にもならなかったし、箸にも棒にも引っ掛からない映画になってるのは一体なぜ?本田翼が出てるにもかかわらず何も話題になってないのはなぜ?特典映像の舞台挨拶を見てようやく事態が飲み込めた。学生映画だったのだ。

ま、そういう企画なら仕方がない。だが、そういう実験的な映画ならわかりやすく大きくジャケットに書いておくべきだ。商業的な娯楽作品ではない、と。
この映画は本田翼にとって2作品目の映画だったそうだ。ま、出演時間も短い脇役。本田翼は女優になるって決意してから、こんな小さな映画の端役まで何でも受けてたんだな。本田、出演時間は短いけど強い印象を残していた。映画の華だった。何度でも言うが、Tシャツにショートヘアの女の子は最強。

2015年1月13日火曜日

沈黙のファイル「瀬島龍三」とは何だったのか(1996)

ルポルタージュ沈黙のファイル「瀬島龍三」とは何だったのか(1996)の新潮文庫版はどの古本屋でもたいてい1冊は置いてある。しかもたいてい108円。それだけよく読まれた本なんだろう。出版から18年、自分もようやく手にとってみた。このテーマはわりと興味がある。

戦後50年経って戦争当時の権力中枢にいた人々が次々と鬼籍に入っていく時期に時間と戦いながら、共同通信社会部の記者たちによって、瀬島龍三と関係者へのインタビューした内容をまとめた1冊。教科書にまったく書かれていない戦中戦後史の教科書。

瀬島龍三は陸軍士官学校、陸大を優秀な成績で卒業し、天皇陛下から軍刀を贈られた超エリート。大本営参謀部作戦課に配属される。日本の若者たちが兵隊にとられて前線に送られるのだが、エリートたちは後方で図面を見て命令書を書いていればいい。老人が多かった帝国陸軍の中でも特に若くて頭のキレまくる優秀な将校。すべてにおいて次の展開が見えてしまい、会議の要点をまとめるのが得意。

満州で終戦を迎え、シベリアに11年も抑留されるのだが、帰国後に伊藤忠に入社し、防衛力配備計画でFX、バッジ・システムの選定やら、インドネシア・韓国との賠償ビジネスで伊藤忠を肥えさせていく。やがて政財界を裏で操るキーマンになっていく。

頭脳明晰で超優秀な商社マンで中曽根政権などで外交ブレーンを務める。毀誉褒貶のある人物だが、この本では当然に批判的に書かれている。服部卓四郎、辻正信といった中堅幕僚が太平洋戦争開戦の責任者。史上最悪の官僚組織だった帝国陸軍を日本は今でも引きずっている。過ちを認めず、ノモンハンもガダルカナルも一度進んだ道は引き返せない。それが官僚たちだという。

戦後の日本の親たちは戦争の記憶から子供に「勉強しろ」って言うけど無意味。「勉強する子」じゃなくて「勉強しなくても勉強ができて要領よく立ち回る子」が求められて結果を出す。瀬島も「カイジ」みたいな人間の極限状態のシベリアの収容所をうまく行き抜く。就職して財界のトップに上り詰める。瀬島は戦争もシベリア抑留も生前ほとんど話さなかったけど、関係者の話をつき合わせていろんなことが分かっている。

だが、戦前の教育を受けた瀬島たちに「戦争への反省がない」って腹を立てても無駄だろうなと思う。40そこそこで残りの人生を慰霊だけやってろって強制するのもどうかと思う。エリート軍人として未来がなくなって、シベリアに10年以上抑留されて苦労したら誰だって残りの人生は好きに生きたいという気持ちは理解できる。シベリア抑留の悲惨さはなんとなくしか知らないテーマだった。今まで避けていたのかもしれない。初めて知ったことだが、シベリアで多くの命が消えたのは飢えと寒さだけじゃなかった。

インドネシアと韓国の賠償ビジネスの箇所は読んでいてムカムカする。巨額の賠償金が、戦争で傷ついた人々にでなく、ひも付きビジネスだったために日本の商社を大きく肥えさせ、「俺にもコミッションをよこせ」と割り込んでくる現地のヤクザ政治家たちの懐に入った。

松本清張の「日本の黒い霧」でおなじみの「ラストボロフ事件」も詳しく書いてある。日本では独立後も米ソのスパイ合戦が行われていた!日本は今もスパイが野放し。瀬島はソ連のスパイとも思われていた。

ジャリコーワ停戦会談でソ連が日本の将兵をシベリアで労働力として使う「密約」があったのでは?という説があったことを初めて知った。残された電文、公文書、関係者の著作、証言から否定されている。スターリンはドイツ兵も国家建設のために奴隷のように使役した。日本もソ連の捕虜を731で殺したんだとするとソ連の鬼畜ぶりをどうこう言えないけど。満州の最前線に取り残された女性と子供の悲惨さには胸がつまる。この本は戦争の悲惨さも伝える。中高生に読ませてもいいと思う。

2015年1月12日月曜日

のっち巡礼 「和紙の里」編、そしてアーチャン

2015年、初めて出かけた。ポカポカ陽気の日曜日。東秩父村にある「和紙の里」。自分は数年前から小川町にハイキングでよく来ていたので、このあたりが和紙を作っていることは知っていた。だが、昨年の「細川紙」のユネスコ世界遺産登録のニュースを聞いたときはびっくりした。
PerfumeファンクラブPTAの会報Vol.2、2014年冬号に掲載された「のち散歩#1」を見て、よし、ここへ行こうって。友人とドライブでやってきた。のっちがこんな遠くまで来たんだねえ。自分は昨年も秩父へ来たばかりだが、埼玉県唯一の村・東秩父村は秩父よりも小川町の文化圏。
あやのは名前が似ているわしのに親近感を感じたのかもしれん。「和紙の里」、入館は無料。見学も自由。
のっちの手が触れた場所におなじように手を触れる。はあ、はあ……。Hold Your Hand ~♪
会報の記事ののっちのように、小学生の女の子が1人、カゴ持って草花を採取していた。カップルが一組、草花を和紙に配置していた。ま、いい年の我々はとくに体験コース的なことには参加せず、ひたすらのっちが居た風景を味わう。ま、それほど人がいなかった。
のっちが取材にやってきたのは昨年10月下旬のこと。その数日後に「細川紙」の世界遺産登録が発表。埼玉県小川町と東秩父村にとって大きなニュースだった。世界の中心でのっちへの愛を心の中で叫んだ。
和紙の里の中にあるそばうどん屋さんで食事をした。昼時は込み合う人気店のようだ。てんぷらそばをいただいたのだが、大変おいしかった。売店もチェック。のっちがかしゆかとあ~ちゃんにお土産として購入した「わしのちゃんストラップ」もたぶんあったと思うが、買わなかった。iPhoneってストラップつけられないし。かしゆかもあ~ちゃんも使用するかどうか……。友人は照明インテリア用素材として和紙を購入した。
その後、小川町の手造りハム・ソーセージの人気店「デリカテッセン・アーチャン」へ立ち寄る。この店を2007年にハイキングの帰り道にたまたま発見したときは感動した。たまにパフュオタがやって来るのかどうかは不明。ちなみに、社長のニックネームがアーチャンだったので店の名前になったそうだ。
アーチャン特製自家製ハムバラエティパックが300円。それほど広くない店内は揚げ物用の素材とかいろんな商品があってどれにしようか迷う。
ソーセージ、ベーコン、煮込みハンバーグ、ピクルス、ハム、数日分のおかずを買い込む。「A-CHAN」の文字の入ったシールが貼られている。あーちゃんがいっぱい。ソーセージをさっそくボイルしていただいた。大変においしかったです。
小川町には酒蔵が4件ある。我々は町の中心部を散歩しながら、晴雲酒造さんと武蔵鶴酒蔵さんの2件を訪ねた。この写真は武蔵鶴酒蔵。この煙突は遠くからでも見える。結局、今回は青雲酒造の「青雲」を選んだ。看板をいっぱい見たし、小川町の地酒としてはこれが一番有名なのかなって思って。