2018年10月11日木曜日

小野不由美「魔性の子」(1991)

小野不由美「魔性の子」(1991)という本を昨年秋に買っておいたものがあるので読む。北関東のBOで90円で購入したもの。平成3年の新潮文庫書き下ろし。

表紙イラストから判断しておそらくファンタジーホラーなんだろうなと思っていた。その通りだった。

教育実習生の広瀬、幼少時に神隠しに遭いクラス内で独特の雰囲気を醸し出す高里、の周囲で起こる不審な死。
前半は「六番目の小夜子」みたいでワクワクしながら読めたのだが、終盤は「オーメン」「キャリー」「エコエコアザラク」みたいな、罪もない多くの人々が惨殺されるおぞましい展開へ。

「東亰異聞」に似てるっちゃ似てるけど、教育実習期間中の私立男子校が舞台になってるので、高校生にはこちらのほうが読みやすく馴染みやすいかと。おそらく女性読者はBL要素も感じ取ってるんじゃないかと。

正直自分にはあまり面白さが分からず終盤はささっと読み飛ばした。ひと晩で読み終えた。自分の妄想大風呂敷が本になってお金になるって羨ましい。

おそらくこのシリーズはこれ以上読み進めない。「黒祠の島」が異常に面白かったことから小野不由美を読み進めてきたけど、もう読む本がない。「屍鬼」シリーズは長くてちょっと手を出せないでいる。

2 件のコメント:

  1. この作品が最初に書かれているので、スピンオフと言うと逆なのですが、十二国記シリーズの中では「魔性の子」は番外編で最後の年代の物語。
    麒麟と主人の設定だけが同じでも、本来の大河中華風ファンタジーとは別物です。これでこのシリーズを読めないと判断されるならあまりにもったいない!
    まったく、「HELLO Paradise Kiss」1曲だけ聞いて、これがYUIだと言うようなものですよ。
    「月の影、影の海」「風の万里 黎明の空」「黄昏の岸 暁の天」の陽子3部作。そして「図南の翼」。どれも苛烈で凛々しくて素晴らしいのに!

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  2. じゃあ次はその三部作に進んでみます。魔性の子もつまらなかったわけでなく前3分の2までは面白かったです。

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