宮沢賢治「インドラの網」という角川文庫(平成8年)を読む。真夏に友人の用事につきあって長野に行ったさいに、そこにあったBOで「まなづるとダアリヤ」といっしょに購入。110円。
- インドラの網
- 雁の童子
- 学者アラムハラドの見た着物
- 三人兄弟の医者と北守将軍
- 竜と詩人
- チュウリップの幻術
- さるのこしかけ
- 楢ノ木大学士の野宿
- 風野又三郎
どれも急にフッと白昼夢に迷い込んだかのような幻想的作風。これも法華経に熱中した賢治によるインド世界の昔話?
「雁の童子」は味わい深いものを感じた。急に異世界に迷い込んでフッと現実へ戻る「さるのこしかけ」「楢ノ木大学士の野宿」も好きだった。普段から日常的にこんな妄想をしてる人だけが童話作家になれるのかもしれない。
この文庫本を読んで最大の衝撃だったのが「風野又三郎」。てっきり「風の又三郎」と同じやつと思ってたら、読んでいて「!?」ぜんぜん違う!
「風の又三郎」が田舎小学校への転校生の風景だったのに、「風野又三郎」は人間の少年を超越した存在。正体不明の謎の転校生によるウルトラQのような幻想SF?!いや、びっくり。
結論から言って、「風の又三郎」を読んだ人は「風野又三郎」も読んだ方がいい。
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