宮沢賢治「まなづるとダアリヤ」という角川文庫(平成8年)を見つけた。そんな作品は知らない。なので連れ帰った。たぶん初期の17作品を集めた文庫本。110円で購入。
- 蜘蛛となめくじと狸
- めくらぶどうと虹
- ツェねずみ
- 鳥箱先生とフゥねずみ
- クンねずみ
- けだもの運動会
- カイロ団長
- 寓話 洞熊学校を卒業した三人
- 畑のへり
- 蛙のゴム靴
- 林の底
- 黒ぶどう
- 月夜のけだもの
- いちょうの実
- まなづるとダアリヤ
- ひのきとひなげし
- 茨海小学校
1作品ずつ感想を述べるつもりで読み始めたのだが、それは無理だとあきらめた。すべての作品がネズミ、蛙、虫、鳥、植物。どれも白昼夢のような幻想世界でもある。
食うか食われるかの弱肉強食世界。こどもが読むには残酷な話が多いなと感じた。もしかすると賢治が熱中した法華経の仏教世界観?
強く印象に残ったのは3作品。
「ツェねずみ」は今で言うクレーマー。読んでて不快だし怖かった。
「茨海小学校」は迷い込んだ狐の小学校の訪問記のようなもの。これが一番味わいがあった。
「カイロ団長」を初めて読んだのだが、これってほぼ現代日本社会。国民全員が生まれながらに莫大な借金を背負ってるかのように詐術を用いて信じ込ませて、庶民に労働と納税負担を強制する邪知暴虐の自民党政権と財務省、そしてその手先の電通・パソナを連想。
言いがかりをつけて労働を搾取するカイロ団長(トノサマガエル)は上級国民、アマガエルはほとんどの日本国民か?怖い。
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