松岡圭祐「シャーロック・ホームズ対伊藤博文」(2017)を読む。講談社文庫書き下ろし。
ライヘンバッハの滝で死んだことになってるシャーロック・ホームズ。モリアーティ教授殺害の疑いもかけられている。兄マイクロフトの尽力で日本の横浜へ密航。
少年時代のシャーロックがロンドンで荒くれ男たちに絡まれたとき、柔術で救ってくれた日本人青年が伊藤春輔。
後に日本国初代総理大臣となり、現在は枢密院議長。シャーロックは伊藤博文を訪ねる。
都合のいいことに、この時代の政府要人は英国人を連れていても外国人顧問だろうと思われてそれほど目立たない。
伊藤ら明治政府が巻き込まれていたロシア皇太子が大津で警察官から襲撃された事件への対処と、ロシアとの戦争を防ぐためにホームズの頭脳と助言が冴える!
自由に歴史を改変した19世紀的古典的創作ファンタジー国際陰謀サスペンス。明治日本の要人がたくさん登場。
アクションもあって楽しいかもだが、自分としては、あんまりこういうの好きでない。いや、たぶん世間の読者はこういうのが好きなんだろうけど。実際、ツイッターとか見ると高評価。
この手の本なら島田荘司「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」(1984)のほうが自分は好き。
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