半藤一利「幕末史」(2008)を2012年新潮文庫で読む。これ、とくに読みたいというわけでなく、そこに108円で売られていたので確保しておいた。7年積読本をやっと読んだ。
たぶん市民向け公開講座で喋ったものをまとめた一冊。
半藤一利(1931-2021)の父の故郷は新潟長岡。子どものころから長岡の祖母に薩摩・長州の悪口ばかり聞かされて育ったというw なので、戦前のやたら明治維新を美化した教育を疑って聞いていたし批判的。
なので、西郷隆盛や坂本龍馬もあまり評価していない。「西郷隆盛は毛沢東と同じ」「坂本龍馬に独創的なものはない」という幕末通史。(西郷についてはしっかり説明ページが多い)
これが読んでいてとてもわかりやすい。まるで池上解説教養番組のよう。じつにわかりやすく整理してくれてるし、昭和平成のできごとに例えてくれたりする。
それに、「戦前はこう習った」というふうに提示。そこ、老人が若者たちに歴史をやさしく教えてくれているかのような温かみ。率直な物言い。
予備校とか行ったことない自分には、とてもわかりやすく面白く説明してくれる本でためになった。
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