2024年8月15日木曜日

阿部和重「クエーサーと13番目の柱」(2012)

阿部和重「クエーサーと13番目の柱」(2012 講談社)を読む。たぶん初めて読む作家。
これも無償でいただいてきた本。あまりにピカピカな本で最近出たもののように感じたのだが、もう12年前の本。ブックカバーからして印刷にお金がかかってそうな豪華でおしゃれな装丁。

元写真週刊誌記者だったタカツキリクオ(40代)は今ではクライアントからの依頼で、盗聴、不法侵入、匿名掲示板での誘導工作など、違法な手段でターゲットに詰めていくスタイルのパパラッチ集団のリーダー。

「Q」と呼ばれるアイドルの正体と住所を探る。クライアントも一代で富を築いたような若手実業家。人気アイドルの情報を得たいというだけなので、何んら公益性もない。なので実質反社会的な集団。頃合いを見計らって辞めていく仲間は引き留めない。

訳あり人材をスカウトして仲間に入れる。なんか、「引き寄せの法則」だの、ダイアナ妃とウィリアム王子の話とかしてくるヘンテコなニナイケントという男を入れてから、仲間たちに不審な襲撃事件や不穏な事態が起こる。

正体不明な敵に狙われる。そいつは一体…?!という、アイドルに執着する誰かと匿名掲示板とパパラッチの戦い。

ま、こだわりの強い狂ったやつとの戦い。読む前は不明なタイトルだったのだが、ラスト付近でそれが明かされるっていうパターン。

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