アーサー・C・クラーク「3001年終局への旅」(1997)を伊藤典夫訳ハヤカワSF文庫(2001)版で読む。
3001:THE FINAL ODYSSEY by Arthur C. Clarke 1997
子どものころに初めて「2001年宇宙の旅」を見て以来、長い年月を経てついにシリーズ完結編を読んだ。それ自体が宇宙の旅。
「2001年」でコンピューターHALの叛乱により、哀れ宇宙の果てまで漂う遺体となってしまったフランク・プール。まさか遺体が回収され、蘇生復活させられるとは。だが、2001年に死亡したはずの人間が、目覚めたら3001年とか、一体どうすれば?
なんか、ノリが「地球帝国」に似ている。あれは植民星で数世代経て地球に里帰りして、目にするものすべてに驚くという展開だった。今度は一気に未来へ跳ばされるという悲喜劇。
宇宙エレベーターはまだまだ素材の分野で実現が難しい。
ACクラーク氏の未来予測は当たっていたものもあり、そうでもなかったものもあり。
てか、木星があんなことになってしまってる時点で、もう人類はどうなるのか予測つかない。
フランクは、人類が決して着陸してはいけないとされていたエウロパに、デイブ・ボーマンの意思に導かれるように着陸を強行。
なんか、「2061年」からそうだったように、この「3001年」も、「2001年」の続編ではなく、「同じ主題による変奏曲」だという。60年代に書き始めたころと比べて、宇宙への知識がどんどん更新されていってるので、細部でつじつまが合うわけでもない。そのへんは自由。
あとがきを読んで、「HAL」とはIBMを1文字づつ前へずらしたものと噂されたことに、ACクラーク氏は悩まされていた…ということを知った。
あと、ミスター都市伝説関の言うように、人類はいつの日かトランスヒューマノイドを経て、機械になり、やがて宇宙を自由に飛び交う意識のような存在になるんだろうか。
ACクラークの著作は読んでないものがまだまだある。すでに手に入れて積読してるものもある。あと、「宇宙のランデブー」シリーズもある。まだまだ今後ゆっくり読んでいこうと思う。
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