2024年5月23日木曜日

劇場版アニメ「トラペジウム」(2024)

乃木坂46高山一実原作小説の劇場版アニメ「トラペジウム」(2024)を平日月曜最終で友人と見てきた。これ、わりと話題になってるみたいなので。
監督は篠原正寛、脚本は柿原優子。CloverWorksの制作で配給はアニプレックス。

実は…、自分が劇場でアニメ映画を見るのは今作が初めてw 13歳以上になって確実に初めて。
東京西郊のイオンシネマで見たのだが、観客は自分を含めて10人ほどだった。意外におじさんおばさん年代の人も見ていた。

XなどのSNSで多くの人が感想を述べている。ヒロイン東ゆうの腹黒さと性格の悪さ、他人の気持ちへの無関心ぶりに、多くの人が衝撃を受けている。アニメファン層はたぶん原作未読で映画を見てショックを受けている。

自分は「トラペジウム」を単行本発売時と文庫化のとき、2回読んでいる。そういうシークエンスで映画を見るのは未だかつてない。
東ゆうを活字で読んでいる時点ではそれほど衝撃を受けなかったのだが、舌打ちをする、校名の看板を蹴る、人の前でため息をつく、イラついた表情を見せる…、といったシーンを見ると、アニメ版はかなり東ゆうの嫌な面が強く前面に出ている。

とくに、大河くるみが限界に達して…というテレビ局廊下での東ゆう暴走シーンは衝撃。みんなアイドルになりたいんでしょ?という東ゆうのイッちゃった目と表情は衝撃。
さらに、彼氏バレする亀井へ「彼氏がいるなら友達になるんじゃなかった。サイテー」もサイテーで衝撃。こんなに怖かったっけ?

アイドルになるという夢が叶ったかに見えたのだが、握った手からするりと夢が逃げていった…という孤独なゆうのシーンはつらかった。自分ひとりではアイドルになれなかった東ゆうが、仲間を利用してもやっぱり失敗。それは見ていてつらかった。

ゆうの通っている高校が高山の母校安房高校だということは見てすぐわかった。館山駅、岩井駅もすぐわかった。なぜなら数年前に実際に見てきたし。

原作読んでイメージしていたものと大差がなかったのだが、華鳥蘭子は想像していたものよりも背が高く、しっとり落ち着いた大人だった。声質も。
亀井美嘉がイメージしていたよりもキレイでなおかつ暗かった。

東京と南房総を行き来する内房線の風景は原作読んでいるときはイメージできてなかった。それぞれが学業などで多忙。東京で華やかな世界から現実の生活へ戻るという車両では、若いとはいえ疲れ切って無言。まあそうなる。

工藤真司が初登場から「角膜レベルの変態」性を感じなかった。ごく普通の爽やかカメラマン。オタク臭を感じない。
ボランティア老人をそれぞれ内村光良、高山一実、西野七瀬が演じていた。舞台あいさつにも登壇していたというのに、出演シーンはごくわずか。老人たちのビジュアルが想像していたよりも老人だった。

ヒロイン東ゆうが部屋では緑ジャージを首までしっかり閉じていた。そういえば西野七瀬もシャツは一番上のボタンまで留めるのがポリシーだと語っていた気がする。
線で描かれる登場人物たちの生足がいいなと感じた。

「アイドルは光る」という持論を持つ高山。それはかつて高山があこがれたモー娘なのか?それとも乃木坂加入当初の西野なのか。
主題歌はMAISONdes「なんもない feat. 星街すいせい, sakuma.」

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