2024年5月22日水曜日

いとうせいこう「ノーライフキング」(1988)

いとうせいこう「ノーライフキング」(1988)の新潮文庫(平成3年初版)がBOで110円で売られていたので即カゴに入れてレジへ。これは現在河出文庫で出てるけど、新潮文庫版は初めて見た。
前の所有者が買ってほぼ未読のまま現状保存してくれたっぽい。宮沢りえの月報的な折りこみ広告的なやつも挟まってた。ラッキーな出会い。

著者あとがきによれば、シノプシスを2時間で、小説を20日で書き上げたという。
勢いのままに書き上げた感は感じた。正直、よくイメージできない。
たぶん、こどもだけの閉じた口コミネットワーク、こどものリアル、こどもの時間軸を描いてる。ほぼ純文学的。

自分、BOで買った本は数か月から数年寝かせてから読み始めることが多いのだが、これは買ってすぐに読み始めた。

これ、市川準監督が1989年に映画化してる。見たい。どこかで配信とかしてくれないか。
と思ってたら、某動画サイトにまるまるあった。画質は良くないけど最後まで観た。だが、なにやらすごくヘンテコな退屈映画だった。

じつは、自分は遠い昔にこの映画を見た…はず。だが、見始めてまるで覚えていないことに気づいた。唯一覚えていたシーンは、校長がぶっ倒れるシーンと、終盤クライマックスの少年が街を彷徨するコラージュ映像。
パソコンを使った学習塾の先生が島田久作。そして主人公少年と母に進路指導するキリッとしたメガネスーツが岩松了。そこ、まったく知らなかったので新鮮。

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