2024年5月19日日曜日

ダシール・ハメット「デイン家の呪い」(1929)

ダシール・ハメット「デイン家の呪い」(1929)小鷹信光新訳のハヤカワ・ミステリ文庫(2009)で読む。

ダシール・ハメット(1894-1961)を読むのは初めて。「マルタの鷹」をまだ読んでないのにこれを読んでいいのかわからない。(巻末のカバー折り返しを見ると、ハヤカワ文庫には邦訳が4作品あるようだ)

結論から言って、「デイン家の呪い」からダシール・ハメットを読み始めたのは間違いだった。読んでいて話がぜんぜん頭に入ってこない。
ダイヤモンド盗難事件を解決するために探偵が登場したと思ったら、なにやらオカルト要素が出てくるし、粗暴な銃撃事件や爆破事件の末に、麻薬中毒女を救う話へと、まるで話にまとまりがない。読み終わったとき、序盤と中盤であった出来事はもう忘れていた。

これは作者自身も失敗作だと思っていたらしい。よほどのハメット好きが最後に読む作品らしい。正直、自分はこの本をめくってもめくっても面白いなと感じる瞬間はなかった。ハードボイルドを読んでいるという感じもなかった。

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