2024年4月20日土曜日

ある閉ざされた雪の山荘で(2024)

映画「ある閉ざされた雪の山荘で」を見る。原作は東野圭吾。監督は飯塚健。脚本は加藤良太。音楽は海田庄吾。主演はたぶん重岡大毅。ファインエンターテイメントの制作で配給はハピネットファントム・スタジオ。

この映画、2024年1月12日に大々的に公開されて、まだ3か月も経たないうちにもうアマプラ配信。早すぎる。劇場公開時に見に行こうか迷ったのだが、そうこうしてるうちに家で見れるようになってた。友人と酒飲みながらつっこみながら見た。

自分は原作を2回読んだ状態での映画鑑賞。原作があまりパッとしない印象。それを実写ドラマにしてもたぶんそんなに面白くない。唯一感心したし語れるポイントはこのドラマの構造。ここは新しい。東野圭吾の発明。

普通の路線バスみたいなバスでオーディション参加者が運ばれてくるのだが、そんな簡単な目隠し?バスで全員降りてから「もう目隠しを外してもいいよね?」目隠しのまま手荷物持って降りたのか。
自分なら、あの雑な目隠しの隙間から周囲を観察するw 東京出発でずっと右側車窓が海だったら、まず南房総じゃないかと推測する。問題の合宿場所は庭に蘇鉄が植えられていた。

主人公重岡大毅の登場の仕方が怪しすぎる。普通の2時間サスペンスミステリーだとこいつが犯人だが、…。

こういうミステリー映画で、まず自己紹介が始まるのが興ざめ。なんだ劇団「水滸」って。劇団員たちを有無を言わせず従わせるとか、自分なら無理。倉本聰か?蜷川幸雄か?つかこうへいか?オーディションに受かるとよほどの旨味が俳優側になければこんなの無理。
宿泊する部屋が、若手劇団俳優たちに割り当てられたものにしては豪華すぎる。

主催者側からの指示ナレを聴いて「ゆるキャン」かよと思った。
オーディション参加者で若手俳優として注目舞台で主演を張れそうなのは間宮祥太朗だけだろ。
岡山天音は個性派俳優すぎ。いつもフランケンシュタインにしか見えない。こいつに好意を持たれる女子は恐怖を感じるに違いない。

中条あやみが天然。この女優、既婚でIT社長妻という雰囲気を消している。なのに若手アイドル女優みたいな雰囲気を出すな。

堀田真由、森川葵、間宮祥太朗の3人はとても演技が立派だ。
とくに堀田は、この物語の元凶となったあの場面での嫌がらせドッキリの声の演技が、原作小説を読んでイメージしていたよりも迫真すぎた。結果、すごく悪質に見えた。

この映画を見ようと思った最大の理由は元村由梨江役が西野七瀬という点だった。
実家がお金持ちで美人だけど演技の実力には疑問…という役どころ。なのであんまり目立ってない。
西野はこの春突然結婚を発表してしまった。もう可愛らしい若手女優としては見れない。この映画でもぜんぜん可愛く見えるシーンがなかった。

原作を読んだときも動機がバカに見えた。このストーリーに真実味を持たせるには役者たちの暑苦しい演技が必要。

しかし、自分が殺される場面を見て笑みを浮かべていたようなやつと、今後どうやってつきあっていけるというのか?あの場面は自決させるべきだった。

ミステリー小説を読む人なら誰でも見たことある邸内見取り図に役者たちをそのまま配置した映像にはちょっと驚いた。なんか舞台の芝居を見てる感じ。あまり映画らしくないし、それほど効果的だったとも思えない。

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