2024年4月5日金曜日

當真あみ「ケの日のケケケ」(2024)

第47回創作テレビドラマ大賞「ケの日のケケケ」が2024年3月26日(火)夜10時からNHK総合とBSプレミアム4Kで放送されたのでチェック。作・脚本は森野マッシュ。27歳のデビュー作。

主演は次世代フレッシュ若手女優の當真あみ(17)
演出は堀切園健太郎。製作はNHKエンタープライズ。音楽はRyu Matsuyama。
「あまねの生きる世界は、刺々しくうるさくて、過剰にまぶしい。」
このドラマのヒロイン片瀬あまねは「感覚過敏」。これまで日本の映画やドラマは様々なハンディキャップをヒロインに背負わせてきたが、このパターンは初めて。初めて過ぎて何も予備知識がない。

入学式で生徒会長(望月歩)が挨拶でマイクがハウリングを起こすだけで悲鳴。クラスで男子がさわぐだけで苦痛。
部活動入部を強制してきて声を荒げる先生がストレス。てか、この先生は誰だってムリw
「もう何もしない」「がんばらない」という女子高生が自分の居場所を見つけるためにがんばる話。「いまぐらいはご機嫌に休んでいたい」という部活「ケケケ同好会」(帰宅しない帰宅部?)をつくろう。
何もしないなんてきっと後悔すると言うひとには、「後悔するかは自分が決める」
唯一の共感者が進藤(奥平大兼)。この子も陸上をやっていて挫折し退部。
司書先生(岡山天音)がこころよく同好会の顧問になってくれる。

生徒会長も入部を希望。嫌味言ってくるキツイ生徒(小宮山莉渚)だけじゃなくおだやかで心優しい人もいてくれてよかった。
母(尾野真千子)が彼氏(板橋駿谷)を連れてくる。味覚過敏なのにハンバーグや肉をすすめてくる。そして母妊娠。赤ちゃんの鳴声がいちばん痛いのに!
クラスメートで周囲のことがよく見えているメガネ女子(伊礼姫奈)のキャラも良い。「タッチ」で言ったら原田、「アオハライド」で言ったら村尾のような誰にも媚びない頭脳明晰一匹狼。
ヒロインにはLINEしてくる松木さん(中井友望)という会ったこともないヤングケアラー不登校生徒がいる。
全10話ぐらいやってもいい企画だった。単発ではもったいない。脇役がもっと輝いてもよかった。
不機嫌なモンスターになるなというメッセージ。日本社会に絶望もするが希望も捨てきれない若い子たちにこのドラマは届いたか?

當真あみがもうすでに素晴らしすぎて、かつての広瀬すずと同じオーラを感じる。

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