新ヤング・インディ・ジョーンズ⑥「呪われた財宝」（1994）

新ヤング・インディ・ジョーンズ⑥「呪われた財宝」（1994）J. N. フォックス作、富永和子訳の偕成社版（1999）で読む。日本語版の本編さしえイラストは北殿光徳。児童向け。

Young Indiana Jones and the Pirates' Loot by J. N. Fox Copyright © 1994 by Lucasfilm Ltd.(LFL)

これも2022年に無償でいただいてきた6冊のうちの1冊。今回は1912年6月、米国メイン州での海賊の財宝探しの大冒険。

父ヘンリーがハーバードでの講演で留守中、ジョーンズ家（ニュージャージー州プリンストン）の元家庭教師ミス・シーモアがメイン州に住むオックスフォード時代の友人モード・パーソンズさんを訪ねる。ふたりは婦人参政権運動でも同志。

ボストンの街にいたかったインディ少年は嫌々。パーソンズ一家とつきあいのある灯台守幕ブライド家のモラグを紹介される。母を亡くし父を亡くし困窮していたモラグはモードの支援で学校を出てニューハンプシャーで教師をしている。毎年メイン州のパーソンズ家を訪れている。

インディは近所を散歩していてボロ家でハンナという女の子の幽霊を目撃。「お父さんエズラ・チェイスを探して」と訴えかけてくる。

モラグの父オーウェン・マクブライドは流れ者エズラといっしょに海岸沖のイーグル島にあるというキャプテン・キッドの財宝を探していた。

オーウェンは妻を亡くした後、エズラも失踪。そして家に引きこもる。だが、オーウェンはキッドの財宝を見つけたのでは？と噂されるようになった。

インディ少年はパーソンズさんの姪のレイチェルと出会う。ふたりでいっしょに財宝を探すことにする。

マクブライド家の作男だった粗暴な嫌われ者チャーリーに銃撃されるなど危ない目に遭う。

そしてボートでイーグル島へ渡るも、崖の受けから石が落ちてくるなどして狙われる。

そして、財宝の手がかりを求めて、岬の灯台に侵入。

階段が崩れ落ちて危機一髪などの状況。インディは少年時代から女の子と命綱一本で高い処からぶらさがったりしてたのか。

大冒険というよりも、「嵐が丘」や「黄金虫」のような雰囲気のミステリーだった。

自分も一度でいいから財宝を見つけたい。

このシリーズは巻末解説で世界の歴史を教えてくれる。日本の高校世界史では海賊の歴史はほとんど教えてくれないが、かつてイギリスの主要産業のひとつが「海賊」だったｗ

キャプテン・キッドやフランシス・ドレーク卿はかろうじて知ってても、ジョン・ホーキンズ、ジョン・ラカム、カリコ・ジャック、アン・ボニー、メアリー・リードといった海賊たちのことはよく知らない。「海賊史」も探して読みたい。

そして「新ヤング・インディ・ジョーンズ」全6巻を読み終わった。今後「ヤング・インディ・ジョーンズ」シリーズ全8巻を探したい。