2024年3月25日月曜日

加藤小夏「余命1ヶ月って言ったじゃん」(2024)

加藤小夏「余命1ヶ月って言ったじゃん」(3月16日にテレ東系で放送)というスペシャルドラマに出演するというので録画チェック。
これはテレビ愛知開局40年のために制作されたSPドラマ。主演は中尾暢樹。原案・脚本は深見シンジ。広瀬基樹(オルゴール)のプロデュース。監督は熊谷祐紀(映画「ラーメン食いてぇ」の人か!)。
土曜日の夕方16時という謎の放送時間。他に見るものがなくてチャンネルをつけてダラダラ見ていた視聴者層を、テンポよい展開で惹きつけるようなドラマ。

加藤小夏はヒロイン国木田瑞穂。どちらかというと脇役。マンガ雑誌編集部で働く女子。遅刻する時はこまめに現在地を報告してくる律儀キャラ。最初の登場の仕方が面白い。
主人公27歳青年中川(中尾暢樹)はあらゆることに保守的で安全策を取る。ファミレスの新メニューも試さなければ、読んだことのない他人が面白いというマンガも読まない。ごく普通のみを好む。
そんな中川がファミレスで急に頭痛で気を失い、何を間違ったか1か月の余命宣告を受ける。

そこから真面目だった青年は逆張り。迷惑系ユーチューバーになり、学校をバイクで走ったり、打ち上げ花火を上げたり、カップルに絡んだり。
しかし、余命宣告は間違いだった。それどころか健康に何も問題ない。あの医者は板尾創路という時点でうさんくさかった。こんなの、藪医者どころか詐欺師じゃん!って思ってたらまさにそうだった。
青年の人生は転落暗転。命は助かったが、これでは死んだも同然。
そんな主人公を正しい方向に導くのがヒロイン。青年にはそんな幼なじみ女子が必要。
それにしても加藤小夏が華奢でかわいい。スーツが似合う。

今まで自分は加藤小夏を他人に説明するとき「令和の本上まなみ」とか「藤吉夏鈴系」と説明してた。最近、沢尻エリカ主演TBSドラマ「タイヨウのうた」第1話を見て、佐藤めぐみの演技のテンションと同じだなと感じた。
このドラマ、ローカル局制作にしてはキャストが豪華だなと感じた。大久保佳代子さんって27歳息子がいる役やってんの?
あと、渡辺哲さんがだいぶ年取ったなと。自分は「TRICK」での「哲、この部屋」か、「冷たい熱帯魚」でのヤクザ役ぐらいしか見てないけど。
このドラマ、令和を生きるZ世代にありがちな問題を扱ってる。SNSでハメを外してデジタルタトゥーとか。それでいて展開が予想外でオフビートのドタバタがテンポ良くて面白かった。濱田龍臣、金子みゆ(元LinQなのか)といった脇役キャラもすべて良かった。合格点どころか傑作。
加藤小夏オタとして制作スタッフに感謝申し上げたいほど。
PS. あと、三池崇史監督がiPhone15Proのみで撮影実写化した手塚治虫原作「ミッドナイト」ショートムービーがすごすぎる。こんなのCMとして制作して無料で公開とかappleはすごすぎる。
加藤小夏ヒロイン登場シーンの意外性、カーチェイスとドタバタ、三池監督本人登場、見どころ満載。
柳ヶ瀬の街がまるで70年代、80年代の香港のようだった。ブルース・リー映画の雰囲気もあった。
これからの世代の学生たちはスマホだけで映画を撮るのかもしれない。

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