2024年2月11日日曜日

魔法の天使クリィミーマミ(1983-1984)

1983年の夏から1年間にわたって放送された「魔法の天使クリィミーマミ」が40周年ということで、スタジオぴえろさん公式YOUTUBEチャンネルによって、昨年7月から週2話ペースで配信。なんと、全52話とOVA2本のすべてを見通した。

「クリィミーマミ」は名作として名高い。今見てもそのキャラクターデザイン(高田明美)は十分に現代的だし個性的。
自分、遠い遠い昔にこのアニメを再放送?か何かで数話見た記憶がかすかにある。魔法少女といったらクリィミーマミ。実は最近まで「クリーミーマミ」だと思ってた。
全話見通してみてやっぱり傑作だと感じた。
80年代なので、ヒロインがおしゃれなラジカセを持っていたりする。謎のスケートをけん引する動力源があったりする。新宿の風景、中央線沿線の風景、もしかすると中野サンプラザ風の建物もあったりする。

たぶん、今も多くのファンとオタがいる。なのでマミ初心者の自分はここで多くを語る気はない。
脚本家の趣味のせいか、全体の本筋と関係のないSF回がやたら多かった気がする。
ラスト3話の興奮といったらないのだが、それ以外でとくに自分が好きだった回は、
  • 第9話「ま夏の妖精」
  • 第19話「マミの一番長い日」
  • 第37話「マリアンの瞳」
  • 第39話「ジュラ紀怪獣オジラ」
  • 第43話 「走れ優!カメよりも速く」
  • 第44話「SOS夢嵐からの脱出」
  • 第46話「私のすてきなピアニスト」
  • 第49話「潜入立花さんちの秘宝」
ファンタジーホラー展開な「ま夏の妖精」、陰謀サスペンスタッチな「マリアンの瞳」にはドキドキした。
「マミの一番長い日」は神回だし、ゴジラパロディとオマージュ回の「オジラ」にもたまげた。
時代的に「時をかける少女」が流行ってたころの「走れ優!カメよりも速く」、異世界へ跳ばされてしまう「SOS夢嵐からの脱出」も見ていて興奮するほど好き。

ラブ要素の「私のすてきなピアニスト」はカット割りが野心的。このシリーズにレベルの高いクリエイターが集結していたことがわかる。

「潜入立花さんちの秘宝」は埋蔵金探し回。たぶんシャーロック・ホームズ「マスグレーヴ家の儀式」を連想した。
しかし内容はほぼ落語。マミ台本はそのまま朗読しても落語になりそうな回がある。パルテノンプロ若社長立花さんと、看板アイドルのめぐみのやりとりは毎回たのしかった。

しかし、カオス脚本回もあった。第15話「虹色の天使」はよくわからない回。そして第22話「みどりくんとプップクプー」は特になんだかよくわからない回。たぶんウルトラQ「バルンガ」回に相当。
ヒロインの優とマミ、そして主題歌を担当した太田貴子さんの声がとてつもなく個性的。最初は「うん?!」って感じたけど、だんだん慣れていくうちにマミ声優としてぴったりに思えてきた。主題歌も好き。

全52話を週2本見るのはなかなかキツかった。2週間の限定公開だったので、もう数時間で見逃してしまう!という回もあったりして、なかなかスリリングな半年間だった。

最終回を見終わって、お腹いっぱい満足…という段になって、さらに「永遠のワンスモア」「ロンググッドバイ」というOVA作品もあったのには、自分まったく把握してなくて嬉しいサプライズだった。この2本もレベルが高かった。

今回、こうして無料配信してくれたスタジオぴえろ関係者のみなさんには感謝しかない。もし今回のタイミングで配信してくれなければ、残りの人生のうちに、一生涯見ることもなかったかもしれない。
ちなみに、10年前の「クリィミーマミ」30周年のときは、乃木坂46松村沙友里がマミを、森沢優を広瀬すずが扮して、コスプレグラビアでビッグコミックスピリッツ誌に登場した。

庵野監督には実写映画「シン・クリィミーマミ」をお願いしたい。なんなら押井守監督でもいい。
今なら、マミの狂気をはらんだような何を考えてるのかわからないような目は筒井あやめがぴったりかもしれない。だとすると、森沢優を中学生設定にすれば小川彩がギリ可能かもしれない。

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