2024年2月7日水曜日

網野善彦「無縁・公界・楽」(1978)

網野善彦「無縁・公界・楽」(1978)を「1996年増補」平凡社ライブラリー版で読む。有名な本でずっとそこにあったのだが未読だった。

「楽(らく)」はまあわかる。でも、「無縁」って何?「公界(くがい)」って何?
それは中世日本のアジール。「不入」という言葉も日本史で習った。
信長や秀吉、領主が支配する地域の色分けの中に、所有と支配とは別原理の関係があった。え、江の島って公界だったの?

学術書なので、ひたすら古文書からの引用。
正直、令和の今になって読んで、それほど大びっくり!面白い!という知識を得たわけでもない。

ただ、その「自由」とは明治以降の近代に西洋からもたらされた「自由」とは異なっている。「無縁」でいることによる自由と平和。

中学高校の日本史では見えてこなかった、日本各地の無縁所、自由都市、農民以外の職能民、芸能民などをひたすら紹介。

0 件のコメント:

コメントを投稿