2024年1月28日日曜日

池田エライザ「真夜中乙女戦争」(2022)

池田エライザ出演作リストに2022年1月公開の「真夜中乙女戦争」という映画があるので見る。
同名の原作小説(2018 KADOKAWA)があるそうだ監督・脚本・編集は二宮健。音楽は堤裕介。角川大映スタジオの制作で配給はKADOKAWA。主演は永瀬廉。

平凡な日々を送る「私」が謎の男「黒服」との出会いの末、「真夜中乙女戦争」という犯罪計画に巻き込まれる姿を描く。というもの。

主人公の私(永瀬廉)は大学に入学して20日。死んだような目でつまらない講義を聴いている(スマホいじって聴いてない)。
この学生は変な学生に違いないが、おい、そこの中年女性講師。オマエに大学講師のポストがあるのは授業料払ってる学生あっての物種だろ。ぞんざいに虫でも追い払うような態度を見せるな。
この学生がすでに「奨学金」という名の借金に追い込まれてる。なのに電話一本で家庭教師バイトをクビ。親からはプレッシャー。

「苦役列車」で見たような日雇い作業バイトの現場へ。ここの監督がとてもじゃないが異常なテンションでパワハラ。いやパワハラなんてものじゃない。異常すぎるし狂ってる。
それに大学の他の学生も講師も警備員もすべてが不快でなんか嫌な感じ。こんな毎日地獄だな。だが、まだ人生を諦めるには早すぎる。
サークル紹介冊子を見て「かくれんぼ倶楽部」教室を訪れる。なんだこの拘置所と面会人みたいな窓口対話は。これが入会面接?!まるで噛み合わない。
ここで初めて池田エライザ先輩が登場。すっごいテンション低い。
そして新歓パーティーへ。

陰キャすぎる主人公、2時間壁際に立ってるだけ。そこにエライザ先輩。「大学生はとにかく遊んで恥をかくことが一番大切なんだよ」
大学にこういうキレイでかわいらしく積極的な女ともだちがいたら毎日楽しいはずなのに。主人公は他人に関心を持たない。

大学で黒服(柄本佑)が喫煙所の吸い殻入れに何か液体を入れ燃焼爆発させるテロ現場を目撃。
こいつはスマホでクルマのロックを解除した盗難車で逃走。何者なんだ。こいつを追いかけて同乗合流。

主人公のナレーションで説明。黒服はポルノサイト運営、アプリ開発などで十分すぎる不労所得を得ている。ある一定以上の金があると、そこからどんどん増えていく。もう働かなくてよい。だがいちど学生というやつをやってみたかった。「幸せになれないやつは自分で自分を呪い続けている」

池田エライザ先輩が意外に普通の女子大生。私と一緒にボーリング。そこに黒服。黒服はなぜか先輩のことを何でも知っている。

私は黒服のアジトのような住処へ。映画スクリーンもある広いスペース。「ノスフェラトゥ」というサイレント映画を一緒に見る。
ふたりが共通で好んだ映画はディザスター映画。

黒服はこの場所に多くの問題学生たちを集める。みんな行き詰まってる。常連たちの秘密結社。そして悪質な悪戯で大学当局や社会と闘う。サーバー乗っ取り、ビラ撒き、花火大会、ダンスパーティー。オウム真理教も初期はこんな感じだったのかもしれない。

黒服「腐った世の中のシステムに乗っかるのはシステムの再生産と同じだ」
先輩「日々一生懸命戦ってる人々は悪なの?」
黒服と先輩は陰と陽。
そしてクリスマスの夜に東京を破壊する計画「真夜中乙女戦争」。サイレント・トーキョー。
いや、東京中を爆破するってどんだけ爆薬が必要なんだよ。てか、これ核なの?

池田エライザ「もう死ねばいいと思う。ホントにサイテーだよね、キミは」って箇所、録音して何度も聴きたい。

BGMがずーんと鳴る。怖い。ノワール映画だと思ってたけど、森見登美彦みたいなジャンルだったかもしれない。
みんなお金お金で苦しんでる日本社会は一度完全に破壊されるべきだと思う。あと、大学ってもう必要ないと思う。悪質な何かの搾取システムでしかない。
主題歌はビリー・アイリッシュ「Happier Than Ever」(ユニバーサル インターナショナル)。挿入歌は池田エライザが歌ってる「Misty」。池田エライザがイイ女すぎる。

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