2023年10月15日日曜日

AKIRA(1988)

大友克洋原作・脚本・監督の長編アニメ映画「AKIRA」(1988)を令和の今になってやっと見た。友人と一緒に初めて見た。制作は東京ムービー新社で配給は東宝。

これ、コロナパンデミック下の東京五輪のときにも大きな話題になっていた。海外でも有名な日本アニメーションの大作で金字塔的作品。
自分はマンガ原作も一度も見たことなかったのだが、芸能山城組によるケチャっぽい音楽は以前から好きだった。(猫ひ〇しのせいで寒く感じるようにもなったが)
なにか大規模な災害的なことが起こって復興したネオ東京(ブレードランナーみたい)が舞台。何か人類の手に負えない制御できない超能力のような力を持ったAKIRAをめぐる、化け物VS政府の徹底リアリズム表現による戦い。

ナウシカやマモーやシャイニングやもののけ姫のような、おぞましい化け物との戦いと幻想。
ほぼ「シン・ゴジラ」だと思った。一体何人死んでるのかわからない感じの描き方なのもシンゴジラ。

そして鉄雄と金田のいつ終わるのかわからない長い長い喧嘩。(崔洋一監督の「花のあすか組」も想いながら見た)
もう途中で「まだ死なないのかよ!」「まだ終わらないのかよ!」とツッコミを入れまくる。まるでドラゴンボールな戦い。ずっと幻想ホラーな壮大な戦い。
AKIRAとかいう意味不明な大いなるパワー。日本アニメーション史において見てきた要素テンコ盛り。その表現に新鮮な驚き。

あの大佐と呼ばれる軍人の声を聴いて、すぐに「カリオストロ伯爵だ!」とわかった。
この人、何度も爆発で吹き飛ばされてるのに平然としてる。死なないのかよ!とツッコミを入れ続けた。自信満々なのに事態を好転できていない。どんどん被害を広げてる。

左翼運動活動家テロリストの女の声を聴いて、自分はアニメ声優にまったく詳しくないのだが、ドクタースランプアラレちゃんの声優だ!と気づいた。
見ていて何度も「もう終わりだよこの国」「もう終わりだよこの世界」ってつぶやく。てか、シンゴジラを見ていたときに感じた「もうみんな死ぬの?」という絶望。宇宙創成の神のごときAKIRAにどう対処すれば正解なの?

あと、大友克洋の描く若者はみんなおでこが広いしアゴが大きいなと感じた。

0 件のコメント:

コメントを投稿