2023年10月9日月曜日

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023)

NHKが企画したドラマが映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」へと発展。5月に劇場版が公開。ドラマがコロナと重なっていただけに海外でロケができるまでになって時代が変わったことを感じる。

監督は渡辺一貴で脚本は小林靖子。音楽は菊地成孔。NHKエンタープライズの制作。従来と変わらずそのまま。主要キャストもドラマからそのまま。配給はアスミック・エース。

「ねえ、この世で最も黒い絵って知ってる?」これは窓辺デスクで微睡む露伴の夢か。
こだわりの強い露伴先生は取材に訪れた怪しげな骨董店で即ヘブンズドア。店主の心と過去を読み取り、「黒い絵」の存在を知る。
オークションに参加し画家モリス・ルグランによる黒一色の絵画を争った末に150万延で落札。ここで飯豊まりえ泉京香との軽妙かつウザいやり取り。

落札した絵画を露伴邸に持ち帰る。最も黒い色を出す顔料は何か?山村仁左右衛門とは誰か?という話をしてると、絵画をオークション会場で争った二人組に強奪される。
盗み出した男は恐怖体験で狂乱。やっぱりホラーか。
そして絵は戻る。その絵の裏には「これはルーヴルで見た黒。後悔」京香くんはフランス語が読めるのか。
そして回想シーン。露伴は漫画家として駆け出しの時期に祖母が営む下宿に暮らしをしていた。まるで大正時代のような雰囲気。そこには奈々瀬(木村文乃)という謎めいた女性(色気むんむん)が住んでいた。
奈々瀬は露伴が自分を見ていたことを問い詰める。そして露伴の絵に興味。

奈々瀬の部屋に入った露伴は「この世で最も黒く、邪悪な絵」がルーブルにあることと、山村仁左右衛門の存在を知らされる。
奈々瀬はちょっと精神状態おかしい?露伴の描いた絵をヒステリックに破壊。そしていなくなった。

そして舞台はルーブルへ。なんとルーヴル美術館でロケ。ルーブルでの撮影許可が下りた映画というと2014年の「万能鑑定士Q モナ・リザの瞳」以来2作目らしい。

露伴は広報で通訳のエマ(美波)と山村仁左右衛門に関する情報知識を交換。
やたらリアルなフランス語発音と発声なので気になって調べたら、このモデル女優は父がフランス人でパリにも住んでたことがあるらしい。フランス訛の日本語も圧倒的リアル。

さらに鑑定家でキュレーター辰巳隆之介(安藤政信)も登場。ルーブルで狂乱状態のエマの上司が瀕死。(なんかダヴィンチコードみたい)
ルグランは仁左右衛門の絵を模写したのか?その絵がルーブルZ-13倉庫にあるらしい。それは美術館関係者も把握していない。仁左右衛門の絵を持ち込んだのは、かつて露伴の下宿にやってきたフランス人?

Z-13倉庫が不気味すぎる。そこでなんとフェルメールの絵画を発見。ええぇ~。辰巳は「贋作w」と一蹴。だが露伴は真作と断定。ということは保管センターにあるのはルグランが模写した贋作のほう?!
露伴はここで推理した真相を披露。ルグラン、辰巳、消防士たちが贋作すり替え犯罪グループだ!

ここから先は呪われた邪悪な絵と幻覚の悪霊ホラー。関係者一堂が恐れおののく怪奇現象。やだ怖い。逃れられない過去の罪。恐怖の叫び声もフランス語。
自分も消したい過去の記憶を消し去りたい。

そして終盤は時代劇。痛恨とブチギレ。仁左衛門の怨念。
これはドラマ編でも感じたことだが、もそっと快適なテンポで描けないものか。見ていてBSドラマと同じ質感と時間の流れだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿