2023年10月23日月曜日

大怪獣のあとしまつ(2022)

「大怪獣のあとしまつ」(2022年2月4日公開)をやっと見る。
監督・脚本は三木聡。主演は山田涼介。音楽は上野耕路。松竹と東映の共同製作。配給も松竹と東映。

これ、公開直後から大不評と酷評の嵐で大炎上するさまをSNS上で見ていた。配信で見れるようになってさらに被害を拡大。見たことを後悔する人続出。

自分は「いやいや待て」と思ってた。三木聡監督の映画って、どれもそんな映画だろ。寒くてスベるのが芸風の監督だろ。岩松了ふせえりがふざけるやつだろ。何を今さら。と思っていた。怖いもの見たさに見る。

この映画がとくに酷くて被害を拡大して要因が、主演がジャニーズで、若い女性やファミリー層まで見てしまったこと。土屋太鳳が見たかった人もいたかもしれない。出演してる俳優がわりと豪華だし、上映館の規模も大きかった。

それに、タイトルが何やら思考実験SFぽくもある。「シン・ゴジラ」で怪獣映画の面白さを知った多くの人が、間違ってこの映画にアクセスしてしまった。三木映画が間違った層に届いてしまった。その結果、被害を広げた。

このアイデアはやりようによっては十分に面白い名作映画にできる可能性はあったように思えた。
大怪獣の死体をどうする?という閣議がスベってるようでも、演劇として見れば面白いと感じる層はいるのではないか?
各大臣のキャストは絶妙だったように思えた。MEGUMI厚生労働大臣とか、ふせえり環境大臣とか、六角精児官房長官とか。各補佐官とか。

新興宗教の教祖ばあさんがいた!AKIRAパロディ笑った。
土屋太鳳環境大臣秘書官がかわいい。
怪獣の名前発表もすべってると酷評されてたけど、これってリアルにこうなりそう。そこ?ってところにこだわったりするのが日本。そういうとこにメディアも食いつく。
各国の反応として、某国っぽい報道官の質感w これまでに日本が経験してきたことのすべて。

怪獣死体処理専門家の菊地凛子の雰囲気だけの役立たず。
大震災のときの福島と東電と官邸もたぶんこんなものだったと想わないでもいられない。この箇所のパロディには悪趣味と批判する人もいるかもだが。
会話が全てすべってると酷評されてたけど、部分的に風刺が効いてて面白いと感じる箇所もあった。迷惑系YOUTUBER(染谷将太)とか。

怪獣の体液を調べる技官のマッシュボブ女優がわからず気になって調べた。片山友希という女優らしい。個性的な風貌。

ゴミは海に棄てろ!成功するかわからないけど!というメッセージを感じた。その後の日本の問題と国内外の対立を予見してたかもしれない。

需要がまったくない映画だとは思わない。昭和の怪獣映画クオリティ―と大して差を感じない。会話シーンがアニメで見るセンスだと感じた。
三木監督はさらに悪名を売ったかもしれない。作ってるときは楽しかったのではないか。下ネタは盛大にすべってた。(「亀は意外と速く泳ぐ」の岩松とふせの質感のまま変わってなかった)

正直、見る前は酷評しながら悪態をつきながらツッコもうと思ってた。この映画を面白いと感じる人は20人に1人かもしれないが、自分はその1人だったw 
「シン・ゴジラ」と同時上映で見てもかまわない。土屋太鳳は石原さとみと同じぐらいのテンション。

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