2023年10月31日火曜日

西の魔女が死んだ(2008)

映画「西の魔女が死んだ」(2008)を見る。BSプレミアムでやってたので録画しておいた。初めて見る。
原作は梨木香歩。(読んだことない)
監督は長崎俊一。脚本は矢沢由美。制作と配給はアスミックエース。

2年前、不登校の女子中学生が田舎のおばあちゃんと一緒に過ごした回想。そして訃報。

おばあちゃん(サチ・パーカー)はなんと英国人。母(りょう)はハーフ。なのでヒロインまい(高橋真悠)はクオーターという設定。
祖母の1人暮らしの森の中の家がジブリアニメのよう。八ヶ岳山麓?アリエッティやトトロのよう。祖父はすでに亡くなってる。

祖母と母と娘で仲良くサンドイッチなど作ってる。畑のレタスにはでっかいナメクジ。クルマに荷物を取りにいけば汚らしく粗暴そうな不審者(木村祐一)がいる。そんなプチショックな出来事。
ママりょうはまいのために部屋を片付けた翌朝早くにクルマで東京へ戻っていく。

まいは祖母の勧めで裏山を散歩。山の中の草原でジャムをつくるための野イチゴを摘む。
どこか「思い出のマーニー」の雰囲気だが年代が同じ村人とか一切でてこない。ひたすら祖母との生活。理想的なイングリッシュガーテンと周辺の森歩き。ポジティブ田舎暮らし。
田舎で規則正しく早起きして勉強して祖母の手伝いをして生活することを「魔女修行」と呼ぶ。

ゴミ捨て場に行くと、近所の不審者が棄てた大量の古いエロ雑誌などを見て激しい不快感w 近所に気味の悪い男が住んでるとか微妙に嫌。この美しい世界の唯一の汚点。少女にとってストレス。

山の天候が急変するとか当たり前。そんな都会の子が初めて体験する出来事の数々。
郵便屋さん(高橋克実)は軽くて陽気。こういう人がいる田舎なら安心かもしれない。
そして少女が心配すること。それは、人は死ぬとどうなるの?怖い…。

野犬かイタチに家禽を食い殺される…というショッキングな出来事が起こる。
まいは隣近所のあの粗暴そうな男(その父親も似たようなもの)の家に家禽小屋の修理を頼む。修理代金を持っていくと、学校をサボってる子だと嘲笑われる。
その家で飼ってる犬が家禽小屋にあった毛と似ていることに気づく。この犬が家禽を襲ったのでは?と疑惑。こいつは他人の土地にも勝手に侵入してくる。不快感と激しい拒絶。
しかし祖母はやさしくまいの怒りの感情をたしなめる。すべて肯定してくれる祖母がこの粗暴な男に関してはまいの気持ちに同情を示してくれない。

パパ(大森南朋)がひとりやってくる。またパパママと3人暮らしに戻る?転校?
祖母は「ここに居たいのならずっといればいい」という。
いやこの映画、ドラマ性がほとんどなくて驚いた。ヒロインは中学校の女子たちとの人間関係に悩んでる…ということは示される。

祖母「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって後ろめたく思う事はない。サボテンは水の中に入る必要はないし、白くまがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって誰が白くまを責めますか?」

子どものころに祖父母の家で過ごした想い出そのものを描いたような映画。誰しも思い当たるところはあるかもしれないが、正直、大人男性が見ても面白みは感じない。1回見ればいい感じ。

主題歌は手嶌葵「虹」(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)。

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