2023年9月22日金曜日

W.アイリッシュ「黒いカーテン」(1941)

ウィリアム.アイリッシュ「黒いカーテン」(1941)を宇野利泰訳1960年創元推理文庫(1973年14刷)で読む。
アイリッシュおよびウールリッチはいつも探してるけど、今はもうあまり読まれていない?古本であまり見当たらない。
THE BLACK CURTAIN by William Irish 1941
ニューヨークのティラリー・ストリートの路上で瓦礫の中で人々が見守る中で意識を取り戻したフランク・タウンゼント君。妻ヴァージニアが自分を待ってるので早く帰ろう。だが、そこにいた子供から自分のかぶっていた帽子を拾って渡されるのだが、見た覚えのないイニシャルが書いてある。

アパートに帰れば大家夫人が顔色を変える。夫人は引っ越した?自分が会社に出かけてる間に?不審なものを感じながらヴァージニアの移転先を訪れる。ヴァージニアは自分を見てやはり驚いた様子。どうやら自分は3年半も記憶を失ったまま行方不明だった?

タウンゼントの顔を見て尾行してくる男がいるので地下鉄に飛び乗って巻いた。拳銃を持って追いかけてきてた様子が尋常じゃない。
妻の身の安全を確保してからタウンゼントは「自分とは何者か?」について調査。図書館で自分失踪の時期の地方紙を調べる。
どうやら自分はダン・ニアリングという名前でニュー・ジェリコのディードリッチ邸で下男のように働いていたのだが、主人のハリーを殺害し逃走中?!

やがて自分のことを知ってる女と再会。女が止めるのにもかかわらず、タウンゼントは自分の無実を晴らすべくディードリッチ邸に潜入捜査。

これ、200ページにも見たない短めの長篇で、2時間ぐらい過ごすのにちょうどいい感じ。
読んでてずっと「?」という展開だが、その真相はわりとベタな2時間サスペンスドラマといった感じ。令和の日本人が今これを読んでもそれほど満足感があるかどうか。

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