2023年9月21日木曜日

東京公園(2011)

2011年6月に公開された青山真治監督脚本の映画「東京公園」があるので見ておく。ずっと録画したまま放置していた。もう12年前の映画。

原作は小路幸也「東京公園」(新潮社 2006)。主演は三浦春馬。制作はディーライツ、配給はショウゲート。震災でそれどころじゃなかった時期に公開された映画だったので、宣伝とか見た記憶がまったくない。

志田光司(三浦春馬)が公園で写真を撮っている。使用機材がCONTAX 167MTだ。手慣れた手つきでレンズを交換してる。
公園で遊んでる見ず知らずのファミリーに「大学で写真撮ってるんですけど写真を撮らせて」と言ってるシーンはちょっと緊張する。もうイマドキ気軽にOK出してもらえるとは思えない。
三浦春馬くんを見ると、ああ、もう死んでしまってこの世にいないんだなあと哀しみ。

ベビーカーを押して散歩してる女性(井川遥)の写真を木陰から撮影してると、やっぱり男から「何やってる?」と肩に手を置かれて威圧的に尋問される。こいつは歯科医の初島隆史(髙橋洋)。「勝手に撮影するのはやめるんだ」と言い残して勝手に去っていく。

写真学生光司の自宅(日本家屋)の部屋にはなぜか散歩してた女性のポートレートが貼ってある。どうゆうこと?「誰かに似てる…」?!
ヒロ(染谷将太)と同居。こいつがゲームなどしてる。撮ってきた写真を見て感想などを求めるというコミュニケーション。
光司のバイト先(おしゃれバー)に富永美優(榮倉奈々)。なんか、榮倉の演技が場違いで下手な感じがする。

先日のあの嫌な歯科医から電話で公園に呼び出される。(光司は写真家として名刺を持っていた。怪しまれたらちゃんと名刺と学生証を見せることでトラブル回避してるらしい。)
初島百合香(井川遥)を尾行し彼女の写真を撮ってほしいのだという。それって探偵業の届け出がなければ犯罪になるかもしれない。
1日2万の日当を提示される。光司は依頼を引き受ける。「写真はメールで送れ」「僕、デジタルはやらないんです」するとすかさず歯科医は5万を上乗せ。

バイト先に光司の義理の姉・美咲(小西真奈美)がひとりでやってくる。この女優最近あまり見ないな。
そこに松葉杖の美優。店長宇梶剛士(ゲイ)と4人楽しくトーク。

尾行撮影ターゲット女性の出没場所は歯科医からメールで知らされる。それが東京各地の有名公園。その都度、急いで出かける。歯科医の目的は一体なんだ?(この時代はまだガラケー?)
光司は職業探偵でない。女性から「こいつ、何度も見かける…」ってバレないのか?それにこの女性はなぜにベビーカーで東京各地の公園に出没?見ていて謎しかない。

光司の家で飲むために榮倉(死んだヒロの元彼女)が料理や手土産持って来るのだが、ここで初めて幽霊としてのヒロも交えて3人で炬燵を囲むシーン。
この映画にこの設定がなぜ必要?なぜかさらにムダにグロいゾンビ映画シーンもある。なぜか和服姿の酔っ払い紳士役で島田雅彦さんも出てる。

母が倒れたと聞いて、光司は美咲と一緒に両親の暮らす伊豆大島へ。(竹芝から伊豆諸島へ向かうフェリー風景を見ると懐かしい。一度しか乗船したことないけど。)
光司の両親が長野里美と小林隆。このふたりはドラマで主人公の両親役ですごくよく見る。
ところどころ会話から光司と美咲のこれまでにあったことを知る。推測する。なんか家族ドラマっぽい展開。

美優によれば美咲は光司のことを愛してる?!
美優が鋭い。歯科医が光司に尾行撮影を依頼した公園の位置関係が渦巻き?!
えっ、大学の考古学サークルって化石発掘もするの?

いやこの映画、音楽もほとんどなくてずっと静かで、テンポゆっくりすぎで、文芸作品をそのまま映像化したかのようで説明セリフが多く、起伏もなくひたすら退屈。
「ドライブマイカー」並みにひたすら長く困惑。どうりでどこでも話題になってないわけだ。
青山真治監督ってもう過去の人になってるな…と思ったら、2022年3月に亡くなっていたことを知った。

0 件のコメント:

コメントを投稿