「作曲少女」から1年5か月後に出た、同じ著者、同じイラストレーターによる本。やっぱりハウツー本のようでいてラノベ小説。「作詞少女」よりも100ページ以上も厚い437ページ。
主人公江戸川悠(ゆっぴ)は軽音部の尚子から文化祭でやる楽曲の作詞を頼まれる。黒髪ロングでメガネで学級委員で読書家だから作詞もできるだろうと頼まれたらしい。
だが、メガネはゲームのしすぎ、学級委員は他に立候補者がいなくて。本はラノベしか読まない。中間テスト英語の点数は平均以下…。
がんばって作詞したのに尚子は何も言ってこない。どうやらボツにされたらしい。この詩が自己満足そのもので何も伝わってこない、よくあるダメポエム。
このヒロイン悠がわりと自信過剰でプライド高い。もう一度書かせて!
図書室で作詞ノートを書いてると、メッシュ短髪で小柄なギャル伊佐坂詩文に絡まれる。ゆっぴの側から「静かにして!」と注意したからなのだが。
このギャルがなんだか言葉のチョイスがすごく性格悪そう。実はこの詩文は女子高生という正体を隠し、話題のドラマ主題歌の歌詞も書いてるプロ作詞家SiE。「作詞をなめてる?(怒)」
叔母の喫茶店でバイトしてる詩文と店で再会したゆっぴはその正体を知る。ゆっぴは詩文から作詞を教えてもらうことになる…。
このふたりがプライド高く気の強い自信家同士。ケンカ腰会話が面白い。結果、「作曲少女」より面白い。
仲良く作詞を教え教わる二人だったのだが、詩文が悠を突き放す急展開。なんか暑苦しい。詩文の悩みは現代日本では贅沢な悩み。
後半はまるで老人の独白みたいになっていく。音楽に乗った歌詞とは洗脳呪術?テーマが大きすぎ。まるでカラマーゾフ。
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