2023年9月12日火曜日

齊藤飛鳥「おコン草子」(2010)

齊藤飛鳥「おコン草子」(2010 童心社)という児童書をもらってきたので読んだ。
齊藤飛鳥(さいとうあすか)という児童文学作家がいることに驚いた。著者の名前に惹かれて読んでみた。(元乃木坂46のさいとうあすかは齋藤飛鳥と書く。乃木坂オタは齋藤という字に敏感)

たぶん「まんが日本昔話」的な世界観。わりと平和な世界観なので江戸時代が舞台か?
人間と狐のあいのこ少女おコンは顔にヒゲがあり、夜目が効き、体力があって機敏。実の父と母はいない。育ての母に相当する人はいる。長者さまの屋敷の長屋で奉公人として家政婦のような仕事をしてる。

長者の末息子の弥兵が生まれながらに病弱。医者から余命宣告されやせ細って寝たきり。弥兵はワガママで短気。だがおコンをキツネの子だからと差別しない。おコンは弥兵とは仲がいい。

おコンは弥兵の看病もしている。どうすれば弥兵の病が癒え元気になるのか?
村の鎮守社にお参りにいくと鈴が頭を直撃し昏倒w 
だが、夢で水神様から「イラズ山」に行き「なら梨」を取って来て弥兵に食べさせれば病はよくなる…とお告げ。

そしておコンは山へ。脚を踏み外して谷底へ転落。ムカデ妖怪の穴に落ちる。するとそこに同じく落ちていた20歳ぐらいの男(ハンサム)がいる。こいつは小綱という鬼と人間のあいのこだった。生きることに嫌になっててとにかくネガティブ。穴から出ようとしない。

小綱は人間の死体を食べる鬼。鬼子母神のように柘榴を好む。イノシシを素手で倒して生で食う。
小綱の助けを借りて、山頂にあるという「なら梨」をおコンはとって来れるのか?という冒険譚。
わりと現代的な物語。小学生女子が読めばそれなりに面白いかと。

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