2023年9月10日日曜日

作曲少女 平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話(2016)

「作曲少女 平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話」(2016 YAMAHA)仰木日向、まつだひかり(まんが・イラスト)を読む。
これ、音楽ハウツー本のように見えるかもだが、ラノベ。

主人公山波いろはは16歳高校2年生。帰宅部で見た目も頭脳も何もかも普通。自分だけの特別な何かを見つけたくて焦ってる。焦ったあまり作曲をしてみたいと考え、なけなしの小遣いでキーボード(リサイクル品)と音楽理論本と初心者向け本を買っては見たものの、「作曲なめてた。これ無理なやつだ…。」と、途方に暮れる。

だが、ヒロインの教室にはヘッドホンをしてぬいぐるみ帽をかぶって、休み時間は机に突っ伏して寝ている超高校級天才作曲家(プロ)黒白珠美がいる!
さっそく話しかけて作曲を教えてもらうことになる。このへん、展開が急。

ヒロインいろははほぼ音楽知識皆無。作曲を教えるいうてもほぼ心構え。あとはパソコンで初歩の初歩。この高校生作曲家先生はほぼ「耳コピ」しか教えない。好きな絵を模写して絵を学ぶように、音楽も好きな曲を耳コピしろ!

だが、それは難しい。いろはちゃんはベース音というやつが馴染みがなく、たぶん普段聴いたこともない。「なぜ聴き取れない?」「なぜわからない?」そこが天才作曲家にはわからない。珠美といろはは仲たがい。
しかし、再び相互理解。珠美もかつてテニスに挫折した経験を思い出す。最初に突破できない壁を越えるためには、どうすれば?

この本を読んだところで作曲はできないと思う。楽譜どころか図表すらない。「キー」という概念を説明するために、鍵盤はどこから弾いてもドレミ音階ということを示すために、鍵盤の絵はある。

登場人物は17歳のふたりのみ。ふたりとも(とくにヒロインが)すごくピュア。

おそらく、音楽のことが何もわからない中高生に音楽に親しんでもらうきっかけになってくれれば…という一冊。あっという間に読み終わる329ページ。

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