2023年9月24日日曜日

二階堂ふみ「ふきげんな過去」(2016)

二階堂ふみ小泉今日子と共演した「ふきげんな過去」を見る。2016年6月の公開。7年前の映画なので二階堂は女子高生役。
監督・脚本は前田司郎。オリジナル脚本の企画らしい。制作と配給は東京テアトル。

果子(二階堂ふみ)は北品川の運河の傍で暮らす高校生三年生。いつも不機嫌。かなり変わってる印象。
映画開始からずっと苦い顔した怒った二階堂の顔のカット。バンドマン彼氏山田裕貴のバンドをこき下ろす。雨傘を引きずって歩いてる。

喫茶店で岩波文庫「小さき者へ・生まれいずる悩み」を読んでいる。水を注ぐウェイトレス店員が昔あった「やすのりちゃん事件」のことを知ってるかどうか聞いてくる。子どもをワニに食われた話とかしてる。見ていてぜんぜん様子がわからない。
北品川も蓮月庵もすごく昭和…どころか大正な感じがするしアジアの片隅感がする。
庶民の暮らし。赤ん坊を背負って働いてるおっかさんとかここ10年まったく見たことがない。女たちの風景がまるで中国の南部の地方都市のよう。
北品川ってビルとかマンションとか建っても、運河に張り付いて暮らしてる人々は江戸の昔から変わっていないのか。この食堂兼飲み屋が宿場町のよう。

橋の上でクルマが事故ったり、それでもヒロイン果子のテンションが低すぎドライすぎ。
ヒロインは黒い服とツバの広い黒い帽子の高良健吾の姿をあちこちで目撃する。こいつは何者?「ちょっとよくわからない」ずっと怪訝な顔。

死んだことになっていた蓮月庵の未来子(ヒロインの伯母、小泉今日子)が18年ぶりに突然現れる。まるで「あまちゃん」の春子さん。

「蓮月庵」の女主人とサトエ(ヒロインの母)は相談のうえ、嫌がる果子を説得し未来子を果子の部屋に住まわせる。
未来子は前科持ち?何かの事件から逃げている?死んでるので戸籍がない?!生きてると逮捕される?未来子の頭には爆弾の破片が入ってる?未来子は過激派みたいな左翼運動活動家か何かか?

とにかく見てて「?」というドラマ。ぜんぜん様子が見えてこない。説明してくれない。
未来子は果子ぐらいの年の頃に爆弾をつくってヤクザの事務所を爆破?!それで家族は賠償とかで貧乏に?
ヒロインはイライラしながらだんだん人間関係がわかってくる感じ。それは視聴者も同じ。

未来子はいつまでここにいるのか?サトエの赤ん坊に早く名前をつけないと?母はどこか体が悪いのか?やすのりちゃん事件って何?…というような会話をずっとしている。
果子は父板尾と未来子の関係を疑う。伯母さんの過去がわからなすぎてイライラが募る。

そして未来子と果子はスコップかついで船で出かけて廃墟へ。過去を掘る…と思いきや、目的は硝石?爆弾製造?!
いやもう見たことのないドラマすぎてカオスすぎてひたすら困惑。居心地悪くて長く感じた。ヘンテコではあったがそれほど面白く感じなかった。演劇人の作った映画という感じがした。

ダラダラ夏普段着から制服夏服に変わったとたん二階堂ふみが5割増しで可愛く見えた。
あと、マンションのフローリング床をどたどた歩く非常識な人を見るとイライラする。

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