読まないといけない積読本がたくさんあるのに、友人の本棚にこれがあったので借りて読み始めた。GW中にいろんなことしながら半日で読んだ。
第30回吉川英治文学新人賞受賞作だというから、それなりに多くの人に読まれたに違いない。小説宝石に2006年から2007年にかけて全6話で掲載された連作。
札幌ススキノの小さなスナックに男女5人が集まった。全員40歳で小学校の同級生。そして脱サラマスター46歳(バツイチ)。
みんなで酒飲みながら、田村の思い出話をしながら、電車が遅れてまだやってこない田村を待つ。登場人物が全員中年。
新入社員だったころの上司の話、養護教諭と男子生徒、隣の家の女子大生ブロガー、不倫と離婚、そんなこれまでの人生回想フラッシュバック。そしてみんな口々に「田村はまだか」という各話。
そしてついに田村からの電話。しかしそれは田村の妻となっている同級生中村からのものだった…。
舞台作品にありそうな文芸作品。読んでてわりと感心はした。第4話は40独身男が隣に住む赤ちゃんのころから知ってる女子大生のブログを発見する話なのだが、美大生を「やりまくってんだろうな」とかいろいろ想像してる場面は、女性読者のほとんどが嫌悪しただろうと思った。
あと、表紙イラストの男は田村じゃない。
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