2023年8月9日水曜日

能年玲奈「天間荘の三姉妹」(2022)

2022年10月公開の映画「天間荘の三姉妹」(東映)を見る。髙橋ツトムによる同名漫画を原作とする映画。監督脚本は北村龍平。音楽は松本晃彦。のん(能年玲奈)が出てるのでチェック。

お着物姿の大島優子が旅館天間荘の若おかみ。自分、AKBをまったく通ってこなかったのでこの人のアイドル時代をあまり知らないのだが、女優大島優子を見るといつも感心する。女優と呼ぶにふさわしい。イイ感じに中年女性になりつつある。この人は林遣都と結婚したんだった。

その妹が門脇麦(水族館勤務)。このふたりのやりとりが雰囲気からしてもうすでに名女優。
ふたりの母が飲んだくれやさぐれ寺島しのぶ
天間荘にのんがタクシーに乗ってやってくる。助手席に柴咲コウ。柴咲さんはいつまでもキレイだなあ。出演者が豪華な映画。

柴咲の説明セリフによればのんはすでに死んでいる?まだ自分が死んだことを理解していない臨死状態を旅館天間荘に案内してる。とするとこの旅館は三途の川か。
大島と門脇は旅館の前でお出迎え。初めて会う腹違いの妹。これはもうひとつの海街Diaryなのか?!いや、「天国の本屋 恋火」みたいな日本特有のお彼岸死生観ドラマ?

客としてこの家に来たまえ(のん)だったのだが、自身の希望で女中として働くことに。
え、女中が魚をさばくの?「さかなのこ」とは違って魚のさばきかたを何も知らない。
これまで相当に酷い人生を送ってきたのに、寺島しのぶばばあに口汚く罵られる。「千と千尋」か?

一日窓の風景を眺めてるだけの口うるさい長逗留客(なぜかサングラス)が三田佳子。自分が知ってる三田さんよりだいぶ年取った。癌という設定?この客も死んでる?この人を成仏させるファンタジーヒューマンドラマ?

魚を納品する業者が高良健吾。この青年は門脇とラブラブ?魚屋おとっつあんが柳葉敏郎。柳葉さんも年取ったなあ。
門脇の上司が平山浩行なのだが、やっぱりもれなくみんな老けている。なんで?その答えはだんだん少しずつ明かされる。息子は萩原利久?
山谷花純は死にかける役のスペシャリストか。次から次へと意外な有名俳優たち。

これも能年玲奈震災ドラマ。あの世とこの世の境にある海辺の町群像ドラマ。始めは新しいと感じてたのだが、こういう企画の日本映画って定期的にある。役者たちの力量に頼った暑苦しい死生観ドラマ。

有名俳優たちにアテガキしたような脚本と企画。キャストは豪華なのにひたすら長く感じた。だいたい構造がわかって以後1時間以上続くしみじみ時間が退屈。(能年のイルカ調教シーンは貴重だが)
みんなで成仏してあの世へ行く記念撮影のような、中高年向け商品を扱ったCMのような映画。こんな映画を作ってしまう日本映画界はヤバい…。

主題歌は玉置浩二feat.絢香「Beautiful World」(日本コロムビア)

0 件のコメント:

コメントを投稿