2023年8月26日土曜日

ビクトル・エリセ「マルメロの陽光」(1992)

ビクトル・エリセ監督によるドキュメンタリー映画「マルメロの陽光 El sol del membrillo」(1992)も見て置く。全編スペイン語映画。
エリセ監督というと「ミツバチのささやき」と「エル・スール」見て置けばもう間違いないのだが、あとこの長編ドキュメンタリーも気になってた。

アントニオ・ロペス・ガルシアという画家がマルメロの樹の絵画を仕上げるまでの一部始終を撮影したドキュメンタリー。終始ほぼ無言。鼻歌、世間話。音楽もほぼなし。

画家がアトリエにやってきてまずキャンバスをDIY。え、そんなことから始めるの?
画を描き始める以前の作業がすごく慎重。錘を垂らして垂直方向と水平方向を確かめ、構図を厳密に設定し、自身の場㎜まで。

画を描いてるだけでは映画にならない。周囲のアパートメントの人々、マドリード郊外の風景などのカットも挟む。日本人はかろうじて異国情緒を感じられる。

おじさん同士の会話が長い!w これは大まかな台本とかあるのか?それとも自由な会話を収録したものなのか?

普通の商業映画ではないアート映画。これを見てもとくに良いことはなかったのだが、世界的に有名な画家がどのように絵画を描いていたのかを感じられた。
果実に白絵具で印を書くこだわりがすごい。
なぜそれを描くことにこれほど時間をかけられるのか?時間を贅沢に使える人のみが見ることを許される映画。てか、タルコフスキー以上に寝れる映画。

てかマルメロって何なん?かりんみたいなもの?かりんも異常にたくさん果実が実り、あんなふうに大量に落下する。
あと、アントニオ・ロペス・ガルシアがパナソニックのラジカセで音楽やニュースを聴きながら絵を描いていたことが知れた。

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