2023年7月7日金曜日

筒井康隆「七瀬ふたたび」(1975)

筒井康隆「七瀬ふたたび」(1975)を読む。新潮文庫(平成10年55刷)で読む。
今回が2回目。これは高1ぐらいのときに読んだことがある。たぶん前回もこれと同じ真鍋博イラスト表紙。

あまり面白かったという記憶がない。暗いイメージ。
初めて読んだときはなぜタイトルが「ふたたび」なのかわからなかった。「家族八景」にひきつづき七瀬登場。
この作品は過去に何度もドラマ化されたりしてる。テレパス超能力者VS組織という構図がドラマとしてわかりやすく映像向き。

夜汽車で旅する火田七瀬。相変わらず周囲の人々の心の声と悪意がどんどん聴こえてくる。しかし、ノリオという同じ能力を持つ3歳児と心の交流。しかし、列車が土砂崩れで脱線転覆する恐ろしい夢。
さらに岩淵恒夫という青年と出会う。この青年は予知能力がある超能力者?
ヒロイン七瀬は美人過ぎる20歳。出会う男たちはもれなく想像の中で七瀬を裸にして淫らな行為。その妄想イメージがすべてお見通し。(この本と中学時代に出会った少女は男はすべてそういうものだと想ってしまうらしいw)

「七瀬ふたたび」は「家族八景」と同じように短編集。それぞれが独立しつつシリーズ。
ノリオと一緒に列車から逃れた七瀬は高級クラブでホステスとして働いている。そしてダイヤ紛失事件に巻き込まれ、やはり透視能力を持った西尾という好色な男と対決。
七瀬にはすでにヘンリーという黒人青年(念動力)の仲間がいる。それぞれが能力を使って協力し危機を脱出。

七瀬、ノリオ、ヘンリーは北海道へ向かうフェリー。殺人未遂事件、刑事、そしてタイムトラベラー藤子。
カジノで目を付けられ殺人者から狙われるようになる。そいつは警察組織も操る最強の敵。
そして最悪すぎるバッドエンド。登場人物全員死亡?!

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