2023年6月5日月曜日

神楽坂淳「帰蝶さまがヤバい」 2(2021)

神楽坂淳「帰蝶さまがヤバい 2」(2021 講談社文庫)を読む。第1巻をきまぐれで読んだ勢いでそのまま2巻へ。

今川義元を斃した帰蝶の次のターゲットは兄斉藤義龍。しかし、あっけなく死亡。皐月「もしかして帰蝶様が殺したの?」

この本、基本的に帰蝶と皐月のお喋り、そこにたまに信長が加わる。信長はべつにぜんぜん癇気の酷い人じゃない。帰蝶と仲睦まじく天下布武について話し合い会話。

猪鍋や蝮鍋で家臣をもてなす。帰蝶の人を見る目と人物評が的確。前田又左衛門、木下藤吉郎らを適切に人材起用。
帰蝶はちょっと先は的確に見抜く。「こうなる」と思えばその通りになる。斎藤龍興、浅井・朝倉、六角、武田、三好、松永、足利義昭、すべてを冷徹に見抜いてる。

明智光秀と仲が良い。光秀が出てくると、急に帰蝶さまが脳内で川口春奈化。明智が長谷川博己化。

比叡山の焼き討ち虐殺も帰蝶の知略。「戦いで死んだら極楽に行くって教えてんだから殺されたって文句ないでしょ。極楽に送ってやってあげんだから功徳ってものよ」

お市、吉乃のことは嫌い。「あー、お市殺したいw」「吉乃に正室を譲って自分は鉄砲隊率いて戦場に出たい」
基本、伸長公記の通りに進行するけど、その中心には常に帰蝶さまのヤバい知略と策略。そこは新鮮だし面白い。
「京都の町では合戦したくない。京都の人間は根に持つから」帰蝶は何から何まですべて考えて実行。

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