2023年5月20日土曜日

高橋ひかる「青野くんに触りたいから死にたい」(2022)

昨年3月にWOWOWで放送された高橋ひかる主演の連続ドラマ「青野くんに触りたいから死にたい」各話25分全10話を放送から1年以上経ってやっと見る。なぜかシネスコサイズで製作?16:9でいいだろ。

第1話冒頭、ヒロイン刈谷優里(高橋ひかる)が15冊ぐらいの図書を抱えて廊下を歩いてると、やんちゃそうな男子青野くん(佐藤勝利)がよそ見して飛び出してきて衝突。散らばる図書。いかにもベタ。
だが、このヒロインが「男の人と初めて話しちゃった…」「わたし、彼氏ができちゃのかもしれない」という箇所には、視聴者全員つっこむかもしれない。高校生になるまで何をしてたんだ?それにバカ男子生徒を「おとこのひと」って!

この子がずっと教室でひとりぼっちで心の中でずっと「青野くん、青野くん♥」「私のこと好きだったらどうしよう」怖いわ!これ、ギャグマンガ原作なの?

青野くんにはこの少女がまったく眼中にない。男子たちの会話が「ゲームあるからうち来る?」自分が高校生のときはクラスの男たちと「オリジナル数学どこまでやった?」みたいな話以外いっさいしてないw
このヒロインは読書が趣味らしい。キレイな部屋にガンガンamazonの箱が届く。一度に何冊も単行本を買ってる。え、恋愛ハウツー本?
今の子はそんななのか?自分が高校生のころを月の小遣いから1000円とか握りしめて書店に行って文庫本とか買ってたのに。

次のカットではもう校舎の片隅で少女から告白。早いだろ。案の定、男子は少女を覚えていない。喋ったこともない女の子から告白され、男子困惑。少女は明らかにコミュ障。会話の間合いがおかしい。なのに、「じゃ、つきあってみますか?」となる。なんでそうなる。

一緒に図書委員の仕事したり、一緒に帰ったり。だが「青野くんは交通事故で亡くなりました」と担任から報告。付き合い始めてたったの2週間。ささっと暗転。これは教室で泣き叫んでもいい案件。
部屋で手首にカッターナイフを当ててみる。このドラマ、ツイッターで世間の反応を調べてみようとすると、その手の検索をするとその手の相談窓口がトップに出てくる…。
で、青野くんの幽霊が突如出現。自傷行為を止めさせる。「死ぬなんていわないで」しかし幽霊なので触れ合おうにも体はすり抜ける。
そしてこの少女は幽霊となった彼氏とつき合い始める。男は枕などの個体物に乗り移って「来て」。君を抱いてるのに私の匂いだ。以後、この少女は学校でも青野くんの幽霊と語り合う。それ、周囲からしたら恐怖でしかない。

え、教室で「青野くんへの想いを語る会」みたいなイベント?担任主導?なにこれ。そんなものいらない。大人はショックを受けてる生徒たちを早く立ち直らせて授業に復帰させろ。

これは第1話見ただけで相当にキツイ。暗いしテンポ悪い。部屋でふたりきりで見てる映画がベッドシーン多くて焦るなど、エピソードがことごとくつまらない。かなりつまらない予感。

ヒロインのカラダの中に憑依するというシーンで大量出血など突然のホラー謎展開。女の子の生理に戸惑う男シーンとか、マンガならアリかもしれんが映像で長々と見せるのどうなんだ。
元気いっぱいでお喋りな高橋ひかるのキャラに合ってない。タイトルからもっとPOPなものを想像してたのだが。

第2話もおかしい。音楽での歌のテストでヒロインが音痴であることが判明するのだが、音楽教師が吹奏楽部の生徒に指導を丸投げとかおかしい。
「よそのクラスの人が何してんの?」って、藤本(神尾楓珠)がぶっきらぼう無神経。ヒロインが青野くんの彼女だと知ってて聴くことか?しかもセクハラ質問。おどおどしすぎてるヒロインを見るのはキツい。
電柱と一体化した青野くんと抱き合うシーンもユーモアシーンの気がするのだが、ヒロインが暗すぎて笑えない。
第2話はヒロインと青野がいっしょにピアノを弾くというシーンの為の回。
1話25分なのに50分ぐらいに感じる。

第3話、クラスメートたちに「彼氏でもできた?」「…う、うん」てゆうやりとりがおかしい。
不登校生徒堀江(里々佳)の家にプリント届けに行くのだが、婆さんが異常。制服姿なのを見れば状況がすぐわかるだろ。嫌々来てるのに家に入れるな。しかもこの家が結界のようなものを張ってる。
堀江がホラー映画ばかり見てる。ホラー映画の専門家として青野くんが時々見せる変化について質問するヒロインに答える。

この里々佳という女優は26歳なのに女子高生役ってすごい。この人は6年前に竹内涼真と交際熱愛報道があったらしい。
ポップな幽霊ラブコメみたいなものを想像してたらガチ悪霊ホラー展開になる。なにせヒロインは死者とつきあってる。
女子トイレの個室でパンツ降ろしてるヒロインの前に青野くん。なにこれ?意味不明。(じつは意味があった。後に堀江が解説。)不穏に怖い。どう見たらいいのかわからない。

第4話では青野が藤本の肉体に憑依して優里とキス。このヒロインが大量に鼻血。サスペリアか。
会話が意外に性的。高橋ひかるのオ〇ニー告白。想像の中で青野くんがどんなふうに自分を触るのか?藤本の告白。「私はスケベな女です」とか、これはファンをざわざわさせる。こういうの、マンガだとアリかもだが、実写ドラマで高橋ひかるに言わせるのはどうかと思う。

第5話、青野という悪霊に関する謎解き。堀江の家に優里の姿をした化け物が?!
第6話では分析と対処。なんだかコメディタッチ。やっぱりドキドキえっちな会話あり。遊園地デート。
第7話にしていきなり優里のヒステリック姉みどり(水沢エレナ)登場。勝手に自分の服を着たことに激怒。玄関で優里を下着姿にさせる。一部始終を見てた青野激怒。
そして優里を学校から追い出そうとする勢力の悪意。
第8話、優里と藤本は体育倉庫に閉じ込められる。そこに雰囲気の怖いほうの青野。なんだかわかりづらい謎解き呪いホラーの展開。優里はメッシュ白髪に。
幽霊ラブコメだと期待して見始めた視聴者は離れてしまうのではないか?

第9話も超絶嫌な話。刈谷家の雰囲気が悪すぎ。姉が性悪なだけだと思ってたら母親も最悪。
藤本と堀江がいい人なことだけが救い。かと思いきや、優しい人はふたりだけじゃなかった。みんなから生前の青野くんの写真を集めて青野家を訪問。祖父母に喜んでもらえた。

だが、やっぱり悪霊ホラー展開もみせる。こんなのクラスメートも担任もみんな恐怖。(待ちなさい!とか叫ぶのに追いかけてこない教師なんなの)
エロラブコメ要素もぶっこんできて笑わせる。なんだこのドラマ。

藤本と優里は青野を追って裏山へ。異世界に送られたようでスマホで通話はできる。堀江が地上管制の役割で有能さを発揮。
え、これで万事うまく解決?!あの厭味姉と母はそのままなのか。性悪姉の仕込みかと思われたコン〇ーム事件、あれは藤本の私物の可能性が捨てきれない。
あんな騒動を起こしておいて、悪意のクラスによくしれっと復帰できた。
高橋ひかるが熱演。この子は真横から見ると体型がすごくうすっぺらい。顔がユニークで愛くるしい。
神尾楓珠が役者として上手。このふたりは地力がある。
このドラマぜんぜん話題にならなかった気がする。ツイをチェックしてみても誰も感想を述べてない。

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