原作は朝井まかて、脚本は大森美香。演出は加藤拓。
これは宮崎あおいの出産後初のドラマ出演作らしい。大英博物館で開催された北斎展を宮崎が訪れる場面からスタート。
北斎が長塚京三さんだ。「ひさしぶりに見たな」と思ってたら、これはもう6年前のもの。調べてみたら現在77歳。
江戸の天才絵師・葛飾北斎の娘・お栄(宮崎あおい)は出戻り娘。母(余貴美子)からガンガン小言を言われながら、父で師でもある北斎(長塚京三)の元で絵の手伝い、内弟子修行を始める。
この娘が半鐘が鳴るといち早く見物に出かける江戸っ子娘。火事は江戸の華。燃える街を見て火の色を観察。どうすればあんな色が?
お栄は北斎の元弟子善次郎・渓斎英泉(松田龍平)と心置きなく話す仲。(宮崎あおいと松田龍平はゼロ年代から日本映画界を支えたふたり)
北斎が蘭画に挑むのを機に、遊女の絵を描く。「色」と「影」の表現に悩み執着。
だが、その仕事にぜんぜん納得いかない。そして父北斎は脳卒中で倒れる。
お見舞いに来た滝沢馬琴(野田秀樹)がわりと嫌な奴。寝たきり北斎を叱咤罵倒。お栄「野郎…」だが、お見舞い品に柚子をくれる。卒中にはゆずが効く?
北斎は筆を握れるほど回復するのだが、唐突に母が亡くなる。看病疲れか。
意気消沈のお栄に善次郎はベロ(ベルリン藍)を使って初めて描いた絵を見せる。その色の深さに驚く。だが、善次郎の住んでるあたりで大火。英泉は行方不明。
版木を失った版元西村屋(西村まさ彦)との新たな仕事で生まれたのが富嶽三十六景神奈川沖浪裏。70過ぎて卒中で倒れて復帰してからの作品だったのか。
生死不明だった善次郎がふらっと数年ぶりにやってくる。根津で女郎屋始めてもう絵は描かない?!
そして善次郎の訃報。
親子二人共作で富士の絵を描く。北斎親子のアトリエ工房はこんなものだったのかもしれない。
北斎もこの世を去る。江戸時代にしては異常に長生き。もうちょっと生きれば肖像写真とかも残せたのに。
60歳を過ぎたお栄も「もっと絵が上手くなりたい」と泣く。
高精細画像でリアルに老いた宮崎あおいの表情のアップを映されると怖い。
世界を意識して作られたドラマなのだが、海外の人にはたぶんよく意味のわからない表現が多かった気がする。倒れた北斎の布団をまくって脛を見せるシーンとか。
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