2月13日から地上波NHK総合22時45分から各回15分枠で放送されていた「超人間要塞 ヒロシ戦記」をほぼリアルタイムで完走した。原作はまつだこうた、大間九郎による「超人間要塞 ヒロシ戦記」。脚本は熊本浩武。
事前の番宣ではてっきり山之内すずか斎藤工が主演なのかな?と思ってた。だがなんと主演は高山一実だった。まさかの初主演連ドラがNHKとは。
このドラマが「いったい何を見せられてるんだ?」というドラマ。何回その言葉を吐いたかわからない。毎回3回は口を衝く。
青年ヒロシ(豆原一成)は餃子屋「餃子の女豹」でアルバイトをする一見普通の青年なのだが、実は母星を失った「スカベリア姫国」政府要人と国民を搭載した人型要塞w。
青年ヒロシとしてささやかに目立たずバイトで生計を立てることがスカベリア姫国の国是。絶対の掟。ヒロシの行動と発言のすべてにスカベリア国民の命運がかかってる。というてい
国家元首の姫(ファーストサマーウイカ)がいて、大統領ハジメ・カイゼル(吹越満)がいて、艦長トオル・マキシム(斎藤工)がいて、小木茂光ほか各大臣がいて秘書官やクルーやオペレーターがいて、実次郎・フォン・エリック(大東駿介)という現場に介入してくる超法規的監察官的な組織がいて、そして副艦長アケミ・バルドー(高山一実)がいる。
この面々がヒロシが経験する日常の危機に組織として対処していく。職場での人間関係や立ち位置だったり、飲み会だったり、アパート大家との関係だったり、救急搬送された病院だったり、オーナーの娘しずか(山之内すず)との恋のゆくえだったり。
次々と想定外の事態が起こる。そのたびに暑くるしい真剣な討論。敵艦と遭遇し戦闘態勢に入ったかのように要塞を操縦する。どう対処するのが自然で無難か?w
現代日本における若者の日常の背後(内部)で起こってる壮大な議論と意思、権力闘争。ある意味、近代における国家とはすべてこのようなものかもしれない。
キューバ危機における米ソ、3.11のときの日本政府。福島原発の原子炉と建屋内部の状況変化ひとつひとつに慌て戸惑い泡食った様子を思い出した。
人型要塞という発想が設定的に「超時空要塞マクロス」。そして雰囲気と市川崑明朝体タイポグラフィーがエヴァンゲリオン。そういうSFアニメでよく見る風景。会話。
大げさで仰々しいのに、ヒロシとしてやってることはすごくどうでもいいw
こんなの、下北沢の小劇場で演じられていればいい内容。
近年のNHK深夜ドラマはテレ東なみに攻めている。中高年しか見ていないNHKでは、今後の運営が立ちいかなくなるという危機感か?ある意味、NHKも要塞組織。
恋するしずかの予期せぬ行動に、副艦長アケミ・バルドーの一瞬の失態?怠慢?ヒロシはしずかと接触してしまう。それで一体どんな損害が?
斎藤工は裁判の結果、艦長を解任。そして副艦長アケミが昇格。要塞ヒロシの運行を任される。
恋するしずかの胸がキュンとすると、要塞ヒロシ内部の人々はその音波に苦しめられる。死活問題w
第1週あたりは面白かった。今までに見たことのないドラマで。さすがに終盤は見続けるモチベが下がってきたけど。
この手法はいかなるドラマにも転用可能。どんなシリアスドラマもこの方法でコメディに転用可能。
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