2023年4月8日土曜日

村上春樹「国境の南、太陽の西」(1992)

村上春樹「国境の南、太陽の西」(1992)を講談社文庫(1995)で読む。村上春樹はまだまだ読んでない本がたくさんある。そろそろ本気出していかないといけない。

タイトルから想像してたのと内容がまったく違ってた。どこか外国が舞台なのかな?と思いながらページをめくったのだが、1951年1月4日生まれの「僕」の半生を小学生時代から振り返って語りかけるような内容。
小学生のときに、お互い一人っ子という共通点を持つ「島本さん」という、脚を引きずった女の子と出会う。家にレコードプレーヤーと数枚のクラシック、ジャズのレコードがあるので通い詰める。
だが、中学に上がると、2駅となりに引っ越し。別の学校だし疎遠になる。

お、これは面白そうかも。これはすんなり受け入れられる内容かも。そう思ってた。真ん中あたりまでは。
この「僕」は17歳とかでもう女の子を部屋に入れてみだらな行為。この女の子がガードが固いので、他の女の子と何度も何度もセッ〇ス。これがもう性欲つよすぎて呆れる。
大学時代はほとんど語らず、小さな教科書出版社に8年勤務後、有紀子と結婚。

妻の父が不動産業の資産家。金を右から左に動かしただけで金を稼ぐ。ビル物件の一室で好きな商売を任される。ジャズを流すおしゃれなバーを経営。これが何も苦労せず大当たり。さらに投資までする。ますます金が入ってくる。
青山に4LDKマンション、BMWで娘を幼稚園にお出迎え(他の父兄もみんな高級外車)、箱根に別荘。スポーツジムで水泳したり体を鍛えてる。
読んでてむかつく。防衛予算増額の不足分はこういうやつらが払うべき。

主人公「僕」の義理の父がビルから東京を見下ろし、あちこちに見える空き地をさらに買って大きなビルを建てるつもり。そうすればさらに金が入ってくる。
僕「そんなことしたらさらに道路が渋滞するし水、電気、石油エネルギーが必要になるのでは?」
義父「そういうことは東大出の官僚が考えること。そのために税金払ってる」
それはごもっともだな。だが、「僕」は父のやり方から距離を置いていく。確実に上がるから買えといわれた株も、胡散臭いものを感じて妻に「手数料損しても売ってしまえ!」
このへん、バブル経済崩壊直前のことか?

さらに、雑誌に取材された記事を見て自分の店に、島本さんがやってくる。お互い37歳になっての再会。

あとはお決まりの村上春樹。妻に内緒で石川県に旅行に行ったり、BMWをぶっとばして箱根の別荘で、声に出して読めない濃厚なセッ〇ス。妻には理解できない説明。
ああ、やっぱりこんな感じになるのか…。

今回読んだ村上春樹も自分とあんまり合ってなかった。

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