2023年2月17日金曜日

探偵ロマンス(2023)

1月から2月にかけてNHK総合で放送された「探偵ロマンス」全4話を見た。探偵作家江戸川乱歩誕生前夜を描くもの。江戸川乱歩こと平井太郎の若き日を描いてる。「なにそれ面白そう」ということで見る。

主人公平井太郎は濱田岳。そして探偵白井三郎役を草刈正雄
NHK大阪放送局制作。坪田文の作で脚本。朝ドラ「カムカムエヴリバディ」を手掛けたチームが集結して製作。同作に所縁のあるキャストが多数出演という触れ込み。
乱歩作品を読んでる人にはおなじみ「赤い部屋」もぶっこむ。そういう筋の金持ち偉い人たちの社交たまり場。この場を取り仕切ってるミステリアスな女主人?が松本若菜。ここ数年はすっかり人気女優と言っていいようだ。このドラマでもかなり活躍。

夜の帝都を騒がすピストル拳銃強盗を追う警察、新聞記者、そして平井。あえなく射殺されてしまう成金の令嬢が「瀬戸内海賊物語」(2014)に出ていた柴田杏花だ。自分、ずっと長い間この人を忘れていた。今は杏花という芸名で活動しているようだ。
初回から拳銃を撃ちあうアクション展開。草刈さんががんばってる。乱歩時代の帝都東京を雰囲気で描いてる。
しかし、期待に反して自分にはあまり面白く感じられなかった。初期乱歩の幻想と才気の感じられる短編が好きなのだが、このドラマはどう見ていいのかわからなかった。
D坂の古本屋「二人書房」の女主人で、平井の下宿の大家が本上まなみ
自分、この人が90年代末から2000年代前半にかけて、まずグラビアから活躍し始めCMで人気を経てドラマ、バラエティで活躍という時期を見ていた。

だが、人気の絶頂でかなり年の離れた編集者と結婚して以来、だんだん見なくなってた。自分が追いかけて見ることをやめたからかもしれない。女優が「結婚してショック」という傷つく体験をした初めてがたぶんこの人。なので今でもちょっと恨んでる。
当たり前だが、もう中年女性感がする。子どもももう相当に大きいはず。調べてないけど。
今回のドラマの驚きは、ロケ地。今まで乱歩作品を作ろうとすると、怪奇と幻想にのみ焦点を当てたレトロに逃げたり、現代に置き換えたりしかできなかった。しかし今回は帝都東京や浅草を、まるで中南米の歴史的町並みのような、石の都市のように描いてた。新機軸。

このロケ場所は最近だと「コンフィデンスマンJP英雄編」などでも使われている。もう震災以前の帝都東京を覚えている人もいないわけだし、こういう描き方も可なのか。平井の幻想に登場する地下水道のシーンもよかった。
個人的に今回のドラマで驚いたのが浅草オペラ館のお百こと世古口凌。「誰、このキレイな女優?」と思ってすぐ調べたら、戦隊ヒーローものなんかに出ていた26歳男性俳優だったw 

その情報を知った今でも、黒島結菜みたいでカワイイって思ってしまう。でも、他の作品だとやっぱりちゃんと男性モデル。もっさり長い髪型は似合ってて良いなと感じた。
カワイイ男の娘に好かれて「その女、誰?」みたいな、コメディでよく見る嫉妬と修羅場とか楽しいに決まってる。
こういう感じ、その手のマンガが好きなおねえさんがたにはたまらないんだろうと思った。
たぶん、これからの時代の「黒蜥蜴」はもう美輪明宏さんみたいな感じでなく、こういったイマドキ美少年感のする、韓国アイドルっぽさもある、こういう俳優が選ばれるかもしれない。
調べてみたらこの俳優は所属事務所に属してないフリーで活動中?だとしたら、こんな俳優をひっぱってきたNHKのキャスト担当者はすごい。
今現在の社会を反映したような内容になっていた。
事前に上白石萌音が出演するって聞いてたけど、このお百という踊子の歌唱をアテている声のみの出演だった。
オペラ館のチンドン屋役で出てる少女役の女優もまったく知らなくて「どこから引っ張ってきた?」と気になって調べた。
山下桐里という子役芸能プロ所属の若手女優らしい。バレエダンサーらしい。すでに22歳なのか。
衣装がリアル大正時代のようでいてリアルでもない。

石橋静河、泉澤祐希、森本慎太郎(SixTONES)、浅香航大、近藤芳正、大友康平、岸部一徳、尾上菊之助といった、NHKならではの豪華キャスト。
そして音楽は大橋トリオ。もう長いこと大橋トリオを聴いてなかった。忘れてた。
市川実日子が重要な存在のはずなのに、最後のみ登場のチョイ役すぎてびっくりした。イルベガンって結局なんなんだよ。

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