2023年2月24日金曜日

新ヤング・インディ・ジョーンズ②「悪魔の黄金」(1993)

新ヤング・インディ・ジョーンズ②「悪魔の黄金」ミーガン&H.ウィリアム・スタイン作、富永和子訳の偕成社版(1994)で読む。日本語訳の本編さしえイラストは北殿光徳。
Young Indiana Jones and the Lost Gold of Durango by Megan Stine and H. William Stine Copyright© 1993 by Lucasfilm Ltd.(LFL)
今回のヤング・インディの舞台は1912年8月のコロラド州デュランゴメサ・ベルデ遺跡
電信技士は13歳の少年が大統領からの電報を待っていることを信じない。そこに悪党バトラー兄弟が脱獄してデュランゴに向かっているという電報。技師に代わって保安官の元へインディは電報を届ける。

家に戻ると父ヘンリーの友人考古学者ジェシー・ウォルター・ヒュークスという人物と出会う。(この人はメサ・ヴェルデ遺跡を調査したことで有名な実在した偉い考古学者らしい)

そこでロンリー・ウルフの異名を持つ15歳ぐらいの少年ジェイと出会う。この子はプエブロ・インディアン(この本が出版された当時はまだネイティブアメリカンはインディアンと呼ぶのが普通)と白人の混血(まだハーフという呼び方もない)。
考古学者を目指すインディ少年はとジェイと一緒にメサ・ヴェルデ遺跡(1200年ごろ姿を消したアナサジ・インディアンの住居群)を探検。

野宿してる間に脱獄した銀行強盗に食料も馬も盗まれる。それは真夏のコロラドでは命の危機。
実はジェイの父親はかつてバトラー兄弟と一緒に銀行強盗をした仲間。だが、逃走中にインディアンを射殺した件で仲たがい。父はメサ・ヴェルデのどこかに盗んだ金貨を隠したという。そして一緒に金貨探し。

そこで白髪の老人と出会う。自称アナサジ・インディアンの生き残り。
インディはガラガラヘビに噛まれる危機を老人に救われる。その場面が表紙イラストになってる。(だが、この老人の本当の正体とは?)

バトラー兄弟にせっかく見つけた金貨を奪われ、大木に縛り付けられる。そして逃げて行く。(なぜ貴重な馬を撃ち殺したのか意味がわからない)
そんなインディとジェイ、バトラー兄弟、そして謎の老人による金貨をめぐる争い。

映画「インディ・ジョーンズ / 最後の聖戦」(1989)冒頭に登場する「コロナドの十字架」エピソードに少しだけ触れる。そしてインディの帽子の件にも。

このシリーズは読者のために巻末で歴史背景解説があるのだが、それがすごくためになる。自分、メサ・ヴェルデ遺跡を今日までまったく知らなかった。

あと、心のきれいなインディ少年もいつかは悪い美女に騙されるようになるとか。

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