新ヤング・インディ・ジョーンズ①「魔海の伝説」(1993)レス・マーティン作、富永和子訳の偕成社版で読む。表紙イラストはアメリカの少年向けのそれだが、日本語訳の本編さしえイラストは北殿光徳。日本の子ども向けテイスト。
Young Indiana Jones and the Titanic Adventure by Les MartinCopyright© 1993 by Lucasfilm Ltd.(LFL)
自分「ヤング・インディ・ジョーンズ」というシリーズが存在することを、この本を見るまでまったく知らなかった。
アメリカではテレビドラマ版も放送。そいつはVHSビデオテープとかでしか見ることができないらしい。なので自分はヤング向け小説版で読む。
実はこれ、2年ほど前に図書館で廃棄するリサイクル本としてそこに置かれていたのでもらってきたもの。8冊あったすべてをもらってきた。「新」とあるからには前シリーズがあるはず。調べてみたらアマゾンにも古本が出品されている。さらに読みたくなったら古本で買うか図書館を頼るだろうと思う。では新シリーズ第1巻から読む。
1912年4月8日、13歳のインディ少年はロンドンにいる。シャーロック・ホームズのファンだったインディはコナン・ドイルにファンレターを書いたら返事が来た!家庭教師だったミス・シーモアは親類から莫大な遺産を相続してイギリスの屋敷に住んでるお金持ち。ミス・シーモアの費用持ちで英国へ。(インディ少年は考古学者の父と世界を何度も旅してて、すでに語学もできる)
優しいアーサー・コナン・ドイル卿とクラリッジェス・ホテルでの面会後、なぜか一緒に占いの館へ。このころのドイルはオカルトに凝っていた。そこで占い女から不吉な予言。「船旅で危険と大惨事に遭う」
だが、インディ少年は意に介さない。
4月10日水曜日、帰国するインディはミス・シーモアと一緒に世界一の豪華客船タイタニック号の1等室に乗り込む。こんなにも巨大な船が沈むわけない!
そこには自称元近衛騎兵隊の女たらし紳士、スコットランドヤードの刑事、怪しいドイツ人二人組、密航者の少女、アイルランド独立派、ワーグナーオペラ歌手、国の宝のダイヤを取り戻そうとするインド人、などなど、怪しい人々でいっぱい。
婦人参政権運動も過激化。インディ少年は国際的な陰謀と危機に巻き込まれる!
敵と味方、正体を隠した人々との騙し合い。中学生以下を対象にした本であっても正直面白かった。
「魔海の伝説」はジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック」(1997)よりも前。タイタニックは昔からクリエイターたちの想像を刺激していた。
スピルバーグ監督の映画シリーズにも負けない面白さ。この本を脚本にすれば必ず面白いものができるに違いない。映画かドラマシリーズとしてリメイクするべきだと思う。
たぶんヤングインディジョーンズに大人のラブコメ要素を足したものがインディジョーンズ。
0 件のコメント:
コメントを投稿