2022年12月4日日曜日

永野芽郁「地獄の花園」(2021)

「地獄の花園」(2021)を見る。バカリズム脚本映画。バカリズム映画を見るの初めて。
監督はパフュオタにはおなじみ関和亮。主演は永野芽郁。フジテレビ&SDP映画。配給はワーナー。

ヒロイン田中直子(永野芽郁)の職場は裏では壮絶な派閥争が起こってる。永野のナレーション説明。
OLなのに特攻服。ほぼ底辺高のヤンキーたち。営業部の佐竹紫織(川栄李奈)は入社するや片っ端から腕っぷしの強いOLたちを倒してトップに。
安藤朱里(菜々緒)も入社するやタイマンでつぎつぎと倒して勢力を拡大。狂犬VS悪魔。
佐竹一派と安藤一派はオフィスの廊下で「あ”ぁ?」とにらみ合い。怒鳴り合い。ほぼマジすか学園。
こんな会社があるわけない。こんなOLが採用されるわけない。結果、ドリフの「もしもこんなOLのいる会社があったら?」コント。
永野は我関せずと涼しい顔で傍観。完全無視。

佐竹を倒した安藤の次のターゲットは製造部の神田(大島美幸)。こいつは他社のOLを半殺しにして逮捕収監。出所して会社に戻って(?)安藤一派と対決。なんというバカドラマだ。バカリズムだ。安藤は神田を倒して安藤一派の天下。

そこにカリスマヤンキー北条蘭(広瀬アリス)が中途採用でやってくる。こいつが街で同じ会社の松浦(森崎ウィン)に絡んでた佐竹一派をボッコボコ。
北条は御礼に来た佐竹も瞬殺。神田も安藤も撃破。北条が入社初日で社のトップに。つかの間の平和。
その一部始終を田中が解説。これって信長公記における太田牛一的ポジション?

なぜか田中は北条と仲良し。バス停でスカート内盗撮犯を懲らしめるエピソードとか今どき。
一緒にランチしてると他社のOL白鳥(長井短)がケンカ売ってくる。「ちょっと待ってて」と外でケンカ。ボコボコ(音だけ演出)にして食事代を払わせる。
「うちの縄張りで派手にやってる北条を連れてこい」という進藤楓(ファーストサマーウイカ)一派もボコボコ。

ぜんぜん映画らしくない。バカリズムコントSPといった感じ。もしもクローズの舞台が一般企業OLだったら?というネタコント。
OL会話がつねにまったりバカ会話。

田中は北条と仲良くしてても自身には何も被害はないので普通に振舞う。しかし夜道で一部上場企業トムスン総務部の赤城一派に襲撃され拉致。人質に。
指示通り一人で敵アジトにやって来た北条がトムスン三銃士とタイマン3番勝負。このトムソンたちの配役は誰なのか明かすのはネタバレになるので黙っておく。おそらく役者人生で最初で最後のスケバン役。

少年ジャンプセオリーで進んでおきながら掟破り展開。それ、こんな序盤で出していいのか?

さらに地上最強のOL鬼丸(小池栄子)が輿みたいなのに乗って登場。なんなんだこの映画。
そもそも白昼オフィス街で大太刀周りしてて警察は何やってる?戦国時代かよ。
中盤以降、挫折した北条が主人公になる。山へ修行に行く。室井滋さんがパット森田か少林寺三十六房みたくなる。熊を倒す。何やってんだよ。
そして永野芽衣と広瀬アリスの「てっぺん」をめぐる闘い。その前におまえら仕事はどうした?

これ、演じてる役者たちが一番楽しかったのではないか?高校文化祭映画の延長という感じ。こういうの小学生男子が好きなやつだろ。中学生の妄想を映画にするな。
でも、こういうのバカ映画として需要ありそう。意外に海外で受ける可能性はある。

永野芽衣って自分にはイマイチ魅力がわからないのだが、色の白さと細さには驚いた。すごく痩せてる。
広瀬アリスがすごくいい表情してる。(すずと家で一緒に楽しく見ただろうと思う。「一度死んでみた」より格段に面白い。)

真面目に見る必要がなくてノーストレス。92分があっという間だった。でもこれは映画じゃなかった。YOUTUBEでよく見るやつだった。
主題歌は松本孝弘(B'z)作曲、LiSA作詞歌唱の「Another Great Day!!」(SACRA MUSIC / Sony Music Labels Inc.)

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