2022年10月4日火曜日

長澤まさみ「唐人街探偵 東京MISSION」(2021)

中国映画「唐人街探偵 東京MISSION」(2021)を見る。監督脚本は陳思誠
「唐人街探偵」シリーズの第3作だという。日本での配給はアスミック・エース。

主演は王宝強(ワン・バオチャン)と劉昊然(リウ・ハオラン)の見るからにアイドルとコメディアンによる探偵ドラマ。
日本が舞台なので妻夫木聡、三浦友和、長澤まさみ、浅野忠信、鈴木保奈美、六平直政、染谷将太などの有名俳優が多数出演。香港からアンディ・ラウ、タイからトニー・ジャーも出演。

長澤まさみが出演しているのでしかたなく見る。ビジュアルからしてどうしたってバカ映画。とても見たいとは思えない金満中国映画。
こういう映画は日本にもたくさんあるので何も中国映画で見たくもない。
一般的日本人が最も忌み嫌うのが不良中国人が日本で好き勝手に振舞うこと。いきなり空港で大乱闘のカオス。地下鉄でも乱闘。まるで日本じゃない。
ハチャメチャでバカバカしいコミカル演出で楽しく見せる娯楽作。

妻夫木聡の衣装も日本人としてありえないし、新宿駅でいきなりマリオカートが始まるとか、チャイナタウンのお風呂にヤクザとか、もうファンタジー東京。意外に中国人は日本社会の実情をわかってるのかもしれない。
中国人と日本人が意思疎通するために翻訳イヤホンとか、都合のいいマンガ演出を多用。

ヤクザワタナベ(三浦友和)からの依頼。巻き込まれた密室殺人事件。1週間後の裁判までに解決を依頼。
長澤まさみが出した茶を飲んだら眠ってしまった。目が覚めたら会見相手の中国マフィアが殺されていた。
密室殺人の現場(新宿御苑っぽい)を見に行く。現場の状況説明がわかりやすい。
長澤まさみ登場で中国POPSが流れるシーンで不覚にも笑ってしまった。
まさみの芝居がいつも見てる日本ドラマや日本映画とまるで違う。かなり大げさ。セリフ回しもヘン。たぶんそれは演出。

中国人青年探偵が本格探偵小説オタっぽい。ディクスン・カーの密室や「オッカムのカミソリ」などの日本新本格を読んでるとしか思えないような用語を使う。ということは中国人もそのへんの用語には慣れているということ?

小林ちゃん(まさみ)が何者かに拉致されて中国人、日本人、タイ人の探偵が敵アジトに侵入して…というパントマイムな笑いとか、ベタで笑えた。
秋葉原コスプレシーンで中国のキャラが日本人にはまったく不明。
しかし、中国人は日本のことをよーく知ってることはわかった。かなり日本のマンガの影響を受けたのかもしれない。

裁判所の法廷が日本らしくなかった。まるで最高裁なぐらいに判事がいなかったか?傍聴席がヤクザとマフィアだらけとかありえんのか。あんな演説が許さるのか。あんなにギリギリに持ち込まれた証拠って採用されるのか?
鈴木保奈美さんがすごくイキイキしてた。役にハマってた。
あと、ヤクザ六平直政さんの顔がどこにいてもすごく目立つ。

前半はもうめちゃくちゃテンポがよくて、そこは感心する。中国映画のギャグセンが意外に日本人のそれと遠くない。昭和の香港映画もこんな感じだったから日本でもウケたのかもしれない。

中国残留孤児の悲劇は中国でもよく知られてることなのか。とってつけたような悲劇の真相とヒューマンドラマとか要らない。バカ映画に徹するべき。
中国人インバウンドを見込んだ大東京観光ムービーだった。その後のコロナですべて計画が狂ってしまったのかもしれない。花火大会のない東京の夏は寂しい。

おれのまさみを水攻めするとか許せん。染谷将太がまさみとこういった再共演をするとは予測できなかった。
敵秘密組織がまるで少年ジャンプのように壮大すぎ。その才能と情熱は共産主義を放棄して正統性を失った北京に向けるべき。

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